キャリアの岐路、「顔」を見れば正しい選択ができる!〈仕事と育児の両立編①〉【相貌心理学・佐藤ブゾン貴子さんの「顔」でお悩み相談】
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佐藤ブゾン貴子
2021.06.09
仕事と育児、どちらも全力で取り組みたいけど…
MOGIさん(以下MOGI):現在第2子の育休中ですが、復職後の働き方について不安を感じています。営業職として10年以上働いた後、社内公募制度を利用し異動しました。異動した理由は、第1子の育休明け、仕事に追われて子どもと過ごす時間が少なくなってしまったため。ですが新部署で数カ月働いた後、第2子の産休に突入、その間に組織改編で業務内容等が変わり異動時とは全く違う職場環境に。一方で異動前の部署はコロナの影響もあり、出張がなくなりテレワークも普及し働きやすくなったようで、本当に異動して正解だったのか悩んでいます。
ティバっちさん(以下ティバっち):福祉関係の専門職として10年以上働いてきました。プライベートでは10歳の息子を一人で育てています。社外から講師業の依頼が増えつつあり、業務として認めてもらうべく上司に相談したところ、残業が生じることもあり「シングルマザーなんだし、お子さんが中学卒業するまでは家庭優先で」と止められてしまいました。専門職としてのキャリアを伸ばす時期だと感じているのに職場からの理解がなくモヤモヤ……この分岐点、私はどう判断し、どう乗り越えたらいいですか?
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):お二人とも感情ゾーン拡張タイプで、頬骨が目立ちます。承認欲求が強く、自分の存在感を認められないと満足感を得られない傾向があり、物事を好き嫌いで判断しがち。輪郭が細く、エネルギー量が少ないのも共通点。疑い深く、自分の行動に対して周囲から感謝を示されないと「私はなぜこれをやっているのか分からない!」と感じてしまいます。そしてお二人とも顔を正面から見ると、耳が見えます。独立心が旺盛なことを表しています。
長期的なスパンで物事を考えて目標設定を
ブゾン:お二人の違いですが、まずは横顔、耳の傾斜を見ていきましょう。耳の傾斜は、その人が持っている勢い、アクセルとブレーキのどちらが強いのかを表します。MOGIさんの耳は傾斜がなく、まっすぐですね。アクセルよりもブレーキの方が強く、物事を決める際は熟考し納得した上で行動に移すと上手くいきます。でもMOGIさんの場合、感情ゾーン拡張タイプでもあるので、感情の高まりが行動を起こす際の勢いとなります。この勢いと、本来持っているブレーキが反発し合うと、動きたいのに動けないことでフラストレーションが溜まってしまいます。そして、感情が高まりすぎると衝動的に行動だけが先走ってしまう傾向も。もしかして目先の忙しさにとらわれて、あまり深く考えずに異動してしまい、後悔しているのかな?
MOGI:そうかもしれません……何しろ一度目の育休明けが多忙過ぎて、子育てにあまり時間をかけられなくて。朝4時に起きて夕飯作り、6時半に出発、仕事のコアタイムは8時〜17時、多いときは週3日で日帰り出張、その都度夫に保育園の送り迎えを頼み、帰宅後も仕事の電話やメールに対応し、寝かしつけの後に残業。今年復職予定なのですが、新部署には人脈もなく、復職後に一体どんな業務をしているのか情報も全くなくて。このまま新部署に復職したら、社歴だけベテランなのにド新人状態になってしまいそうです……。
ブゾン:異動前の部署が働きやすくなったのは、たまたまコロナが発生したからですし、あまり深く考える必要はありません。輪郭が細く新しい環境が苦手なので、新部署に対し心理的ハードルが高いでしょう。だからこそ今のうちに、新部署の人と少しずつコンタクトを取って、新しい環境に慣れておいた方がいいですよ。相手のことを少しでも知っていた方が、自分が動きやすくなります。新機軸を打ち出せるかもしれないし、長い目で見れば転職などキャリアチェンジするかもしれないし。額の生え際がまっすぐで、その上ある程度の高さのある台形なので、目の前にある情報を的確にキャッチして豊かな想像力と共に展開する力にとても長けています。気持ちをポジティブに切り替えて、5カ月後の復職だけでなく、その1年後、5年後、10年後を意識してみて。耳の傾斜がないブレーキタイプの方は、長期的なスパンで物事を考えて、目標設定するといいですよ。急いで短いスパンで考えてしまうと「好き・嫌い」という感情だけが先走ってしまい、嫌いが強ければ的確な選択ができません。
常に動いていないとダメ、止まっちゃダメ!
ブゾン:対して、ティバっちさんの耳は傾斜がありますね。ブレーキよりもアクセルの方が強いことを表しています。変化を常に求め、その変化が才能をより高めるタイプです。だから常に動いていないとダメ、止まっちゃダメ! 止まると思考も停止して、ネガティブなことばかり考えるようになってしまいます。止まらないためには、常に目標設定をして前進を。アクセルタイプの方は飽きっぽいので、短いスパンで目標設定をすると良いでしょう。目標を少しずつクリアすることが変化になり、それが刺激になり、もっともっと頑張れます。
ティバっち:確かに! 他人から「常に回遊しているマグロのよう」と言われたことがあります(笑)。社外からの講師業の依頼については、たとえ業務として認められなくてもやってみたいので、個人的に請けようか検討しています。今、私は分岐点にいると自覚しています。自分の適性を把握した上で、これまで以上に仕事を頑張るべきか、職場に言われたように子育てに比重を置くべきか、正しい判断ができればと思っています。
ブゾン:ティバっちさんのその勢いは、他の人が持ちたくてもなかなか持てない素晴らしいもの。頬骨が張っているので感情的になりやすいですし、好き嫌いもとても明確、きっと自分のやりたいことを我慢できないと思います(笑)。それに正面から顔を見ると耳が、特に利き手側の右耳の方がより良く見えます。相貌心理学では利き手側の顔は今を、反利き手側の顔は過去を表します。今、ティバっちさんは独立心がとても旺盛で、やる気に満ちています。キャリアを伸ばす時期であると考えているのであれば、職場と話し合う必要はあるものの、私としてはぜひぜひ!と背中を押したいです。
顔のゾーン別・上司の説得方法
ティバっち:上司を説得するためのアドバイスをお願いします! 上司は輪郭がどっしりしていて、口が大きく、眉毛もしっかり、顔のパーツの一つひとつが大きい男性です。
ブゾン:輪郭どっしりタイプの方は、世間の習慣や決まり事に固執し、一般論を言いがち。「母親は子育てに専念すべきだ」など固定観念が強く、それが心の安定につながります。ゆえに新しい考え方や自分が未経験のことに対して不安を覚え、理解を示しません。ありきたりの方法以外でのキャリアアップなど考えたこともない人なのでしょう。その上司の方は感情ゾーン拡張タイプのようなので、説得のコツは「あなたのそういう考え方もすごくよく分かります。でもこういう考え方もあるんですよ」と、相手に共感を示しつつ、理解を得ること。もし上司が思考ゾーン拡張タイプならロジカルに、活動ゾーン拡張タイプならメリットとデメリットを説明するのが効果的です。
まだまだ続く悩み相談。次回は職場の後輩やお子さんとのコミュニケーションについて、相貌心理学的観点からアドバイスします!
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イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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