憧れの一眼レフやミラーレスで、子どもの写真を素敵に撮りたい!
子どもがいると、成長の記録やお出かけの思い出を残そうと、写真を撮る機会が増えますよね。
私自身も3歳の息子がおり、スマホに写真・動画データが増える日々。
古いながら一眼レフも持っていて、仕事柄お店や物を撮る機会は多いのですが、被写体がよく動く子どもとなると難しく…活用しきれずにおりました。
そんな中、カメラメーカー・ニコンのママスタッフの方に、「子どもの写真を上手に撮る方法」を教わる機会が。
カメラ初心者でもできる、簡単な撮影のコツをレクチャーいただきました。
一眼レフ・ミラーレスに興味のある方や初心者の方、「パパにもっと写真を撮ってほしいけど、なかなか上手く撮ってくれない」とお悩みの方も!ぜひ家族で共有して、参考にしてみてくださいね。
最新カメラの進化に驚き!気軽にカメラを始められそう
お話を伺ったのは、株式会社ニコンイメージングジャパン 広報宣伝部の安藤由加里さん。2歳の女の子のママで、プライベートでもニコンのカメラで日々お子さんを撮影されているそう。
取材にあたり、今回はニコンの最新ミラーレスカメラをお借りしました。
■Z fc(写真左):2021年発売。1980年代のモデル「FM2」をイメージしたレトロなデザインが特長。初心者でも簡単にきれいな写真が撮れるエントリーモデル。
■Z 30(写真右):2022年8月発売。小型&軽量で、静止画はもちろん、特に動画撮影に力を入れた最新モデル。
今のカメラは、専用アプリやBluetooth、Wi-Fiを使ってすぐスマホに写真を送れるなど、進歩が著しいことにも驚き。思った以上に、気軽にカメラライフが楽しめそうです。
目線や構図、背景ボケの作り方…「子どもの撮影のコツ」Q&A
それでは早速、安藤さんによる「子どもの撮影のコツ」をQ&Aでご紹介します!
A.「まずはカメラを構える高さに注意。大人の高さから撮ると、見下ろすアングルばかりで背景も地面に。
子どもの目線まで下がると、表情がイキイキと写り、まわりの景色もしっかり入ります。
またはハイアングルにすれば、見上げた可愛い表情が撮れますし、地面すれすれから撮るとダイナミックに。
例えば滑り台なら、降りてくる高さにカメラを合わせて撮ると迫力が出ます。
液晶モニターが回るカメラなら、アングルを変えても撮影しやすいですよ。
あとは思い切って、子どもを画の中に全部入れようとせず、アップにして切ってみても。笑顔や泣き顔を大きく撮った写真も思い出になります」(安藤さん、以下同)
A.「絞り優先モードでの撮影がおすすめ。レンズによって異なりますが、設定できる最小の数値に合わせると、一番背景がボケやすくなります。
レンズ交換ができるなら、単焦点レンズを使ってみるのも良いですね。
注意したいのは、レンズごとに被写体に近付ける距離(最短撮影距離)が決まっていること。“ピントが合わないな”という時は子どもに近付きすぎかもしれません。
ピントさえ合っていれば、後でトリミングも可能ですし、少し離れてみて」
A.「屋外で晴れた日は、〈自然光オート〉もしくは〈晴天〉に。草木の緑、青空などがとても良い色に再現され、子どもの表情も引き立ちます。
それだと色が強すぎるなと感じたら〈晴天日陰〉でも。
子どもの写真は、肌の質感や色を再現したほうがイキイキとするので上記がおすすめ。
〈蛍光灯〉や〈電球〉だと、青が強く出てシックな印象になるので、使う機会は少なめです」
A.「室内では〈ISO感度〉の設定がポイント。屋外なら200、400程度ですが、屋内だと800、水族館など暗い場所なら1600以上など高めにしてみて。
自然光がたくさん入る場所なら、屋外と同じくらいでもOKです」
A.「子どもは予想外の動きしますし、設定が追いつかないことも多いので、ピントだけ意識して、他は後で編集するつもりで撮るのも一案。
また、子どもの作品を写真で残す方は多いと思いますが、その際ぜひ子ども自身と一緒に撮ってみて。収納的にも良いですし、成長記録にもなります」
A.「うちもよくあります(笑)。親がファインダーばかり覗いていると、興味の先がカメラに奪われたと思って、子どもはつまらない状況なんですよね。
私はよく以下のようにしています。
・目線は子どもに合わせ、カメラは胸の辺りに構える
・モニターの角度を調整し、構図やピントだけ確認して、ピース、ニコッなど撮りたいポーズをして子どもにマネしてもらう
・あとはカメラの機能を信じて、シャッターだけを押す
とはいえなかなか難しいので、家族の協力がもらえるなら、一緒に撮るのが一番!
そして子どもがぐずるなどしたら、それ以上は無理に求めず、一旦撮影は終了。しばらく経って忘れた頃に、また再開かなと思います」
動画撮影のポイントも聞きました!
日常ではもちろん、園や学校の行事でもよく撮る動画。こちらの撮影ポイントも伺いました。
「動画を撮る時は、カメラをあまり動かさないのが鉄則です!撮る人がカメラを振ったり高さを変えたりし過ぎると、見ていて疲れる動画になってしまいます。脇を締めて自分が軸になり、子どもの動きに合わせて撮るイメージ。ブレ対策にもなりますよ」
あとは“何を使ってその動画を見るのか”もポイントだそう。
「小さな液晶端末も良いですが、テレビなどの大画面で、みんなで見るとより楽しいもの。設定メニューから大きめのサイズを選んで撮影しておけば、4K対応モニターでもキレイに映ります。ミラーレスや一眼レフならではの鮮明さも際立ちますし、素敵な家族の時間になるはず」
確かに子どもの頃、ビデオで撮った運動会などの動画を、自宅のテレビで見た記憶があります。
今はスマホ・カメラなどで見返すだけになりがちですが、こういった機会も大切にしたいですね。
自宅で実践!「目線を思い切って変える」だけで印象的な一枚に
安藤さんからの教えを活かし、さっそく私も撮影を実践してみました。
8月上旬の週末、猛暑や外出自粛があいまって、自宅や庭での撮影でしたが、そんな日常もいつもより素敵に切り取ることができたように思います。
(子どもの顔が映っていないもののみで恐縮ですが…)
ベストショットと思ったのは、子どもが足に抱きついてきたところをハイアングルから撮った写真。今の年齢ならではの甘えた表情がとても可愛くて、いい記念になりました。
あとはブロック遊びに集中する横顔や、小さな手のアップなんかも撮ってみたり。
「目線を思い切って変えてみる」これを意識するだけでも、ぐっとイキイキとした印象の一枚になることを実感しました。
子どもとの思い出を、素敵な写真で残そう
いつでもどこでも、すぐに写真が撮れる便利な時代。目線の工夫や動画撮影のポイントなどは、スマホでの撮影時にも活かすことができそうですね。
そして撮影を通し、一眼レフ・ミラーレスの魅力を改めて実感。眠っていたわが家のカメラも、活躍の場が増える予感です。
「憧れはあるけれど、使いこなせるかな…」と迷っている方も、家族のコミュニケーションツールにもなるカメラ、ぜひチャレンジおすすめですよ!
これから秋のお出かけシーズン、運動会・発表会など行事も増える時期。お子さんとの思い出を、ぜひ素敵な写真で残してみてくださいね。
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福島綾香 Ayaka Fukushima
ライター
宮城県仙台市出身。夫、息子(2018年9月生まれ)と3人暮らし。これまでフリーペーパー、旅行情報誌などの編集を経験。趣味は食べること、旅行、読書、Jリーグ観戦。