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同僚の「顔」見れば「やる気を引き出し、力を発揮させる方法」がわかる【佐藤ブゾン貴子さんの顔診断】

  • 佐藤ブゾン貴子

2023.06.14

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「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で16人、日本人初の相貌心理学スペシャリスト・佐藤ブゾン貴子さんが相談者の「顔」を分析し、解決に向けたアドバイスと前進する勇気をくれる連載です。

今回の相談者はリピーター、LEE100人隊TBのりーぬさん。本連載開始まもない2021年春に顔診断を受け、2度目のご登場です。りーぬさんの新たなお悩みとは? そしてりーぬさんの「顔」にどのような変化が生じているのかにも注目です!

佐藤ブゾン貴子さん LEE100人隊TBりーぬさん

部署横断プロジェクトメンバーとのコミュニケーションに奮闘中

りーぬさん(以下りーぬ):前回の診断時はブロガーになって間もない頃でしたが、その後トップブロガーになりまして、LEE100人隊の活動も4年目になりました。子育てについてアドバイスをいただき、感情ゾーン拡張タイプで承認欲求が強いとご指摘され、本当にその通りだなと(笑)。子どもたちに自分の感情を押しつけず、本人たちがやりたいことを優先するようにしたところ、とても家庭円満になりました。そのおかげで自分自身にフォーカスできるようになったことで新たな悩みが浮上しまして。新卒から20年、現在の勤務先で働いています。昨年部署横断の新規プロジェクトチームに配属されました。メンバーは揃って専門性が高く仕事も早く優秀な方ばかり。コロナ禍の最中に発足したチームなので対面で集合できたことがほとんど無かったこともあり、メンバー同士のより良い信頼関係の構築が課題と感じています。私自身はもともと部署異動が多かったので職場環境の変化には慣れている方だと思っていたのですが、今回は背景の違うメンバーが一堂に会しているということもあり……一体どのようにコミュニケーションを取ればいいでしょうか?

佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):ご家族がお元気そうで、そしてプライベートが充実しているようで何よりです。目の高さの非対称が前回よりも出ていますね。これは今、意識が散漫している、考えがまとまらない状態。まず、頭の中の考えを書き出して、一度整理した方がいいですよ。りーぬさんは横顔の口から顎先までのラインが垂直で自制心が非常に強い、自分の行動にブレーキをかけてしてしまう傾向があります。感情ゾーン拡張タイプゆえモチベーションが上がっているときは大丈夫なんですけど、何かネガティブな要素があるとせっかくの可能性も「あーダメだ!」と否定してしまいます。

LEE100人隊TBりーぬさん

りーぬ:確かに気分のアップダウンは結構あるので、ヨガを継続したり、アロマオイルでマッサージしたり。意識的に自分をケアしてリラックスするようにしています。でないとやっぱり仕事に支障をきたすので。

「一緒にがんばろう」ではなく「このプロジェクトはあなたの理想を実現するのにうってつけ」

ブゾン:あとりーぬさん今、疲れてる。頬の肉付きがの張りが前回よりもちょっと……今でもしっかりと肉付きがあるんですけどね。目も、前回はもっとキラキラして目力があったけど、今はちょっととろんとしてますし。りーぬさんは感情ゾーン拡張タイプなので、仕事の場でも「みんなで同じ目標に向かって一緒に頑張ろう!」といった感情の共有を求めがちなんですけど、お話を聞いている限り、プロジェクトメンバーの皆さんは思考ゾーン拡張タイプの方が多いのでは? 思考ゾーン拡張タイプは自分優先なので、チームメンバーとの感情の共有よりも、自分の理想を求めることにひた走りがち。りーぬさんからすると「みんなやる気あるの? 盛り上がってるの私だけ?」と、疎外感を覚えてしまうんです。そして感情ゾーン拡張タイプで共感共有を求める割には、正面から鼻の穴が見えずあまり感情表現しない傾向も表れています。なのでもっと、自分の感情、プロジェクトへの思い、どのようにチームでコミュニケーションを取りたいのか、を言葉で出したほうがいい。思ってるだけでは伝わりません、思考ゾーン拡張タイプに「察して!」は無理。言葉でのメッセージが一番響きます。

LEE100人隊TBりーぬさん

写真上/前回セッション時(2021年春頃)のりーぬさんの横顔。写真下/今回のセッション時のりーぬさんの横顔。今も頬の肉付きがしっかりあるものの、前回に比べ張りが控えめです。

りーぬ:顔にも疲れが表れているんですね(笑)。でも、プロジェクトメンバーが思考ゾーン拡張タイプなのではというご指摘は当たっていると思います。仕事にかかわらずプライベートでも、思考ゾーン拡張タイプの方とは意思疎通が上手くいかなくて、途方に暮れることがたまにあります。アサーティブなコミュニケーション、まず相手のことを受け入れて、かつ自分の言いたいことも言って、お互いの信頼関係を無くさないようにするコミュニケーションを意識するようにはしているんですけど、まだまだですね。

ブゾン:そうそう、やっぱり相手に何か求めるのであれば、それをどう相手から引き出すか、というのが一番のポイントになりますからね。思考ゾーン拡張タイプは闇雲に褒めても全然喜びません。知識欲が強い、自分の知識に対するプライドが高いので、そこを褒められると嬉しい。彼らが持っている知識を褒め、理想の実現を応援し共感するのが一番効果的です。「一緒にがんばろう!」と言っても「なんでがんばらなきゃいけないの? その根拠は? メリットは?」と引いてしまうので、彼らの持っている理想を今回のプロジェクトで満たせることを強調する。そうすれば「そうか、自分はこのプロジェクトにうってつけだな」と捉え、ものすごく力を発揮してくれます。チームではあっても個人事業主の集まりといった感じなので、個々のメンバーを尊重してグループ作りをしていきましょう。

ビジネスチャット導入を提案するものの却下される

りーぬ:コロナ禍の在宅勤務中に、メンバー同士のコミュニケーションのためにビジネスチャットの導入を提案したんですけど通らなかったんですよね(笑)。やっぱり私は感情ゾーン拡張タイプなので、すごく残念でした。お恥ずかしいのですが「皆はコミュニケーション取りたくないのかな……」とちょっと拗ねちゃうようなところもあって。以降は別の手段でコミュニケーションを取ってはいるんですが。

ブゾン:もちろんコミュニケーションは大事ですが、どのような目的でビジネスチャットを導入するのか? 「チームワークにはコミュニケーションが大事だよね、だからお互いのことわからないと」よりも「ビジネスを円滑に進めるための情報伝達に便利だから導入する」ことを強調したほうが思考ゾーン拡張タイプには響きます。感情の疎通ではなく、思考の疎通を上手く図るためのツールとして導入することを提案すれば受け入れられると思います。

佐藤ブゾン貴子さん

りーぬ:なるほど、明確になった気がします。私はどうしても「全員で!」っていうのを大事にして「一人でも欠けるんだったらやらなくていい」と思ってしまうので。そうすると全然何も進まなかったりする。あと、私自身はざっくりタイプなんですけど、メンバーの皆さんは完璧なまでに、細かい所にも目が行き届く。しっかり仕事する方が多くて「すごいな」とは思うんですけど、職人気質の方も多くて。時間に追われていることもあり、私は常に情報共有して仕事を進めるのが好きなのですが、周囲には、完成してから共有するタイプの方もいらっしゃいます。同じ社内とはいえ部署事でやり方が違うので、いざ必要なときに「確認させてください」というワンアクションが入ってしまい、手間取ってしまうことがあります。そのスタイルが今回のプロジェクトチームのデフォルトになってしまっているため、新しい環境に適応しながら自分のスタイルも守りつつ、上手く連携していけたらいいなと思うんですけど。

ブゾン:りーぬさん、あまり「良い人」になろうと思わなくていいですよ。感情ゾーン拡張タイプはどうしても他人に良く見られたい、という思いが強くなってしまうんです。でも今の状況では、仕事がやりづらくなってしまってますよね。必要な書類が見られないのであれば、どのような理由で書類が必要か、それを見られないことでどのようなデメリットがあるのか、を理論的に、具体的に、きっちり言葉にして伝えることを心がけて。仕事だし「嫌われたら嫌だな」といった感情は置いておいて、ご自身が仕事をしやすい環境作りを優先しましょう。

LEE100人隊TBりーぬさん 佐藤ブゾン貴子さん



人ではなく、自分に「良い顔」をすることを心がける

りーぬ:そうですよね。私は結構こまめに報告・連絡・相談=「ホウレンソウ」するタイプなんですけど、どうしても相手を立ててしまい、何だか自分自身が成長していないような感覚があって、難しいな、と。

ブゾン:それは社会的欲求が満たされてないから。りーぬさん、頬骨が張っていて社会的欲求が強く、本来は一番になりたいんですよね。人から意見されるよりも自分が意見したいし、自分が指導していきたいタイプだから。言ってみると腹立つんでしょうね。それを認めることが大切です。「一番になりたい」だなんてズケズケした人だと思われそう……と思ってしまうとそれがまたフラストレーションになってしまいます。部署異動や転職、または独立起業して自分がトップになれる環境作りをしないと、今のフラストレーションは改善されません(キッパリ)。前回は子育てについて悩まれていたものの「すごいキャリアウーマンの方でバリバリ働いてるんだな」という印象を受けましたし、もっとキラキラされてた。

りーぬ:ありがとうございます(笑)。でも、やっぱり会社員だとそういう人が多いと思うんです。皆、色んなことを我慢して働いてるじゃないですか。だから、疲れている人も多いです(笑)。今回のプロジェクトのミッション達成するためにも、私が意識すべき秘訣が何かあれば教えていただきたいです。

ブゾン:繰り返しになりますがなるべく「良い人」にならない。「ちょっとワガママかな」って思うくらいでちょうどいいと思いますよ。プロジェクトメンバーとのコミュニケショーンの困り事によって仕事が遅れると、会社にとってもデメリットになってしまいすし。りーぬさんは多分「私、悪い人になる!」と思ってもなれないから(笑)、でも人に良い顔はしないこと。人ではなく、自分に良い顔をすることを、練習も兼ねて残りの期間心がけること。「私がちょっと無理すれば上手くいく」「ちょっと我慢すればなんとかなる」はやめること!「嫌だ」と思ったら、そう思った理由、「仕事が遅れて困る」ことを明確な言葉にして、しっかり相手に伝えましょう。思考ゾーン拡張タイプには1対1で伝えるほうがいい、プライドが高いから周りに聞かれたくないでしょうし。それが上手くいったら、「とても助かりました、嬉しかったです、ありがとうございます」と自分の感情を添えつつ、助かった理由をちゃんと相手に伝えていけば、プロジェクトの残りの期間を円滑に過ごせるんじゃないかな。

LEE100人隊TBりーぬさん

りーぬさんアフタートーク

マスクで顔を覆っていた2年間で自分の顔つきにも変化があったと知り、とても驚きました。

「自分が仕事しやすい環境を自分で作っていく」という心持ちはとても大切だなと感じ、セッション後は意識も変わり、自然と笑顔が増えました。

思考ゾーンや活動ゾーンの方々へのアプローチの仕方も、自身の伸び代を感じています。今後は、自分で決めた仕事の目標に向かって、私らしく活き活きとキャリアアップしていきたいと思います。ブゾンさん、ありがとうございました!

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撮影/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako

相貌心理学スペシャリスト

相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。

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