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子どもと一緒にお金に強くなるワークBOOK

親子でお金に強くなる!子どもとお金の話、してますか?プロがアドバイス!

2022.11.07

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キャッシュレス化、円安、教育費、貯蓄・・・気になるお金の話題、だけど、「あまりよく分かっていない」「苦手意識がある」という人も多いのでは?
学校でも金融教育がスタートした今、自分も、子どもも「お金に強くなる」ために、基礎から知って金銭感覚を身につけたい!
読者アンケートから見えてきた親子でのお金の話を、金融教育ディレクター橋本長明さんへうかがってみました。

親子のマネー【読者アンケート】
子どもとお金の話、してますか? お金のこと、得意ですか?苦手ですか?

急速に進むキャッシュレス化など、変化の大きい時代。
子どもにお金で困らない生き方を伝えたい気持ちはあるけれど、実は、親がお金についてよくわかっていない!?
そこで、LEE読者にマネー育や、お金そのものについてのアンケートを実施しました。
*LEE読者173人が回答

子どもとお金の話、してますか?

Q1|子どもがいる方にお伺いします
子どもとお金や経済について話すことはありますか?

子どもとお金や経済について話すことはありますか?



Q2|Q1で「あまりない、ほとんどない」の方にお伺いします
子どもとお金の話をしない理由を教えてください

子どもとお金の話をしない理由は?

子どもにお金について教えたい気持ちはあるけれど、何を話せばよいのかわからない。下のアンケートにもあるとおり、自分たちも親からお金について習ってこなかったことの影響が大きそう。
理由の中の「その他」は「子どもがまだ小さい」が多数。
とはいえ、いずれは子どもがおこづかいで何かを買ったりする年齢に。今のうちから、子どもに何を伝えるべきかを考えておいてもよいかもしれません。

Q3|
お金や経済の話に苦手意識はありますか?

お金や経済の話に苦手意識はありますか?

Q4|Q3で「ある(お金や経済の話が苦手)」の方にお伺いします
子どもの頃、親からお金について教えてもらう機会はありましたか?

子どもの頃、親からお金について教えてもらう機会はありましたか?

多くの人がお金の話が苦手!その原因もやはり、お金について教えてもらう機会がなかったことなのかも。

お金や経済の話が好き、得意と答えた人の中では「子どもが2人になり、将来かかる費用を調べ始めたのがきっかけ」など大人になって一念発起したケースが多いですが、「実家が商売をしていて、仕入れ値や利益のことを自然と学びました」「親が株を買っていた」と親、実家の影響でという人も。

話題の金融教育ディレクターに聞く
お金に強くなるための第一歩、教えてください!

’20年度に小学校、’21年度に中学校、’22年度に高校でスタートした金融教育。
子どもがお金に苦手意識を持たず、強くなるために、親は家でいったい、どんなことをすればいいのでしょうか?
LEEwebウェルネスインタビューでも大人気の金融教育ディレクター、橋本長明さんにお話をうかがいました。

金融教育ディレクター 橋本長明さん

金融教育ディレクター 橋本長明さん

東京都生まれ。大学卒業後、日本銀行入行。在籍中は広報や景気分析に加え、学校教育における金融教育の概念作りや「金融教育元年」事業に注力。退職後、現在は金融教育やブランディング、選曲家/DJなど幅広く活動中。著書に『すてきな相棒! おかね入門』(リトルモア)。

橋本長明さん「ウェルネスインタビュー」はこちら

お金は幸せになるための「道具」。もっと家庭でフラットに話そう!

金融教育ディレクターとして、学校や地域でお金の授業をしている橋本さん。実はもともとお金のことは苦手だったそう。

「子どもの頃、わが家も周囲と同様、親とお金の話をする機会がなかったんです。
誰にもお金の使い方を教わらないまま、学生時代には好きなレコードを買い込み、食費がなくなって〝うまい棒〞で生活した経験も(笑)。
意識が変わったのは日銀に入ってから。新人の頃、何十、何百億円を運んだり、古くなった紙幣が裁断されるのを横目で見たりしながら、そもそもお金とは日本銀行〝券〞であり、1万円札は製造費用約22円の紙なんだと思ったんです」

お金そのものには価値はないんだ

同時に、お金は価値を交換し、測るための、そして保存もできる、とても優れた道具であると実感したそう。

「お金自体には価値はなく、私たちが経済社会に生きていて、お金を使う場所があるからこそ価値が生まれる。
お金は経済社会の中で生きていくために、夢や目標を叶えるために必要な道具なんですね。だから、大事なのは〝どう使うか〞ということ。
それを子どもにも大人にも知ってほしいし、家庭でお金についてフランクにフラットに話してほしいですね。お金は道具なんですから」

親子で話すきっかけは、子どもの身近な買い物から。

「買うときに『これはニーズ(必要なもの)なの? ウォンツ(欲しいもの)なの?』と聞いてみてください。子ども自身が〝必ずいるものなのか〞〝欲しいものなのか〞を考えることで、ガマンや浪費グセの防止など大切な金銭感覚を養うベースに。
さらに、お金を使うことは自分の満足のためだけでなく、使った先への感謝の気持ちを表す手段でもあるんです。
キャッシュレス化が進み、お金を払う実感が減りつつある今こそ、家庭でお金との付き合い方や価値観を一緒に考えられると素敵だなと思います」

橋本長明さんのお金の話【まとめ】
子どもにはまず身近な「お金の使い方」から伝えてみては?

お金を使うときに、「消費」「投資」「浪費」のどれなのか、「ニーズ (必要なもの)」「ウォンツ (欲しいもの)」なのか、考えてみよう!
「浪費」「ウォンツ」ならすぐ買わずに、一度待ってみても。

お金を払うときは「おたがいさま」「おかげさま」の気持ちで。


イラストレーション/とつかみさこ 取材・原文/佐久間知子
こちらは2022年LEE12月号(11/7発売)別冊付録『子どもと一緒にお金に強くなるワークBOOK』に掲載の記事です。

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