予想もしなかった世界規模のパンデミック。エッセンシャル・ワークを担ってくださっている方々以外が今、できること――それは、可能な限りの外出自粛。文化系ライターの私ももちろん、ほとんど家にいます。もとよりインドア派ですから、外出しなくても全然困らない……と思ったのですが、やはり、「家にいなくてはならない」となると、思った以上にストレスがたまってくるものです。でも、「家にいる」ことが、このウィルスとの戦いのためにできる、私の最大の貢献。がんばって家にとどまります。
皆様も増えた「おうち時間」にお菓子を作ったり、DVDを観たりしながら、なるべく楽しく過ごすことを意識していると思います。そんななか、YouTubeを観る時間も増えているのではないでしょうか?
料理、交通系、コスメ、LGBT、ペット…文化系チャンネルを緊急シェア
そこで! 私がおすすめしたいYouTubeチャンネルをジャンル別に緊急シェア(!)したいと思います。この中から、ひとつでもお気に入りのチャンネルを見つけていただけたら、うれしいです。まずは、日本発のYouTubeチャンネル編からいってみましょう。
*なお、YouTubeは動画がたくさんあって探しにくいと思うので、公式のトップページにリンクを張るケースと、ひとつの動画に直接リンクを張るケースがあります。
コウケンテツさん
まずは、料理研究家のコウケンテツさん。公式チャンネルをスタートしています! これが良い意味で、ゆるめのほっこり動画になっていて、ちょっぴり憂鬱な気分でも、沈んだ気持ちを晴らしてくれちゃいます。コウケンテツさんのやさしく、ちょっと抜けた(?)語り口に、思わず「ふふっ」と笑ってしまうんです。もちろん、レシピは太鼓判。お気に入りのリネンキッチンクロスなどを解説する「これええで」コーナーなど、料理まわりの話題も必見です。ひとつひとつの動画が長すぎないのも、合間時間に観たい人にうってつけ。
Koh Kentetsu Kitchen【料理研究家コウケンテツ公式チャンネル】
![](https://lee.hpplus.jp/wp-content/uploads/2020/05/2AFEE64B-48E1-4119-8D22-4687C09165AD-scaled-e1588650625401.jpeg)
「暮らしのヒント」担当のLEE編集部HT子さんもコウさんのyoutubeのファンだそう。焼きそばを作って自分史上最高の焼きそばができたと喜んでました。「麺が美味しい屋台の味なんです!」だそうですよ。
お次は「旅行系」「交通系」YouTuberのお2人をご紹介。旅行や交通ジャンルのYouTuberの皆様も、今、活動休止を余儀なくされています。いつも楽しく観ていた私としては、こんな時だからこそ、いつも以上に応援したいと思っています。
スーツさん
おひとり目は、交通系の有名YouTuberで「神」というあだ名がついている「スーツ」さん。スーツさんは横浜国立大学5年生(!)の鉄道マニアです。主要チャンネルは「スーツ 交通 / Suit Train」で、もちろん、こちらもマニアックな鉄道(時々、飛行機や船も)解説動画が滅法面白いのですが、LEE読者さんには、サブチャンネルの「スーツ 旅行 / Suit Travel」をおすすめ! 旅をしながら、怒涛のようにしゃべり続ける独特のトークに最初はとまどう(?)かもしれませんが、聞きなれると中毒性があり、スーツさんの知的な面白トークを堪能しながら、あっという間に30分観続けてしまう、稀有な魅力を持つナイスキャラクターです。最近では、意外な角度からお台場を紹介する「【1,000円で小旅行】陰キャラによるお台場 激安観光《新橋駅~台場駅》」という動画が最高でした。お台場をこういう角度で観て、旅する人は、スーツさん以外にいない! ぜひ、スーツさんの鋭い視点と独特トークを楽しんでください。
おのださん
もうおひとりは、飛行機系YouTuberの「おのだ/Onoda」さん。日本はもとより、世界中のあらゆる飛行機に搭乗し、詳細レポートを届ける飛行機マニアです。ファーストクラスからLCCまで、おのださんが搭乗していない飛行機はないのでは!?と思うほど。私は初めて乗る航空会社の機内動画を探す過程で、おのださんを知りました。飛行機に乗るだけでなく、行く先々で泊まったホテルや街を撮った動画も多く、そちらも興味深いです。特に、日本からあまり多くの人が訪れない国や街の様子を紹介する動画は要チェック。たとえばカルロス・ゴーンを追って(?)レバノンに急遽飛び、レバノンを紹介したり、サウジアラビアで民族衣装を着て歩いたりする動画は、ぜひ観てほしいです。冒頭の挨拶「どうも! おのだです!」が「どぅおです!」にしか聞こえないのもご愛敬。ちなみに、妻のharaさんと共に旅することが多く、妻目線のチャンネルと並行して観ると「男女の視点」の違いがわかって、これもまた面白い。そして、haraさんがおしゃれさんなのも、ポイント高し!
(できれば、サウジアラビア編パート1から観てくださいね)
![](https://lee.hpplus.jp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2455.jpg)
kimimaroさんも訪れた台北の庄頭豆花担の豆花。めっちゃ美味しかったです。(撮影/中沢明子)
kimimaroさん
昨年行った、台湾旅行前に出会ったチャンネルがkimimaroさん。台湾旅行の動画は星の数ほどありますが、ダントツで美しく、センス抜群の映像で、すっかりファンになりました。というわけで、台湾旅行動画以外の動画もすべてチェックしています。住んでいる東京でのお散歩動画も見ごたえあり。素敵なカフェや雑貨店などを廻る休日動画やルームツアーを観ると「どんだけkimimaroさん、おしゃれなの……」と驚くのですが、気取らないソフトな語り口を聞いていると親しみやすい人なんだろうなあ、と想像しています。そして、kimimaroさんのチャンネルのもうひとりの主役(?)は愛犬「こたつ」くん。だいたいkimimaroさんの隣でぐうぐう寝ているこたつくんですが、時々、一緒にお散歩に連れていってもらっている動画もあり、とにかくもう、かわいいんです。かわいいは正義!
かずえちゃん さん
4年前からLGBTQについての情報を発信している、かずえちゃん。「僕らのカミングアウト」は、さまざまな背景や意見を持つ人々の等身大の声を届けるシリーズで、やわらかな物腰で真摯に思いを受け止めるかずえちゃんだからこそ実現できる、貴重な動画です。いろんな場所を旅する「KAZUTABI」シリーズは、素顔のかずえちゃんが気ままに旅するもので、こちらはゆるめの癒し系。あまりにいろんな場所を旅しているから、もしかして家を借りている必要ないかも?と思ったそうで、1年前から定住地を持たない「アドレスホッパー」生活を実施中です。実は私、かずえちゃんとはお友達で、ある旅動画に一瞬、登場していますが、リアルかずえちゃんは本当に素敵な人柄なので大好きですし、マジメなスタンスをすごく尊敬しています。ぜひ、チャンネルに遊びに行ってみてくださいね!
![](https://lee.hpplus.jp/wp-content/uploads/2020/05/CIMG3027-1024x768.jpg)
実家にいた頃、飼っていた愛猫ルカのありし日の姿。岩合光昭さんに家まで来ていただき、猫写真を撮る練習をする、という贅沢企画の1枚! ちなみに「尻尾まで全身が見えるように写すのがコツ」と教わって撮ったものです。 (撮影/中沢明子)
shion紫音さん
保護猫活動をしていらっしゃる方のチャンネルです。里親さんが見つかるまでの間、愛情深く育てる様子を動画でアップされています。生まれたばかりの子猫「おちびーず」たちの動画は一瞬一瞬の愛らしい動作が見逃せませんし、先輩猫たちが子猫の面倒を見る様子もかわいらしくて、ずーっと観てしまいます。私は超猫好きなのですが、昔、実家で初めて猫を飼ったさい、数日後に、なんと猫アレルギーであることが判明し、皮膚科の先生から「猫ちゃんが寿命を全うしたら、飼わないほうがいいですね……」と宣告されたという不幸がありました。数年後、実家を出た時のお別れは、とても悲しい瞬間でした……。という、私事はともかく、shion紫音さんの献身に頭が下がる思いです。猫好きの方は、ぜひに!
Chie Hidakaさん
コスメ系からはLEE世代のメイクアップアーティスト、Chie Hikadaさん。Chieさんは日本未発売の海外コスメ情報に強いYouTuber。使いこなすのが難しそうなアイシャドウパレットを(プロなので当たり前ですが)うまく使いこなして、きれいなメイクを仕上げていく様が素敵です。もちろん、日本のブランドもデパコスからプチプラまでピックアップし、事細かく使い方を伝授してくれています。私はメイク時間に余裕がある時、Chieさんの動画を観ながら、真似しています。アメリカで暮らしていたこともあり、いわゆる「グラムメイク」も得意なChieさん。グラムメイクをする機会もスキルもないけれど、「わあ、キラキラして美しいメイクだなあ?」と視聴者が楽しめる動画もあります。明るいキャラクターで、観ていると元気が出ます。今はフルメイクをする機会が減っている方が多いと思いますが、メイクは気持ちをポジティブにする効果がある! 手持ちのコスメで練習して、スキルアップしてみるのもいいのではないでしょうか?
というわけで、文化系ライター・中沢セレクトの日本発YouTube紹介はここまで! 次回以降は、海外発チャンネルとお笑いチャンネル編を予定しております。皆様、もう少し続く緊急事態期間を心身ともに健康に過ごしましょうね!
(アイキャッチ画像・撮影/中沢明子)
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中沢明子 Akiko Nakazawa
ライター・出版ディレクター
1969年、東京都生まれ。女性誌からビジネス誌まで幅広い媒体で執筆。LEE本誌では主にインタビュー記事を担当。著書に『埼玉化する日本』(イースト・プレス)『遠足型消費の時代』(朝日新聞出版)など。