夏も終わり、日差しが和らいだところで、毎日のスキンケアでは美白対策をやめ、保湿対策に移行した人も多いのでは? でもちょっと待って! その行為は、にっくき“シミ”たちの思うつぼかもしれません。

イラスト/烏山ミライ
シミの発生に関する新しい事実を発表した、資生堂の研究開発担当者・佐藤 潔氏に、目からウロコなお話をうかがいました。
佐藤 潔さん
(株式会社資生堂 ライフサイエンス研究センター 皮膚科学研究グループ グループマネージャー)
入社後から、シミ・そばかすの原因であるメラニン生成に関する研究を担当し、美白関連研究23年を迎える権威。その間、ニューヨーク大学皮膚科での留学も経験。現在は美白薬剤研究開発に加え、製品開発や美白に関する正しい知識の普及に務める。
美白ケアの落とし穴にご注意!
編集部 気温も下がり、日焼けが気にならない季節になりましたね! 太陽を避ける生活が終わり、なんだか解放感でいっぱいです。これからの時期は、とにかく保湿ケアにシフトしていけばよいのでしょうか。
佐藤さん 確かに最近、急に寒くなりましたね。紫外線量も真夏に比べると下がりました。でも実は、肌の内側のメラニン量は初夏と同程度。それはつまり、シミが悪化するリスクもそれほど変わっていない、ということでもあります。
「美白化粧品ユーザーの約3人に1人が秋冬には美白ケアを中止してしまう」というデータ*があるのですが、それは実は美白ケアの落とし穴なんです。
*マクロミル調査より(25〜59歳女性N数:1000名)
編集部 うっ。確かに、美白ケアって、なんとなく春夏のイメージがあります…。
新事実! 紫外線だけでなく乾燥もシミを加速させていた!
編集部 シミを予防したいなら、年中、美白ケアが必要ということですか?
佐藤さん そうです。さらに秋冬に美白ケアをすべき理由が他にもあります。それは、秋冬に加速する乾燥もシミ悪化の要因になる、ということです。
シミ部分では「シミ悪化因子」というものが他の肌の部分よりも多く存在しています。そしてその「シミ悪化因子」は肌が乾燥すると増えることがわかったんです。
つまり、この時期に美白ケアを中断してしまうと、肌内のメラニン量が変わらないうえ乾燥が進むので、シミリスクが増加し、春夏の美白ケアもむなしく「シミ・リバウンド」させてしまいかねないのです!

↑シミ部位とシミ以外の部位を比べると、メラニンが溜まっている皮膚では、シミ悪化因子(乾燥刺激によって増える)が多く存在しています(皮膚断面顕微鏡写真)
乾燥により、シミ悪化因子が発生し、シミを悪化させてしまう!
編集部 紫外線だけでなく、秋冬の乾燥もシミのリスクを高めてしまう、ということですね…!
危険日がひと目でわかる!「シミ・リバウンド指数」を目安に
編集部 「シミ・リバウンド」! なんだか恐い言葉ですね。ダイエットだってリバウンドが一番恐い……。乾燥が厳しくなる秋冬こそ、美白ケアが必要なんですね!
佐藤さん 「美白ケア」とひとことにいっても、何をどの程度すればいいのかは難しいですよね。その日のお天気にもよります。そこでオススメしたいのが日本気象協会のWEBサイト「tenki.jp」で見られる「シミ・リバウンド指数」というものです。これは、シミに関係する「紫外線」と「乾燥」の度合いから、その日のシミリスクを算出したもので、全国のその日そのときの状況がひと目でわかります。

↑日本気象協会のWEBサイト「tenki.jp」では、「シミ・リバウンド指数」を毎日発表!天気予報のように、その日のシミリスクの高さがひと目でわかります。
佐藤さん お住まいの地域の「シミ・リバウンド指数」をチェックしたら、下の表を参考に、美白ケアを行いましょう。
編集部 これはわかりやすいですね! リスク2以上なら、秋冬でも美白のケアをしたほうがいい、ということですね。
今あるシミは秋冬に美白ケアをさぼっていたことが原因なのかも……と思うと、時間を10年ほど巻き戻したい気持ちでいっぱいです。
佐藤さん そうですね。さらにこれから10年後に同じ後悔をしないですむように、「シミ・リバウンド指数」をチェックするのを毎朝の日課に加えてみてはいかがでしょう?
編集部 はい、スマホで毎朝天気をチェックするように、朝のスキンケア前の「シミ・リバウンド指数」チェックを習慣にしていきたいと思います!

スマホならすぐわかる!
今日の「シミ・リバウンド指数」は?WEBサイト「tenki.jp」でチェック!>>>
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