豚汁にはたくさんのスタメン素材が必要……ですよね? いえいえ、スープ作家の有賀 薫さんが考案する豚汁なら、素材は1種でもいいし、だしをとる手間いらず。ボリュームたっぷり、だからおかずにもなる。基本のみそと豚バラ肉があれば、素材も、切り方も、組み合わせもトッピングも自由。ワクワクがいっぱいの“革命的豚汁”の世界へようこそ。
ホックホクの食感がクセになる!
れんこんの豚汁
主役のれんこんはちょっぴり厚めに切ることで食べごたえUP! 味が淡白なのでみりんを少し加えてコクを出し、ごはんが進む味わいに。
■おすすめトッピング:ラー油、七味唐辛子
材料・2人分
- れんこん……150g
- 豚バラ薄切り肉……100g
- みそ……大さじ2 1/2
- みりん……大さじ1/2
- ごま油……大さじ1
- 黒すりごま……小さじ2
下準備
れんこんは皮付きのままよく洗う。サイズが小さめならばそのまま8㎜厚さの輪切りに、大きい場合は半月切りにする。ザルに入れ、さっと水で洗う。豚肉は5㎝幅に切る。
作り方
- 深型のフライパンにごま油を熱し、れんこんを中火で炒める。全体に油がなじみ、半透明になるまで2~3分炒め、豚肉も加えて炒める。
- 水(600㎖)、半量のみそ、みりんを加え、フタをして弱火で約10分煮る。
- れんこんがやわらかくなったら残りのみそを溶き入れ、再び煮立ったら火を止める。器に盛り、黒すりごまを振る。
シンプルだけど変幻自在! 目からウロコの新感覚豚汁
豚汁といえば素材が多いからみそ汁より手間がかかりそう……。
「決まりごとがあるようでない料理なのに、具だくさんなイメージが先行してしまいがち。けれど私はもっと自由でいいと思うんです」(有賀 薫さん)
教わったのはだしいらず、素材は少なくても手抜き感ゼロな豚汁。
「野菜は、切り方を工夫するだけで食感に広がりが生まれますし、“煮る”に加え、“炒める”“蒸す”調理を足すことで、素材の魅力がぐんと引き立つ。たとえ少ない素材でも、どう組み合わせるかで想像以上のうま味やコクが生まれます」(有賀 薫さん)
ベースになるのが、みそと豚肉。
「みそは万能な調味料で、どんな素材も受け止める包容力があります。愛用のものでかまいませんが、今回は野菜の素材力を生かすので、だし入りでないものがおすすめ。レシピによっては2回に分け入れることで、調味と風味づけの役割も担います。
豚肉は、煮てもかたくなりにくいバラ肉がベスト。組み合わせ次第で目からウロコの味になり、豚汁にありがちな何日もかけて食べる必要がないから、飽きずに挑戦できるのも魅力。今こそ自由に豚汁を楽しみましょう」(有賀 薫さん)
教えてくれたのは
スープ作家 有賀 薫さん
インスタグラムでは頑張らなくても作れるスープレシピを365日研究・提案。近著は『こうして私は料理が得意になってしまった』(大和書房)。
Instagram:arigakaoru
Twitter:kaorun6
2022年2月号【具だくさんでなくてもいい!だしはとらなくてもいい!「自由すぎる豚汁」が主役】より
撮影/土居麻紀子 スタイリスト/今田 愛 取材・原文/広沢幸乃
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