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「春のワンボウル蒸しカップケーキ」レシピ/「歩粉(ほこ)」磯谷仁美さんの、おうちで作れるやさしいお菓子

  • 磯谷仁美

2023.04.01

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シンプルで素朴ながら素材の風味をしっかり感じられるスイーツに定評がある、京都の大人気カフェ『歩粉ほこ』。“やさしい”味わいを、おうちでも再現できる“やさしい”レシピで、店主・磯谷仁美さんに提案していただきます!

#16「春のワンボウル蒸しカップケーキ

春のワンボウル蒸しカップケーキ できあがり

今回は、春らしい桜とよもぎ風味のカップケーキ。ワンボウルで混ぜていくだけ、あっという間にできあがります。

マフィン型で手軽に食べやすいので、お花見など、あたたかく気持ちのよい季節に公園に出かけて外で食べるというのもいかがでしょうか?

材料 (口径約7cmのマフィン型シリコンカップ6~7個分)

  •  卵 大1個(60g)
  • 牛乳 100g(約100ml)
  • 加糖練乳(コンデンスミルク) 60g
  • 菜種油 30g
  • 塩 ふたつまみ
  • A
    • 薄力粉 120g
    • ベーキングパウダー 6g
  • よもぎパウダー 小さじ2(4g)
  • 熱湯 20g(20ml)

トッピング用の具材

  • 桜の塩漬け 適量
  • ゆであずき(つぶあん、こしあんでも代用可) 適量
  • いちごジャム(お好みのジャム)
  • ドライ杏のコンポート

下準備

  • 卵は室温に戻す
  • よもぎ生地を作る場合は、よもぎパウダーに熱湯を加えて混ぜておく(B)
    よもぎ生地
  • 桜の塩漬けを水洗いして塩抜きし、ペーパータオルで余分な水分を拭き取っておく。上に飾る桜は広げておく。生地の中に混ぜる用の桜は刻んでおく。(C)
    桜の塩漬け
  • 蒸すためのお湯を沸かしておく

作り方

  1. ボウルに卵を入れ、泡立て器でほぐし、そのボウルを計りに置き0の目盛りにリセットして牛乳を計り混ぜ、また計りを0にして加糖練乳を加えて混ぜ……というように、菜種油と塩も同様にして混ぜる。Aの粉類もボウルにふるい入れ、泡立て器で粉気がなくなるまで混ぜる。春のワンボウル蒸しカップケーキ 作り方01
  2. よもぎバージョンの生地も作る場合は、ここで生地半分に分ける(約180gずつくらい)その半量に、準備しておいたB(よもぎペースト)を混ぜる。春のワンボウル蒸しカップケーキ 作り方03
  3. シリコンカップに生地を流し入れる。トッピング用に準備しておいたC(桜の塩漬け)や、ゆであずき、ジャム、コンポートなどのせる。(桜の塩漬けは、刻んだものを入れたらスプーンでぐるぐると混ぜて生地に軽くなじませてから、上に可愛く広げた桜をのせる)歩粉 春のワンボウル蒸しカップケーキ 作り方04
  4. 蒸気の上がった蒸し器に入れて(フライパンや普通のお鍋でも工夫すればできます)、中火で約10~12分、生地の中央に竹串を刺して何も付いてこなくなるまで蒸す。
    歩粉 春のワンボウル蒸しカップケーキ 作り方05

 



歩粉的おいしさのヒミツ

ワンボウルで混ぜていくだけの簡単カップケーキ。直接材料をボウルに計りながら入れていくのが心配という方は、事前に計っておいた材料を入れていってもOKです。

全部をよもぎ味にしたい場合は、よもぎペーストを倍量にして、パウダーを8gを熱湯40g(40ml)で溶いたものを入れてくださいね。

春のワンボウル蒸しカップケーキ できあがり02

蒸したてのあったかい状態で食べるのは、それだけでぜいたくな気持ちになりますが、冷めてもしっとりおいしいのもいいところ。

このケーキはトッピングありきで、生地の甘さはかなり控えめなので、トッピングの“適量”はわりと多めに。参考までに私は、マフィン型1つに生地58g+いちごジャム17g、同じくあんこの場合も1つにつき17g入れました。

 

いちごがたくさん出回るこの時季には、ジャムを手作りしてこのケーキに使うのもおすすめです。

いちごの量に対して、砂糖は1/3、レモン汁は1/25 量。たとえば100gのいちご(正味)で作るなら、砂糖100÷3=約33g レモン100÷25=4g で煮詰めるとジャムができます。

この計算なら、むだなく作れるので便利です。ケーキ生地に入れる場合は、水分が多いよりもポテっとしたくらいの濃度の方が使いやすいですよ。

始まりの季節の春、初めてのことが重なると緊張することも……

そんな時にお菓子を手作りして気分転換。あったかお菓子とともに気持ちもほぐれるといいですね。今回もお楽しみいただけたら~。

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『「歩粉」磯谷仁美さんの、おうちで作れるやさしいお菓子』は、毎月1回更新。
次回は5月1日に更新予定。お楽しみに!

製作・撮影/磯谷仁美 バナー写真撮影/津久井珠美

磯谷仁美 Hitomi Isotani

「歩粉(hoco)」店主

おいしい焼き菓子やデザートと、ぬくもりのある空間が大人気のカフェ『歩粉』の店主。2015年2月まで東京・恵比寿で、スイーツ好きから圧倒的な支持を集めるも、建物の都合で閉店。その後、渡米。偶然が重なり「シェパニーズ」でインターンシップを経験するなど、アメリカンベイキングを学ぶことに。帰国後、2018年に京都・大徳寺そばに現店舗をオープン。著書に『歩粉のお菓子』(文化出版局)、『歩粉のポートランド&バークレー案内』(誠文堂新光社)、『朝食おやつ』(文化出版局)など。

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