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みんなの「間取り図」大図鑑

整理収納コンサルタント・本多さおりさんの家事を助ける間取りとは?

【暮らしやすい「間取り図」大図鑑】1LDKのリノベマンションは家事を同時進行できる便利な間取り

2024.09.06

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This layout makes it really convenient for…!

動線、部屋割り、空間使い…暮らしやすさのカギはここにあり

みんなの「間取り図」大図鑑

リノベや家具の配置替えなどで、家事の時短や子どものプライベート空間を叶えた間取りをご紹介。同じ広さでも、自分たちの暮らしに合う工夫で、暮らしの満足度はぐっと上がります。間取り図って、見ているだけでワクワクしませんか?

キッチンとランドリーを一直線に。大半の家事を同時進行できる間取り

リノベマンション

65m2/1LDK

妻、夫、長男8歳、次男6歳 

リノベマンション 65㎡/1LDK

直線上で料理、洗濯、お風呂・トイレの掃除ができる家事動線
振り向けば配膳、片づけができる好配置のテーブル
家族の洋服類と季節ものの家電などを天井までびしっと収納
昼間は子どもがのびのび、夜は家族の寝室に
右に進むと家事ストリート、左に進めばリビングへ

本多さおりさん

本多さおりさん

SAORI HONDA

整理収納コンサルタント

「生活重視、ラク優先」を軸に整理収納を提案。2019年に中古マンションを購入し、フルリノベ。設計はポーラスターデザイン一級建築事務所

整理収納のプロとして大活躍の本多さん。マイホームは自ら間取りを考案、と思いきや、意外にも依頼した建築家、長澤徹さんの提案だったそう。

「私は家事がしやすいこと、廊下はいらないので、広々した空間にしてほしいことをお願いしました。それで提案してくれたのがこの間取り。驚いたのは家の中心にトイレと浴室、ファミリークローゼットがあること。自分では思いつかない発想に感激でした」(本多さおりさん)

玄関から右に進むと洗面所、トイレ、ランドリーコーナー、キッチンを抜けてダイニングへ。家事のメインストリートです。左に進むと、すぐにリビングにアクセスできるというつくり。

「行き止まりがなく、どこにいても奥に続いているように見えるので、広くはないけれど、窮屈さがないんです。そして何より、家事動線が素晴らしい。調理や洗濯、掃除、そして片づけなど、いくつもの家事を、ほぼ1カ所で同時進行できるんです。調理中、子どもに呼ばれても、この間取りなら子どものもとへ最短ルートで駆けつけられます。間取りに家事を助けてもらうのがテーマでしたが、5年住んだ今、想像以上に助けられていることを実感しています」(本多さおりさん)

玄関は大谷石の壁、リノリウムの床でモダンな雰囲気

玄関は大谷石の壁、リノリウムの床でモダンな雰囲気。ここから右にも左にも。

キッチンと洗濯機の間には、キッチンカウンターとほぼ同じ高さの棚を配置

キッチンと洗濯機の間には、キッチンカウンターとほぼ同じ高さの棚を配置し、服をたたむスペースに。棚下には家族の下着類をまとめて収納。

コンロの背面は冷蔵庫と収納棚。家電や食材、文具などをまとめて。

コンロの背面は冷蔵庫と収納棚。家電や食材、文具などをまとめて。

KITCHEN&LAUNDRY

調理の合間に洗濯物をたたんだり、入浴後の子どもが下着とパジャマに着替えるお世話

調理の合間に洗濯物をたたんだり、入浴後の子どもが下着とパジャマに着替えるお世話をしたり。朝や夕方の忙しい時間帯でも、家事の大半がこの直線で完結できる効率のよさ!

DINING

鏡が貼られている壁の奥はファミリークローゼットとキッチンの収納棚。

鏡が貼られている壁の奥はファミリークローゼットとキッチンの収納棚。右側は畳のリビングで、夜は半分が家族の寝室に。実はランドリーとキッチン、洗面所との間にはそれぞれ隠れ間仕切りがあり、脱衣中はキッチンや洗面所側から目隠しできる仕組み。また、リビング側にも隠れ仕切りがあり、区切ることもできる設計に。

前の家はキッチンがダイニング側を向いていて、食卓に行くにはキッチンカウンターを回り込む必要がありました

「前の家はキッチンがダイニング側を向いていて、食卓に行くにはキッチンカウンターを回り込む必要がありました。そのストレスを建築家の長澤さんに伝えて出してもらった案が、キッチンから振り向けばすぐダイニングというレイアウト。さっとおかずを並べたり、子どもが食器を下げてくれたり、食事にまつわるストレスが激減」(本多さおりさん)

ベランダ側の窓ぎわに可動棚の板とワゴンを組み合わせてデスクを手作り

今までは食卓にパソコンを広げて仕事をしていましたが、ふと思い立ち、ベランダ側の窓ぎわに可動棚の板とワゴンを組み合わせてデスクを手作り。「スペースは狭くなったけれど、仕事とプライベートのメリハリがつくようになりました。食卓に何もない状態から夕食の支度を始められるのもいい感じ。デスクを設けて大正解でした」(本多さおりさん)



LIVING

玄関から左に行くと、すぐにリビングへ。
子どもたちの行動に合わせて、学習机は床座り式に。

玄関から左に行くと、すぐにリビングへ。「子どもたちはこの左ルートを使ってすぐにランドセルを棚に置き、ソファや床でごろごろするのが下校後のルーティンです。そんな彼らの行動に合わせて、学習机は床座り式に。夜はここに家族分のふとんを敷いて、寝室として使います」(本多さおりさん)

リビング側からアクセスできるファミリークローゼットは布で間仕切り。

リビング側からアクセスできるファミリークローゼットは布で間仕切り。家族4人の服と子どものおもちゃ、季節外の家電などを一括で収納。

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Staff Credit

撮影/宮濱祐美子 取材・原文/田中理恵 間取り図製作/前田優子
こちらは2024年LEE10月号(9/6発売)「みんなの「間取り図」大図鑑」に掲載の記事です。

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