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顔を見れば「移住先の田舎に留まる」「都会に戻る」どちらが向いているかわかる【佐藤ブゾン貴子さんの顔診断】

  • 佐藤ブゾン貴子

2023.07.19

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「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で16人、日本人初の相貌心理学スペシャリスト・佐藤ブゾン貴子さんが相談者の「顔」を分析し、解決に向けたアドバイスと前進する勇気をくれる連載です。今回は「移住・引っ越し」と「キャリアチェンジ」に関するお悩みを、ブゾン先生がズバリ解決します! 今回の相談者はLEE100人隊のみづきさん(隊員番号090)です。
【「耳」を見れば会社員向きかフリー向きかわかる】 >

佐藤ブゾン貴子さん

田舎に移住したのにリモートワークで日々が終わってしまう

みづきさん(以下みづき):静岡在住、フルリモートで都内の企業に勤務し、代表のスケジュール管理と人事採用を担当しています。植物が好きで自然に近い環境を求め移住したものの、結局仕事で拘束される時間が長く頭の中は常にフル回転状態。せっかく越してきた意味がなく、ただ買い物や移動が不便になっただけ。休日には愛犬を連れて海辺を散歩することもありますが、むしろ都内にいた頃のほうがあちこち行けていた気が……いっそ都内に戻ることも検討中です。今のペースで働き続けるのも心身面で厳しいことがあり、現状維持するべきか、オーガニックコスメの仕事やフラワーアレンジメント等、より興味関心のある分野にシフトしていく方がいいのか、と考えることがあります。

佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):みづきさんの横顔を見ると新幹線のような形状をしていて、変化を求める傾向が強いことが表れています。この顔タイプの方は田舎のゆったりとした時間の流れとペースが合わないので、田舎暮らしは向きません(キッパリ)。都内に戻ることを強くオススメします、せめて都内と静岡の2拠点生活を。額の傾斜が急で、思考スピードが非常に速いことがわかります。例えば1説明すれば「それわかってるし、10のアレでしょ」と答えられる。機転も利くし、仕事の場で重宝されるのもわかります。でも裏を返すと思考スピードが速い方って、早とちりしがちなんです。それゆえ自分で自分の首を絞めることも少なくない。思考ゾーンが拡張していて非常に理想主義な一面があり、知識や情報の受け入れ窓口である目がパッチリ開いているので、視覚から入る情報や刺激に影響を受けやすい傾向もあります。なので、本来は綺麗なものを扱う職業のほうが合っています。植物も綺麗なものなので、植物関連の仕事も悪くありません。ただ輪郭が細めのレトラクテで、活動ゾーンより思考ゾーンにボリュームがあるので、手仕事よりも頭の中で何かを作り上げるほうが向いてます。

LEE100人隊みづきさん

みづきさんの横顔を見ると新幹線のような形状をしていて、変化を求める傾向が強いことが表れています。額の傾斜が急で、思考スピードが非常に速いことがわかります。

みづき:華道を長いことやっています。もし隠居しても「華道教室ならやってみたいな」と、自分の中でひとつ安心材料として漠然と頭の片隅に置いています。

理想実現のためには「お金稼ぎ」が得意なパートナーと組む

ブゾン:華道も悪くはないですけど、伝統的な華道ではなく、みづきさん自身で確立したオリジリティのあるスタイルのフラワーアレンジメントの方がいいですね。みづきさんは思考ゾーンと感情ゾーンの二重拡張タイプ。ロジカルに行動しようとすると感情が邪魔をするし、感情優先で行動しようとすると今度はロジックが邪魔をする。常に思考と感情が衝突し合っています。みづきさんの場合、口から下の活動ゾーンがすっと細く、その上にある思考ゾーンと感情ゾーンに押しつぶされていて、時に理想が、時に感情が先走り、現実との接点を失いがち。想像ばかりが膨らんでしまい現実味がない、なんてことが多いのでは? 奇想天外で独創的、とも言えますが。額の生え際が丸く0から何かを生み出すのは得意だけど、1あるものを2や3に増やすのは苦手な特徴が表れています。持ち前の素晴らしい世界観やアイデアを実現するためには、それをお金に換えるのが得意な人と組むことをオススメします。

みづき:確かに「こういうのいいな」と思っても、「それがお金になるのか?」って考えると、正直わからないことがすごく多くて。

ブゾン:みづきさんは理想を優先しがちで、お金稼ぎがあまり上手じゃないんです。なのでそれを補うパートナーを組んだほうがいい。

みづき:ありがたいことに私のアイデアに興味を持ってくれる人もいますが、信頼して良いか判断しかねることが多く……。私、足元は結構しっかり固めたいので、お話しを頂いても結果的に排除しちゃうんです。

ブゾン:そういう人にはどちらにしろ関わらないほうがいいですよ、お金稼ぎできないでしょうし。そして頭の中で考えていることがあるなら、頭の中だけで完結させずに、きちんと書き出して、現実に落とし込んで整理しましょう。好奇心旺盛なのは素晴らしいことですが、旺盛過ぎちゃうと一体何が大切なのか、分からなくなってしまいます。アナログですけど、書き出して整理することが大切。そしてお金稼ぎできる人とコラボレーションを!

とにかく早く東京に戻る。他のことはその後検討する

ブゾン:あとみづきさん、根本的にとっても疲労困憊状態なんですよね。Zoom越しですけど「みづきさん、本当に存在しているの?」って印象。心ここにあらずで、不安定さが否めない。口が小さくてストレスを溜めやすい傾向があり、ストレスを吐き出す方法をわかっていないようですね。本来なら輪郭が細い理想主義者=高い理想を掲げるがゆえにプライドが高く自分に自信があるタイプなのに、疲労のあまり持ち前の素晴らしい想像力がポジティブに働いていないようですね。自信喪失気味で、自分の居場所を見失ってしまっています。まずは合わない田舎暮らしをやめて、今住んでいるマンションは売却する。東京に戻ればまずは一つ、重荷が取れますから。自分に合う東京での生活サイクルに戻って、それから働き方や、やりたいことを見直しましょう。静岡では答えは見つからないですよ。

みづきじゃあ、引っ越しから着手します。ひとまず銀行のローンを無くしたい、借金ですからね。

ブゾン:ローンってすごく現実的な問題で、理想主義者のみづきさんには一番合わないものですしね。なので、まずは住まいを変える。そしてできれば一旦休憩したほうがいいですね、本当に疲れているので。

みづき:休憩できればいいんですけどね。現在の勤務先では、外国人採用も始まり、年々業務量が増えています。それになんだかんだ言っても、フルリモートで職場に行く時間も省けるし、交通費の全額支給もありますし、この待遇を手放す必要があるのかな?という思いもあります。



思っていることを言わない、自分に優しくない生き方

ブゾン:東京に戻って、他の社員さんに仕事を少しずつ引き継いで働く時間を徐々に減らして、捻出した時間で新しい仕事と二足のわらじで両立してみては。みづきさん、一見ズケズケ言うタイプに見えますけど、実は「正面から鼻の穴が見えず、思っていることを全然言わないで内に秘める顔タイプ。そして言わないことで、フラストレーションを溜めている。それって自分に優しくない生き方ですよね。

みづき:昔はすごく言う方だったんですけど、言うとやっぱり揉めるし、ようやく30代半ばくらいで言わないようにすることを身につけたんだと思います。若い頃の自分はキツイ物言いも多く、今考えても恐ろしいぐらい……。

ブゾン:何かを相手に伝えるにしても、言い方次第。今のみづきさんと、10代20代のみづきさんは違います。若気の至りじゃないけど、若い頃は経験値もボキャブラリーも少ないでしょうし。同じことを伝えるにしても「あんたバカなの?」とストレートで批判的に何かを言うのではなく、「アイデアがすごいチャーミングだね、でも……」とか、今なら相手の意見に共感を示しながらもしっかり自分の意見を言う等、婉曲表現もできるようになっていると思いますよ。

みづき:婉曲表現を考えるよりも「もう仕方ないな」と諦めて、何も言わないことが増えました。「もう無理、勝手にしてください」っていう感じで距離を置くことで納得して、それが我慢に繋がっちゃってる。

ブゾン:今のままだとフラストレーションが蓄積し、その結果物事に対して卑屈になってしまったり、了見が狭くなってしまいますよ。生きている限りコミュニケーションは不可欠ですし、みづきさんの高い理想を実現するためにはそういった行動パターンも変えていく必要があると思うんですよね。フラストレーションは溜めないで、もっと外に出しましょう。

隠居生活は全く向かない。キーワードは「常に変化」

みづき:そうか、もっと言ってもいいのかな。ところで、うちの両親は既にリタイアしているんですけど、私自身は60代70代になっても何かしら仕事を続けていったほうがいいのでしょうか?

ブゾン:続けたほうがいい。横顔が新幹線型の顔タイプの方は常に変化を求めて生きていくので、仕事を辞めて隠居生活なんて絶対向きません、それこそ今みたいな状態になってしまいますよ。

みづき:やっぱり今の生活、向いてないのか……。

ブゾン:みづきさんは、自分の理想や好きなことに向かって走っているときに、一番幸せを感じるタイプ。キーワードは「常に変化」。常に理想に向かって走り、一歩近づいたら次の理想に向かっていく。理想が人生の潤滑油になるので、常に高い理想を抱き走り続けること。でも現実との接点を無くしてしまうこともあるので、時にすり合わせも必要です。仕事は辞めないほうがいい。今、問題なのは、多分体力的なこと。みづきさんは輪郭細めのレトラクテで元々体力があまりないので、ちゃんと休みましょう。今、忙し過ぎて体力的な問題が大きくなった結果、メンタルにも影響が出てしまっています。休めば心も落ち着きます。このまま走り続けても、いずれ転んでしまいます。なので会社と交渉して仕事量を減らす、減らして空いた時間に自分の興味のあることをやってみる。その中で「これは!」と思ったことを選ぶ!

一見そうは見えなくても、実はすごく気を遣うタイプ

みづき:私、教育関係の仕事は向いてますか? 言語、カルチャー、文化を教える仕事。

ブゾン:「感情ゾーンも拡張しているし、人にものを教える仕事は悪くないと思いますよ。でもその環境は、自分で作らないとダメ。どこかのスクールの雇われ講師は合いません、自分のやり方で教えられないから。自分のスクールを作ったほうがいい。で、お金を稼ぐ面にかんしては、それが得意なパートナーを見つけて任せましょう。

LEE100人隊みづきさん

みづきさんは輪郭細めのレトラクテで、思考ゾーンと感情ゾーンの二重拡張タイプ。

みづき:なるほど、「お金稼ぎは他の人に任せたほうがいい」というのは、そこに繋がるのか。教育関係の仕事に携わっていたこともあり、指導した相手が良く育ってくれるとやりがいを感じていました。もしかしたら育てる職業が向いてるのかなって。

ブゾン:みづきさん、相手の気持ちを考えられる、人にすごく気を遣うタイプですから、一見そうは見えないけどね(笑)。人生1回きりだし、人のために生きるのも悪くないけど、自分のために生きてナンボですよ。思ったことを口に出しても、今のみづきさんなら相手を傷つけないから大丈夫。ひとまず、東京に引っ越してきてください!

みづきさんアフタートーク

■仕事面
完全に独立をするより、いまの仕事を続けながら並行するのが良いとのお話しがあったので「今まで通り」が良いようです。手先を動かす仕事が向いてないと言われたのが意外でした。

■引っ越し
セッション後も、仕事の会食、面接などで都度新幹線で都内に出ることがあり、これからさらに頻度が高くなる予兆がありました。現在の住居には満足しているものの、都会生活が性に合ってるのかなと感じました。

■結論
これまで身辺のプライオリティで悩むことが多かったものの、自分の中で交通整理をするきっかけになりました。

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佐藤ブゾン貴子さんがBOUZON LABOをオープン!

佐藤ブゾン貴子さんが相貌心理学研究室「BOUZON LABO」をオープンしました! 相貌心理学を用いた相談室と相貌心理学の入門知識や資格取得のために学べるスクールを併設しています。詳しくは以下のリンクをご参照ください!

BOUZON LABO

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撮影/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako

相貌心理学スペシャリスト

相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。

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