専門家の意見や、アンケートなどからわかった!子どものスマホ事情
【子どもとスマホどうする?】ルール、ヒヤリ体験、アンケートまで スマホを持ちたいと言ったら気をつけるべきこと
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LEE編集部
2024.03.07
もうすぐ春休み! 新年度を機に、子どもにスマホを持たせるか悩む親も多いはず。今回は、小・中高生の子どもを持つ親を対象に、LEEweb内の記事から身近な「事件」&「ヒヤリ体験談」や、アンケート、子どものスマホ問題に詳しい専門家のアドバイスをまとめてみました。ぜひ親子でスマホの使い方やルールを見直すきっかけにしてみてくださいね。
まずは、実際に起こったスマホトラブル例からご紹介。
- Index
-
- 子どもとスマホ、ヒヤリ体験&身近事件簿
- 【子どものスマホデビューQ&A】スマホはいつ持たせる?フィルタリング管理は?オンラインリテラシーはどう育てる?
- あなたの子どもはスマホを持っていますか?
- いつからスマホを持たせていますか?
- 自分専用のスマホは何歳くらいから持たせるのが適切?
- スマホを皆持っているのに持たせないと友達についていけなくて孤立する?
- ネットで仕入れた誤った情報を信じてしまいやすくなる? 何でも検索するクセがつかないか、自分でやってみようという気持ちがなくならないか?
- 思春期ということもあり、親がルールを作っても聞き入れてくれない、約束をすぐ破る。どう対応すれば?
- 悪意を持った人と連絡を取ったり、実際に会ったり…SNSが原因の事件に巻き込まれないか心配
- 子どもが中学生になり、SNSデビューをしたがっているのですが…。インスタグラム、Twitter、TikTokなどを利用するときに、親がすべきことはある?
- 親が設定できる「フィルタリング」サービス、どんなものがあるの?小・中高生の子ども向け【おすすめの設定機能】
- 不適切なコンテンツを制限する設定や、居場所確認ができるサービスも有効
- 自分のスマホを持たせてからのPOINT
- おすすめルール例
- 子どもがオンラインリテラシーを身につけることのメリット
- 合わせて読みたい「#学校」関連 記事
子どがもスマホを持ちたいと言ったら…
子どもとスマホ、ヒヤリ体験&身近事件簿
目を光らせているつもりでも、見えないところでさまざまなトラブルが。あわや事件に!? というものまで。決して“人ごと”じゃないヒヤリ体験をご紹介。
小・中高生、子どものスマホトラブル
自分専用のMyスマホを持ったら、そこはもう子どもだけの世界に。くまなく目を届かせるのは、もはや不可能!?
トラブル1.クラスのグループLINEで一人だけ退室させられ仲間はずれに
- クラスでグループLINEを作っていたが、一人の子が退室させられ仲間はずれに。そのことで生徒指導が行われ、クラスLINEは解体に。(さおたさん、長男14歳・次男11歳)
トラブル2.SNSで女子中学生になりすました中年男性に写真などを撮られた!
- 娘の同級生のお姉さんが、SNSで女子中学生になりすました中年男性と外で会ってしまい、写真など撮られたそう! 通っている校名まで教えてしまっており、学校までその男性が来て、トラブルに。(E子さん、長女11歳)
トラブル3.ゲームに16万円も課金されていた
- ゲームに16万円も課金されていて、夫と顔面蒼白。子どもにはお古のスマホを渡していて、課金の通知メールが来るアドレスはもう使っていなかったため、確認できていませんでした。ある日クレジットカードが使えなくなり問い合わせたところ、事態が発覚。請求先を確認したらゲームアプリだった! 配信元の会社に問い合わせ、今回は初回でそんな事情なので免除してもらえホッとしましたが、いまだに伝説のように息子に「二度としないでね(苦笑)」と話しています。(LEE100人隊No.035 ロンゴアミーゴさん、双子男子12歳)
(元の記事はこちら)
まだまだある!
トラブル5.位置情報共有アプリで常に特定人物の居場所がわかるように…
LINE、インスタグラム、Twitter、TikTokのほかに、こんなアプリも!
中高生以上の若い世代で一般的に使われているのが、“位置情報共有アプリ"。自分と登録している友達の位置情報がMAP上で一目瞭然。利用する範囲を広げすぎると、ストーカー被害などのきっかけになることもあるので注意が必要。(元の記事はこちら)
スマホデビューはいつ?
【子どものスマホデビューQ&A】スマホはいつ持たせる?フィルタリング管理は?オンラインリテラシーはどう育てる?
いつから、どれだけ使わせていい? 小・中高生の子どもにありがちなスマホに関するQ&Aをピックアップ。2023年にLEEメンバー142人にアンケートを実施した結果や、子どものスマホ事情に詳しい専門家が答えてくれます。(元の記事はこちら)
01
あなたの子どもはスマホを持っていますか?
未就学児も含むアンケートで、全体の約4割はかなり高い所持率!スマホデビューはどんどん低年齢化しているよう。
※2023年5月2日~10日の期間、LEEメンバー142人にアンケートを実施
02
いつからスマホを持たせていますか?
1位 中学1年生 32%
2位 高校1年生 12%
3位 小学4年生 11%
4位 小学1年生 9%
5位 小学生未満 7%
中学生になるタイミングでスマホを持ち出す人が多いものの、学童通いが終わる小4からスタートするケースも増えている!
※2023年5月2日~10日の期間、LEEメンバー142人にアンケートを実施
03
自分専用のスマホは何歳くらいから持たせるのが適切?
03
小6デビューが多数だけど子どもの成熟度で決めるのがベスト(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
「現状では、小6で持たせる家庭が多いようです。塾の送迎など居場所確認のためというのが理由として多いよう。とはいえ、各家庭の考え方があるので、周りに足並みを揃えることを優先するより、子どもの成長や性格に合わせて決めるのが理想」(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
03
何歳がいいかは家庭ごとの判断で!制限は必ずかけ、段階的に外して(子どもへのメディア教育が専門 七海 陽さん)
「何歳が適切かは各家庭の教育観や事情によるので、一概には言えません。でも何歳からにせよ、下の例のように最初は親が制限をMAXにかけた状態で渡し、制限やルールは子どもの成長に応じて段階的に見直したり外していくものと心がけましょう」(子どもへのメディア教育が専門 七海 陽さん)
04
スマホを皆持っているのに持たせないと友達についていけなくて孤立する?
04
慌てて持たせなくても大丈夫。持たせるなら、大事なことを学ばせながらに(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
「小学生までは『うちはまだダメ』でも支障ないはず。中学生以降も、持っていない子には別の方法で連絡するなど子ども同士は柔軟に対応しているようですが、部活の連絡にLINEが使われたりと、ないと不便な場合も。慌てて持たせる必要はありませんが、早く持たせることが心配なら、まず家族でLINEの練習をしてみるとか、スマホリテラシーを学ばせながらにすれば不安を減らせるはず」(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)(元の記事はこちら)
05
ネットで仕入れた誤った情報を信じてしまいやすくなる? 何でも検索するクセがつかないか、自分でやってみようという気持ちがなくならないか?
05
検索技術が上がるのはいい点も。ただスマホだけで済ませないように(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
「検索するのは悪いことではなく、むしろこれからの時代、検索の能力は必要。ただし、ネットの情報で完結させず、本や新聞などほかにも信頼性の高いソースがあることも教えて」(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
05
子どものクリエイティビティを刺激し伸ばす、いい側面もあります(子どもへのメディア教育が専門 七海 陽さん)
「知識を得ることに関しては、そういう懸念点も認識すべき。でも、気軽に絵が描けたり自分で曲を作れたり、アナログとは違った広がりが、創造性を伸ばすきっかけになる面もあります」(子どもへのメディア教育が専門 七海 陽さん)
05
ネットから得た情報は、記憶として定着しにくいことも認識して(小児科医・「子どもとメディア」代表理事 佐藤和夫さん)
「ネットの情報が正しいかどうかを判断する力がとても大切です。ネット検索で得た情報は忘れやすい傾向(グーグル効果)があり、記憶が定着しにくいことも知っておきましょう」(小児科医・「子どもとメディア」代表理事 佐藤和夫さん)
06
思春期ということもあり、親がルールを作っても聞き入れてくれない、約束をすぐ破る。どう対応すれば?
06
ルールを破ったときの対応まで先に決めておくのがベスト(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
親子で一緒にルールを作る際、そのルールを破ったときのペナルティや対応も決めておくといいでしょう。ただ、ルールの運用に厳格すぎると、子どもの反発を招き、信頼関係が築きにくくなる場合も。段階的に緩和していく柔軟さは必要です」(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
おすすめのルール例は下記参照。
07
悪意を持った人と連絡を取ったり、実際に会ったり…SNSが原因の事件に巻き込まれないか心配
07
SNS発端の中高生の被害は増加!リアルで会うのは絶対NG(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
「リアルに会うことさえしなければ、犯罪被害に遭う可能性は高くありません。ですが、SNSに起因する未成年の犯罪被害者の9割は中高生というのが現実です。TikTokは16歳以下はDMができないなど、SNS側でもトラブル回避の動きは進みつつありますが、まずは自衛をすることが先決です」(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
(元の記事はこちら)
08
子どもが中学生になり、SNSデビューをしたがっているのですが…。インスタグラム、Twitter、TikTokなどを利用するときに、親がすべきことはある?
08
利用年齢は13歳以上。最初は非公開で始めても(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
これらのSNSの利用年齢は13歳以上。ただ、親が管理している体で、小学生の写真や動画を顔出しでアップするアカウントはたくさんあって、狙われる危険性が高いことは認識を。最初のうちは知り合いや友達だけの非公開アカウントにしたり、コメント制限などをかけても。(スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さん)
08
顔出しをすると動画が永遠に残るリスクが(ITジャーナリスト/成蹊大学客員教授 高橋暁子さん)
SNSで顔出しすると、その動画がオンライン上に永遠に残ること、かわいい子どもや若い女の子だというだけで知らないサイトに転載されることもあるなど、始める前にリスクはきちんと理解しておきましょう。
特にTikTokなどは、軽い気持ちで始めることが多いので気をつけて。(ITジャーナリスト/成蹊大学客員教授 高橋暁子さん)
(元の記事はこちら)
ここも知りたい!
親が設定できる「フィルタリング」サービス、どんなものがあるの?小・中高生の子ども向け【おすすめの設定機能】
「スクリーンタイム」の設定方法 ※iPhoneの場合
初めて自分のスマホを持たせるなら、子どもがよく使うアプリの利用時間を1分ごとに設定できるスクリーンタイム機能がおすすめ。
「設定」→「スクリーンタイム」→「App使用時間の制限」を選択。時間設定をかけたいアプリを選び、1分ごとに利用時間を設定できる。子どもがよく使うアプリの時間制限を設定してから、使わせるようにしたい。(元の記事はこちら)
不適切なコンテンツを制限する設定や、居場所確認ができるサービスも有効
いかがわしい画像・動画など不適切なコンテンツを制限するなら、「フィルタリング」や「ペアレンタルコントロール」の設定がおすすめ!子どもにスマホを持たせる前に設定しておくと、トラブルを未然に防ぐことができるはず。
*「フィルタリングサービス」とは?
有害サイトのブロックや、利用時間の制限に
docomo、SoftBank、auでは「あんしんフィルター for○○(携帯会社名)」という名のフィルタリングサービスが。親のスマホであんしんフィルター管理サイトを通して子どもの利用状況を確認したり、閲覧制限などの設定ができる。
*「ペアレンタルコントロール」とは?
機能制限や居場所確認ができるサービス
Googleの「ファミリーリンク」、iOSの「ファミリー共有」などがあり、親が子どものスマホを管理できるほか、居場所確認ができる機能もある。ただし、OSによって使えるサービスが異なるので、詳しくは下記を参照。
〈子どものスマホがAndroidの場合〉
「Googleファミリーリンク」アプリで設定
〈親子ともにiPhoneの場合〉
「ファミリー共有」で子どものApple IDを作成・管理+「スクリーンタイム」で利用制限を設定
※子どもがiPhone、親がAndroidの場合は、上記2つどちらとも利用できない
(元の記事はこちら)
自分のスマホを持たせてからのPOINT
それでは、子どもが自分のスマホを持ったときに、親が気をつけるべきポイントはあるのでしょうか? スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子さんがおすすめのルール例などをご紹介。
- 子どもにスマホを与えるときに“心配なこと”をクリアにして、それぞれを防ぐルールを親子一緒に作る
- 使い始めはフィルタリングなどの設定がマスト。制限は、成長を見て段階的にゆるめていく約束に
おすすめルール例
鈴木さんおすすめの一般的なルールがこちら。子どもの年齢などに合わせて各家庭でアレンジして。
- スマホ利用は○時まで(21時、22時など生活に合わせて)
- リビングなどに場所を限定して使用する
- 自分が言われて嫌なことや悪口は、SNSやメールで送らない
- 自分や友達の個人情報(名前・住所・学校名など)や写真をネットに公開しない
- ネットやSNSで知り合った人に直接会わない
- ネットでお金を使うときは、必ず親の許可を得る
- スマホにフィルタリングをかける。外す時期は親が決める
- アプリや画像を勝手にダウンロードしない
- 人の文章・画像・動画を、作成した本人の許可を得ずに使わない
- パスワードやIDは、他人に教えない(親とだけ共有する)
- 少しでも困ったことや疑問があったら、親に相談する
(元の記事はこちら)
子どもがオンラインリテラシーを身につけることのメリット
スマホにまつわる心配事はつきませんが、子ども自身がスマホと上手く付き合っていくことが必須のこのご時世。子どもへの“スマホ教育”のゴールとは? 数多くの親子のオンラインにまつわる相談に乗り、中学生の子どもを持つ、ITジャーナリスト/成蹊大学客員教授 高橋暁子さんが、自身の経験も踏まえて、子どもがオンラインリテラシーを身につけることのメリット、目指すべきところを教えてくれました。
「目指すのは、子どもがセルフコントロールできること」
「子どもはまだ未熟なので、ゲームでお金を出して衣装がバージョンアップすると聞けば課金したくなるし、どうしても見たい動画は、親の設定をかいくぐって見る裏技を見つけてしまうんです。そんな失敗を繰り返しながら、やっていいこと悪いこと、ネットの誘惑との付き合い方を学んでいくのが、リテラシーを身につけるということ。子どもがオンライン上でも自分をしっかり持って、“セルフコントロールできるようになること”が最終目標なんです。自己管理ができると、オンラインをうまく活用できるようにもなります。勉強に必要なYouTube動画を探したり、自分が努力している様子をSNSにアップしてやる気を高めたり。プラスに活用できるようになれば安心ですね」(高橋暁子さん)
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この春に親子でじっくり考えてみてくださいね。
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