一見、お好み焼きと似ているけれど、圧倒的に粉が少ないのが特徴。粉ものは子どもの大好物です。

実は作り置きもOKです
みんな大好き！ 野菜たっぷりチヂミ

チヂミという呼び名は実は釜山（プサン）地域の方言で、韓国では一般的にジョンと呼ぶことが多いですね。もともとは野菜をおいしく食べる粉料理で、野菜1種類で作るのが基本。日本に入ってきてからお好み焼き文化の影響を受けて、具だくさんのタイプが生まれたと言われています。

韓国では法事などの行事食に使うので、作り置きもOKなんです。冷めてもおいしいのでお弁当に入れたり、食べるときに焼き直すのもあり。

ナムルと同じく、野菜が苦手な子どもにもおすすめです。うちの子たちもチヂミはいくらでも食べますね。やっぱり粉ものって強いなあと。そのままでも、お好みでタレをつけてもおいしいです。

教えてくれたのは
コウケンテツさん

料理家。雑誌、テレビなどで幅広く活躍。舜くん（10歳）、蓮ちゃん（8歳）、花梨ちゃん（3歳）のパパ。YouTube公式チャンネル登録者数は45万人を突破。初の書き下ろしエッセイ『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』（ぴあ）が好評発売中

とろけるチーズを混ぜてコクのある味に
サケチーズチヂミ

主役になる具だくさんチヂミ

「これ一枚で大満足のボリュームたっぷりのチヂミです。サケの切り身は細かく切るので、生のまま生地に加えても大丈夫。甘味が出る玉ねぎは欠かせません」

材料・直径24～26㎝1枚分

基本のチヂミ生地（下記参照）……1枚分
サケ（切り身）……1切れ
玉ねぎ……1/4個
生しいたけ……2～3枚
細ねぎ……2～3本
ピザ用チーズ……50g
塩……少々
ごま油……大さじ2

作り方

1. サケは骨を取り除いて皮付きのまま細かく切り、塩を振る。玉ねぎは薄切り、しいたけは軸を切って薄切り、細ねぎは4～5㎝長さに切る。
2. ボウルに基本の生地を混ぜ合わせ、①とピザ用チーズを加えて混ぜる。
3. フライパンにごま油大さじ1を熱し、②を流し入れて全体に広げて平らにする。そのまま3～4分焼き、こんがりしたら裏返す。ごま油大さじ1を周囲に回しかけ、さらにこんがりするまでフライ返しなどで押さえながら焼く。器に盛り、好みで酢じょうゆ（分量外）やタレ（分量外、下記参照）を添える。

野菜から出る水分を計算して生地を作る

最初に生地を作るときに水を入れすぎないように。野菜を加えて混ぜると野菜の水分も加わるので、とろっとからむ状態に

ひと回り小さい鍋のフタを使って裏返す

焼く途中で真ん中に穴を開けると火が通りやすくなる。片面が焼けたら鍋のフタをして裏返し、すべらせながら戻し入れる

ごま油たっぷりがカリッとさせるコツ

裏返したら、ごま油をフライパンの周りから回し入れてカリッと。フライ返しなどで押しながらぺったんこにするのもコツ

コウさん家の「秘伝のタレ」

こちらのレシピは、
LEE 2020年12月号 別冊付録
「コウケンテツさんの子どもと食べたい韓国ごはん」
に掲載されています。

詳しい内容は2020年LEE12月号（11/7発売）に掲載中です。

撮影／松村隆史　スタイリスト／朴 玲愛　取材・原文／海出正子