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火災保険が値上げに。嘆く前に理由を知っておこう

  • 松崎のり子

2022.08.23

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自然災害が続いたことで値上げ&契約期間の見直しも

集中豪雨に台風と、水害が心配される季節となりました。

もし住まいを失ってしまえば、生活の基盤も揺らいでしまいます。

自然災害で住まいに被害を受けたときに備える保険が、火災保険です。

火災の他、台風による風害、落雷、水害、土砂崩れなどを補償するものですが、近年あまりに甚大な水害が頻発したため、保険会社各社は2022年10月以降に保険料の値上げを予定しています。

さらに、これまで10年の長期契約が可能だったのが、今後は最長5年へと短縮されることになりました。

火災保険料の基準となる「保険参考純率」は自然災害の発生リスクに応じて計算されるのですが、発生規模が年々変化していくため、長期でそれを計算することが難しくなってきたというのが理由です。

秋以降も様々なものが値上がりする中、保険料のアップは家計にとって厳しいところですが、無保険となる時期がないよう更新時期が来たら必ず手続きしましょう。

また、建物だけでなく家財の補償も大事。いざ浸水に遭って家電を買い替えるとなると、それだけでかなりの出費になってしまうからです。

保険料とリスクの関係を考えておく

そもそも保険とは、リスクが高いほど保険料も高くなるものです。

例えば、医療保険の保険料は若い人ほど安く、高齢になるほど上がっていくのはそういうこと。

損害保険の保険料も同じことで、コンクリート造りのマンションと木造住宅を比べたら、どちらが火災リスクが高いかわかりますよね。また、築年数や、台風が多い・雪害が多いなど地域によっても保険料の改定率は異なってきます。

とはいえ、個別のリスク以上に、今後も保険料全般が上がっていくことは間違いなく、それだけ自然災害リスクは今後も高まっていくと考えた方がいいかもしれません。

なお、火災保険では地震の被害は対象外です。地震による火災、津波による家屋の浸水や流出被害は、地震保険に加入していなければ補償されません。

住まいを守るためには必ず火災保険と地震保険はセットで加入を。

保険料が高いと嘆く人は、その「高さ」は、万が一の時に受ける被害の大きさと連動しているからこそ高いのだと認識しましょう。

固定費を節約する際に見直し候補にあげられる保険ですが、住まいの保険については必ず適切な金額をかけるべきなのです。

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松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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