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顔を見れば「向いてる仕事・向いてない仕事」「正しい転職方法」「共働きか一馬力、どちらが夫婦円満か」が分かる【相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが解説】

  • 佐藤ブゾン貴子

2022.02.09

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「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で16人、日本人初の相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが、悩めるLEE100人隊の「顔」を分析、解決に向けた助言と前進する勇気をくれる連載です。

今月はLEE100人隊から夫/パートナーの顔写真を募集、ブゾンさんが相貌心理学的観点から分析・診断するスペシャル企画! 初回は、顔のタイプ別で働き方の傾向や適職をレクチャーします。

佐藤ブゾン貴子さん

クリエイティブ業、IT系、弁護士が適職の思考ゾーン拡張タイプ

頭の中で創作活動をするのが好きな思考ゾーン。思考ディラテは創造力豊かで理想主義、でも現実との接点がしっかりしているので、実現できない夢は抱きません。ゆえに活動レトラクテと近い傾向がありますが、活動レトラクテの方が最終的により現実的な利益=お金を重視します。一方、思考レトラクテは独創的なアーティスト気質です。

思考ゾーン拡張タイプ

思考ゾーン拡張タイプ

創造力を使うクリエイティブ業、0から1を生み出す、目に見えない世界観を形にする仕事が向いています(ただ、実利的な商品の開発は、活動ゾーン拡張タイプの方がより向いています)。会社員であればメーカーでの企画営業、コンサルティング、商品開発等

実態のないものを取り扱うという観点から、IT関係の仕事も非常に向いています。思考ディラテならクライアントとの発注を元に開発するシステムエンジニア、思考レトラクテならプログラマーが適職です。

理論派の思考ゾーン拡張タイプは、弁護士も向いています。日常や習慣を大事にする思考ディラテは自らの経験値がものを言う離婚や相続などの民事案件が得意、思考レトラクテは創造力を働かせる未解決事件やサイバーテロなど新手の犯罪などの刑事案件が得意な傾向があります。

一方で自らの世界観を大事にしコミュニケーションが苦手な思考ゾーン拡張タイプは、あまり接客業に向いていません。ただ、自らの世界観が売り物でお客様がその世界観に憧れるようなブランドショップのカリスマ店員には、思考レトラクテで、かつ、頬の肉付きが豊富な顔タイプの人が多く見受けられます。

コミュニケーション業全般が向いている感情ゾーン拡張タイプ

感情ゾーン拡張タイプはコミュニケーションに長けているので、コミュニケーション業全般向いています。そもろも仕事とは往々にして人と人とのコミュニケーションで成立しているので、どんな仕事でも幅広くこなすことができます。

感情ゾーン拡張タイプ

感情ゾーン拡張タイプ

コミュニケーション業で真っ先に思い浮かぶ営業職の場合、感情ディラテは飛び込み営業・新規開拓が、感情レトラクテはルート営業が向いています。感情レトラクテは、営業先へのファーストコンタクトはメールか電話で。

介護関係の場合、感情ディラテは多くの人とのコミュニケーション向いてる介護職、感情レトラクテは1:1のコミュニケーションのケアマネージャーが適職です。

教職も向いています。感情ディラテなら異動の多い公立校でも異動のない私立校でも勤められる体力量がありますが、体力が少なく新しい環境に馴染み自分の持ち味出せるまで時間がかかる感情レトラクテは私立校を選ぶ方が賢明です。

向いていない仕事は人事。感情ゾーン拡張タイプは好き嫌いが激しく、感情に振り回され冷静な判断ができないからです。相手に共感し過ぎて的確なアドバイスができないという点で、メンタルを扱う心理カウンセラーには向いているとは言えません。心理カウンセラーは思考ゾーン拡張タイプの方が向いています。

とにかく「お金を稼ぐ」のが好き。物作りも得意な活動ゾーン拡張タイプ

活動ゾーン拡張タイプは何事もメリットデメリットで捉え、超現実主義。目の前にある現実、手で触れられるもの以外信じません。手先が器用で、展開力に長けるという特徴も。物質的欲求が非常に強くお金がものすごく好き、ゆえにお金を稼ぐことが得意です。

活動ゾーン拡張タイプ

活動ゾーン拡張タイプ

出来高制や、インセンティブが発生するような仕事、目に見える対価=お金、無料で施設を使えるような福利厚生がある仕事を選ぶと良いでしょう。収入アップに直接つながったり、手当が発生したりするような、かつ、短期間で取得できる資格を取ることもオススメ。

展開力を駆使して、目の前の相手の才能をどう活かすか、という能力にも長けているので、人材育成にも向いています。手先が器用なので、農業、ものづくりの仕事も向いています。

また、これは活動ゾーン拡張タイプに限らずどのタイプでも言えることですが、医師ならディラテはオールランダーの町医者、レトラクテは歯科医、眼科医など専門性高くなるなど、輪郭が細くなればなるほど専門性が高くなります。

ディラテとレトラクテ



上手くいけば偉人?思考・感情二重拡張タイプ

思考ゾーンと感情ゾーンが二重に拡張している人は、自分の理想論が他人に喜ばれないとダメ。往々にして理論派のロジックタイプを自認します。が、感情ゾーンのモーターあるので感情的な傾向も。しかし併せ持つ思考ゾーンのモーター由来で感情の発露を我慢して抱え込んでしまい、自らの感情をないがしろにしがち。自らが感情的なのを認めたくない、ゆえ余計フラストレーションが溜まり病む人が少なくありません。

台湾のIT大臣、オードリー・タン氏など、思考と感情の二つのモーターが上手い具合に回ると、偉業を成し遂げることができます。日本の文豪にも多いタイプ。しかし芥川龍之介は顎が細い、三島由紀夫は顎が左右非対称で、感情の発露を体力や現実との接地点が支えきれませんでした。顎がしっかりしていたのが夏目漱石でした。

佐藤ブゾン貴子さん

ここで思考・活動二重拡張タイプと、感情・活動二重拡張タイプについても簡単にですが解説します。どちらも非常にまれなタイプです。思考・活動二重拡張タイプにはタイガー・ウッズ、孫正義、アラン・デュカスなど政財界の大物に多く見られます。感情・活動二重拡張タイプは、感情と活動の両方のモーター由来で動物的。ディラテだと特にテリトリー意識が強く、幼稚園の先生、介護ヘルパーなど、人のお世話をするような仕事に向いています。

顔タイプ別・転職&独立起業必勝テクニック

基本的に転職は、新しい環境に馴染むのが得意なディラテの方が向いています。レトラクテは注意が必要。職業は変えず同じ分野への転職や、同業他社への転職など、慣れ親しんだ職業を選ぶと良いでしょう。異業種への転職も、成果を出すまである程度時間をかけられる職場なら可、ただし頬の肉付きが必要になってきます。

思考ゾーンは自らのプライドや理想を満たしてくれるような、スキルアップやキャリアアップになる転職を。でないとモチベーションが下がってしまいます。感情ゾーンは自らの承認欲求や存在感を満たしてくれる仕事がモチベーションの励みに。自分の存在を重宝してくれる職場を探すと良いでしょう。活動ゾーンはとにかく給料ダウンはNG、モチベーションも下がります。

起業・独立するには野心があり、かつそれを実現できる能力が必要になってきます。相貌心理学的特徴としては顎先がどっしりしている、横から見て顎が出ている、正面から耳が見える。これらが揃っている人は、起業・独立する力を備えています。会社勤めの場合、レトラクテなら会社を辞めても大丈夫。ただ、ディラテの場合は孤独に弱いので会社勤めを続ける方がオススメです。

顎先が平らな人は野心があります。横から見て眉頭の位置と比べて前に出ている場合、自らの手で野心を実現する力があります(イラストA)。顎先が平らで、横から見て後退している人は、野心はあるものの、それを一人で実現する力が足りません(イラストB)。顎先がとがっている、正面から見た時に逆三角形のような顎の形をしている人は、野心がありません(イラストC)。

顔を正面から見て、耳が立ち上がって見えれば見えるほど、独立心旺盛であることを表します。逆に見えない場合は、協調性が強い、悪く言えば事なかれ主義であることを表します。

「共働き」か「一馬力」か?「夫婦で一緒に仕事」はアリ?ナシ?

ディラテはルーティン、習慣・慣習を大事にするので、男女ともに家庭優先になります。ディラテの男性は妻には専業主婦でいてほしい傾向があります。妻が独立心旺盛なタイプだと、家庭に歪みが出来て揉めることが予想されます。ディラテの女性は良妻賢母タイプとも言えます。

レトラクテは自分の世界観を優先し、孤独に強いタイプです。夫婦それぞれが職業を持っているほうが互いを尊重でき、結果的に夫婦仲が良好に保てます。

今回の相談者に「将来的に夫と一緒に仕事をしたい」という方が何人かいらっしゃいましたが、お互いがないものを補い合う、支え合う関係か、もしくはお互いの役割が明確に分担されない限り、おすすめはしません

ちなみにLEE100人隊は皆さんは、自分時間優先、自分の理想実現優先の顔タイプの方が多いので、パートナーと独立は、お互いが何を補い合えるか支え合えるのかを充分に熟考された方が良いかもしれません。

(次回から、いよいよブゾンさんによるLEE100人隊の夫の顔診断です。どうぞお楽しみに!)

適職を見つけるヒント、こちらにもあります!

本書では、約20の人気職種・業種を中心に相貌心理学の観点から分析。採用活動でのミスマッチを防ぐだけでなく、オンライン時代に顔しかわからない場面でも、相手の情報を読み解くことができます。さらに、自己プロデュースで適性に近づく方法も伝授。自分と相手の適性を知り、より適正な環境に導く「顔の心理学」を紹介します。

“顔”で解決したい
お悩みテーマ、募集中!

佐藤ブゾン貴子さんに、相貌心理学的観点から分析してほしいお悩みを募集中。以下のボタンから専用メールアドレス(bouzon@lee.hpplus.jp)宛にぜひリクエストを送ってくださいね。

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撮影/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako

相貌心理学スペシャリスト

相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。

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