読者525人から寄せられた困りごとよろず引き受けます!
この春からお弁当作りが始まる人も、お弁当はそれなりに作ってきたけどよりブラッシュアップさせたい人も必読。
多くの人に当てはまりそうな大きなものから、狭いけどわかる!というニッチなものまで、読者から寄せられたお悩みをワタナベマキさんがズバッと解決。
お弁当歴10年の経験から生まれたノウハウで、明日からサクサク作れちゃいます!
お弁当に悩まないコツって何ですか?
MAKI WATANABE
シンプルな手順でおいしさを引き出すレシピで人気。自身も、中学生の息子さんのお弁当を毎朝作るお母さん。「うちのお弁当は昭和っぽい、と文句を言われますが、気にしません!」
蒸し揚げや味つけ冷凍肉で、おいしく上手に手を抜いて
実はワタナベさんも、以前はお弁当作りに悩んでいました。でも、実感したのです。頑張りすぎると、息切れしてしまう。朝は忙しいし、おかずの品数は3品が限度!
「そこで、主菜と副菜を1度に“蒸し揚げ”したり、下味つきのお肉を冷凍して朝は焼くだけにしたり、ようやく自分なりの“ラクなお弁当作り”にたどり着きました」
主菜は、ひとつの味つけを豚にも鶏にも応用する。組み合わせる野菜はシンプルに焼いたり、主菜と一緒に仕上げて、副菜作りの手間をカット。おいしさはキープしつつ、手抜きしていいポイントもだんだんわかってきました。
かわいさにこだわる女の子向けお弁当、人気のスープジャーを活用したお弁当、さらにはやる気の出ない日の手抜きに見えない手抜き弁当まで、お弁当歴10年で培った技術を、日々のお弁当作りに悩む読者のために太っ腹に大公開。
「私も息子のお弁当作りに毎朝追われる身。時に文句を言われる日もあるけれど……。本当は『作ってもらえるだけ、ありがたいと思いなさい!』なんですけどね(笑)」
ワタナベマキさんのおかず3品のお弁当
味つけした冷凍肉で朝ラクしたい!
豚肉はコロコロに丸めて豚肉としいたけのコロコロ焼き
薄切り肉は、丸めて焼くと食べごたえバッチリ。コロコロに切ったしいたけと炒め合わせます。
材料・1人分
豚肉の甘辛みそ漬け……3枚(90g)
生しいたけ……2枚
酒……大さじ1
ごま油……小さじ1
作り方
- 豚肉の甘辛みそ漬けは、前日の夜から冷蔵庫で解凍する。
- しいたけは軸を落とし、4等分に切る。
- フライパンにごま油を弱めの中火で熱し、①の豚肉を軽く丸めて加え、焼き目がついたら裏返す。②と酒を加え、フタをして弱火で約1分30秒蒸し焼きにする。
豚肉の甘辛みそ漬け
みそを少しプラスするだけで、味わいにコクが生まれます。そのまま焼くのはもちろん、菜の花など季節の青菜を巻いて焼いてもおいしい!
材料・2回分
豚もも薄切り肉……6枚(180g)
- みそ……大さじ2/3
しょうゆ……小さじ1/3
みりん……大さじ1
作り方
- 豚肉にAをよくもみ込み、広げるようにして保存袋に入れて冷凍する。
※冷凍庫で約1カ月保存可。
体型が気になりだした夫に持たせたい!
3色そろった切り口がかわいい両面焼きハムエッグ
材料・1人分
卵……1個
ロースハム……1枚
バジルの葉……2枚
粗びき黒こしょう……少々
オリーブオイル……小さじ1/2
作り方
- フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、卵を割り入れる。白身が白くなったら黄身を軽くつぶし、バジルとロースハムをのせてへらで半分に折りたたむ。
- 時折上下を返しながら両面焼き色がつくまで焼き、仕上げにこしょうを振る。
朝、一から作れて、しかも映えるおかずは?
オイルと酢を加えて、あっさりコールスローキャベツのサラダ風
材料・作りやすい分量
キャベツ……1枚(80g)
酢……小さじ1/3
塩……小さじ1/4
粗びき黒こしょう……少々
オリーブオイル……小さじ1
作り方
- キャベツは細切りにする、塩をまぶしてしんなりするまでもみ、出てきた水分をギュッと絞る。
- ①に酢とオリーブオイルを加えてなじませ、こしょうを振る。
少ないおかずでも見た目が決まります!
悩まないお弁当の基本の詰め方
主菜1種に副菜2種。しかも副菜の1種は、塩もみなどごく簡単に済ませます。仕切り代わりの葉物をあしらい、おかずはどれも大きいまま立体的に詰めていきます。
1 ごはんは傾斜をつけて
主菜を立体的に斜めに入れられるよう、ごはんは高さに傾斜をつける。さらに副菜分のスペースをやや広めに残すようにする
2 まずは大物の主菜から
サイズと存在感の大きな主菜のスペースを確保。大葉を葉先がきれいに見えるようにごはんにのせ、差し込むように詰める
3 空いたところに副菜を詰める
副菜は、きゅうりの塩もみのように詰め方次第で形を変えられるものをひとつ。ふたつ目は、それとは形状の違うものを選ぶと詰めるのもラクで見た目のバランスもいい
完成!
いつも家にあるおなじみの素材で彩りを調整します
副菜2種がグリーン系だったので、今回は彩りとして赤いプチトマトを添えて。さらに、ごはんには梅じそふりかけをかけて華やかさをプラス。たくあんも、ただ並べるだけではなく、ちょっと丸めて添えるだけで立体感が出ておいしそうな雰囲気に
次回は「味つけ冷凍肉で朝ラク時短お弁当」をご紹介いたします! 詳しい内容は2020年LEE4月号(3/6発売)に掲載中です。
撮影/砂原 文 スタイリスト/朴 玲愛 取材・原文/福山雅美
ワタナベマキ
料理家
ケータリングをきっかけに、本、雑誌、広告などで料理を提案するように。デザイナーの夫、中学生の息子との毎日から生まれる実践的、かつ体に優しいレシピが好評。『ワタナベマキの10の定番弁当』 (扶桑社ムック)、『旬菜ごよみ365日 季節の味を愛しむ日々とレシピ』(誠文堂新光社)ほか著書多数。