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「レモンのクッキー」レシピ/「歩粉(ほこ)」磯谷仁美さんの、おうちで作れるやさしいお菓子

  • 磯谷仁美

2022.03.01

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シンプルで素朴ながら素材の風味をしっかり感じられるスイーツに定評がある、京都の大人気カフェ『歩粉ほこ』。“やさしい”味わいを、おうちでも再現できる“やさしい”レシピで、店主・磯谷仁美さんに提案していただきます!

#3「レモンのクッキー」

「レモンのクッキー」レシピ/「歩粉(ほこ)」磯谷仁美さんの、おうちで作れるやさしいお菓子

このレモンクッキーは、スウェーデンの「ローゼンダール・ガーデン」のカフェで、衝撃のレモンの使い方に出会って作り始めたのですが、それはレモンまるごとすべてを使うのです。皮、ワタ、種、汁をアク抜き作業してから、全部フードプロセッサーにかけてペーストを作って。
それだとちょっとハードルが高いと思って、皮と汁だけを使うことにしましたが、この作り方でも十分レモン味を感じられるクッキーとなりました。

材料(直径約8cmのクッキー6枚分)

  • バター(食塩不使用。なければ有塩バターで、下記の塩をなしにしてもOK)……60g
  • きび砂糖……65g
  • 塩……少々(0.8g)
  • 溶き卵……約3/5個分(30g)
  • レモン汁……大さじ1と2/3(25g)
  • レモン(国産)の皮……1/2 個分
  • A)
    • 薄力粉……125g
    • ベーキングパウダー……小さじ1/4(1.2g)
  • ポピーシード(黒けしの実。あれば)……小さじ2(6g)
  • ホワイトチョコレート(製菓用でなくてもOK)……40~50g
  • くるみ(ロースト済みのもの。自分でローストする場合は「下準備」の方法で)……25g

下準備

  • バターと卵は、室温に戻しておく。
  • レモンの皮は、おろし器でおろし、果汁を絞っておく。

レモンの皮は、おろし器でおろし。果汁を絞っておく。

  • くるみをローストする場合は、150℃のオーブンで15分焼く。フライパンの場合は、弱火で5分ほど焦げないように炒る。
  • くるみ1粒を4等分程度に刻む。
  • ホワイトチョコレートは、くるみと同じ大きさくらいに刻む。
  • オーブンを170℃に予熱しておく。

作り方

  1. ボウルにバターを入れ、クリーム状になるまで泡立て器でよく練り混ぜる。きび砂糖、塩も加えて、よく混ぜる。
  2. ①に溶き卵を3回に分けて加え、そのつどよく混ぜる。
  3. レモンの皮と汁も加えて、よく混ぜる。生地がちょっともろもろとしてくるが、すぐにAの半量をふるい入れ、ゴムベラに持ち替えて切るようにさっくりと混ぜる。残りの半量もふるい入れ、同様に混ぜる。ポピーシードを加えて混ぜ、ホワイトチョコとくるみも加え、全体に行き渡るように混ぜる。歩粉のレモンクッキーの作り方③
  4. 生地を6等分して、オーブンシートを敷いた天板に並べる。170℃に予熱したオーブンで、焼け具合を見ながら約20分焼く。途中で天板の前後を返す。オーブンから取り出し、天板の上で冷ます。(焼き上がりは柔らかいので、すぐに触ると形がくずれる可能性があります)
    歩粉のレモンクッキーの作り方④-1歩粉のレモンクッキーの作り方④-2


歩粉的おいしさのヒミツ

国産レモンの収穫時期って、いつかご存知でしょうか? ちょうど今、年末から3月頃までが一番よく出回る時期なんです。
暑い時期にレモン水でも飲むと、キュッと爽やか~!なんて思っていたので、夏が旬と勘違いしそうですが、レモンも柑橘、みかんの時季と同じ!と思えば冬の果物なのですね。

歩粉のレモンクッキー

そしてレモンの酸味は、ポピーシードのちょっとした苦味ととても相性が良く、プチプチした食感が口の中で弾ける感じも心地よいので私はついついたっぷり入れてしまいます。でも、手に入らないという方は、なくても大丈夫ですよ。
ホワイトチョコとくるみも加えて、食べごたえのあるこのクッキー。大らかな形で、ほっとひと息つくときにぴったりです。

あと、レモン好きさんは「追い鰹」ならぬ「追いレモン」! レモンアイシングをトッピングしても良しです。
その場合は、粉砂糖50gに対してレモン汁7gを加えてスプーンで良く混ぜ、クッキーの上にかけると、さらに甘酸っぱ~くなります。

歩粉のレモンクッキー

レモンケーキも近年すごく人気がありますが、レモンクッキーを手作りして、気心の知れたお友達にお持たせするのも、きっと喜ばれると思いますよ。
レモンケーキには紅茶かな? 温かい飲み物ともぴったり。

材料を混ぜていくだけの簡単クッキー、ぜひお楽しみくださいね~。

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『「歩粉」磯谷仁美さんの、おうちで作れるやさしいお菓子』は、毎月1回更新。
次回は4月1日に更新予定。お楽しみに!

製作・撮影/磯谷仁美 バナー写真撮影/津久井珠美

磯谷仁美 Hitomi Isotani

「歩粉(hoco)」店主

おいしい焼き菓子やデザートと、ぬくもりのある空間が大人気のカフェ『歩粉』の店主。2015年2月まで東京・恵比寿で、スイーツ好きから圧倒的な支持を集めるも、建物の都合で閉店。その後、渡米。偶然が重なり「シェパニーズ」でインターンシップを経験するなど、アメリカンベイキングを学ぶことに。帰国後、2018年に京都・大徳寺そばに現店舗をオープン。著書に『歩粉のお菓子』(文化出版局)、『歩粉のポートランド&バークレー案内』(誠文堂新光社)、『朝食おやつ』(文化出版局)など。

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