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冬の光熱費節約は「熱」に注目を

  • 松崎のり子

2022.11.22

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電気代だけでなく、ガス代も値上がり

光熱費が気になる冬がやってきます。

高騰する電気代に注目が集まりがちですが、実はガス代も値上がり中。東京ガスと契約している一般家庭の場合、単位料金がじわじわ上がっているのです。

ひと月に30㎥を使う標準家庭の場合、9月検針分は約161円だったのが、11月には約180円まで上昇しました。中でもガスは給湯に使う割合が多く、入浴機会が増える時期は二重に苦しくなりそう。

政府は電気・ガスそれぞれに支援策を打ち出し、電気料金は標準的な家庭で月2800円、都市ガスへの支援では月900円程度、負担を軽減したいとの方向です。

それもありがたいですが、私たち自身も節約のため、省エネに励む必要があります。そのために知っておきたいポイントを押さえておきましょう。

熱を下げない工夫が大事

冬は水や空気を暖めるために、多くのエネルギーが使われます。

そのため、「熱」を冷やさないことが肝心に。

例えば暖房をつけていても冷たい空気が入ってくると、さらに暖房を強めることになってしまいます。

室温を下げてしまう主な原因は、外気に接している窓。冷気を防ぐために、カーテンは厚手で床まで届くものを選びましょう。

また、コタツを使っているなら床からの冷えを防ぐために、ラグの下に断熱シートなどを敷いた方がより効果的。

風呂も同じで、いったん沸かしたお湯が冷めれば冷めるほど、再び沸かすためにエネルギーを消費するため、なるべく続けて入り、追い炊き回数を減らす方がいいのです。それが難しい場合は、保温シートを浮かべ、その上から風呂の蓋をするのもいいでしょう。

また、温水洗浄暖房便座を使っているなら、使用していないときは必ず便座のふたを閉めること。ふたを開けていると、せっかくの熱が逃げてしまうからです。

なお、この温水洗浄暖房便座、家電の中でも電気の使用量が多いと知っていましたか? 

東京都の「家庭の省エネハンドブック2022」によると、照明器具・冷蔵庫・エアコン・テレビに次いで、なんと5位に入るのです(2019年度。都における家庭部門の電気使用量の機器別割合より)。

365日つけっぱなしだと、これほど電気を消費するわけですね。

その他にも熱を発生させる家電の使い方に工夫しましょう。

例えば浴室乾燥機。洗濯物を乾かすなら乾燥時間を短めにして、室内干しと併用する。ドライヤーを使う時も、なるべく髪の水気をよく拭いてから。

ささやかなことですが、習慣づけていきたいものです。ただし、健康を損なうような無理や我慢は禁物ですよ。

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松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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