同性である「娘との距離感のとり方」はどうすればいいの?女子教育のプロ・吉野 明さんに伺いました
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LEE編集部
2022.01.02
この記事は2021年6月7日発売LEE7月号の再掲載です。
教えてくれたのは
吉野 明さん
“女子が伸びる”学校として評価される鷗友学園女子中学高等学校前校長。同校教員を経て、2018年まで44年間女子教育に携わる。現在は大妻多摩中学高等学校アドバイザー。著書『女の子の「自己肯定感」を高める育て方』(実務教育出版)も好評。
娘と自分は別人格であることを忘れずに
44年間女子校の教員として、生徒とその母親という多数の母娘関係を見てきた吉野明さん。「あくまで私の経験論ですが」と前置きしたうえで、母と娘の距離感についてこう語ります。
「男性同士はマウンティングし合うタテの関係が多いのですが、女性同士はおしゃべりでつながるヨコの関係が多い。母と娘がヨコの関係でつながっている場合、特に母親は“この子をなんとかしてあげなければ!”という思いが強いことが、さまざまな問題の原因になっていると感じます」(吉野 明さん)
子育てに責任を感じ、全身全霊を注いできた母親となると、ヨコの人間関係の中心が娘になってしまっているケースが。
「結果、思春期になって娘が親との距離をとろうとしても、親が離せなくなってしまうのです。娘に固執しないためにも、母親自身が娘以外の人とヨコの関係を持っておくことは大切だと思います」(吉野 明さん)
同性ゆえに娘と自分を重ね、容姿や能力を比較して“このままではかわいそう”“うまくいかないに違いない”と、口うるさくなってしまうこともあります。
「娘はあくまでも別人格です。失敗も本人が体験することで学びになる。失敗が気になる場合は“お母さんはこんな経験があるから心配”と、自分を主語にした“I(アイ)メッセージ”として発信して、判断は子ども自身にさせてください」(吉野 明さん)
娘との距離感がうまくとれず悩んだときは、客観的な観点でアドバイスをくれる第三者に相談を。
「多くの学校にはスクールカウンセラーがいるはず。親子関係の悩みでも構いませんので、気軽に利用していただき、問題が大きくなる前に対処できるのが一番です」(吉野 明さん)
POINT
- 母(自分)が家庭以外の交友関係を広げる
- 本人にまず体験させることを重視して
- 心配ごとは“I(アイ)メッセージ”で伝える
- 悩んだときはカウンセラーを活用する手も
イラストレーション/黒猫まな子 取材・原文/古川はる香
この記事は2021年6月7日発売LEE7月号『ありがたい! でも時々しんどい「母親との距離感」』の再掲載です。
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