「更年期」「閉経」の目安と、気になる「ホルモン補充療法」を産婦人科医の宋美玄さんが解説【聴く婦人科診察室＃59】

宋美玄

2022.08.12

音声

産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト番組「聴く婦人科診察室」。宋さんとLEEweb編集長・畑江が女性ならではの身体や心のお悩みを解決したり、女性の性にまつわる最新事情を紹介したりと、赤裸々トークを繰り広げます！　毎週金曜日18時更新です。今週来週と2週にわたりLEEでも大人気、静岡・沼津の雑貨店「hal」店主の後藤由紀子さんをゲストにお招きしてお送りします！　1968年生まれで更年期世代の後藤さんのお悩みを宋さんが解決、併せて更年期についても解説します。

宋美玄さんの「聴く婦人科診察室」#59
今週のよりぬき

後藤さんのお悩み「朝から疲れてる、眠れない、おでこから汗をかく、定期的に滅入る、といった状態が1年ぐらい。イライラはそんなにないです」
宋さんに生理の状況について聞かれて「最後に生理が来たのは半年前。生理周期はその前も飛び飛び、不順なのは1年弱。1年以上前はだいたい定期的に来ていました」と後藤さん
閉経の平均年齢は50歳、その前後が更年期となる
閉経の目安は「生理が丸1年来ない」。後になって「あれが閉経だったのね」と気づくパターンが多い
「後藤さんは最後の生理が半年前とのこと、まだ来るかもね」と宋さん
アラフィフになると体調不良が加齢＝更年期よるものなのか、それ以外の原因によるものなのか見分けるのが難しくなる。人間半世紀も生きていると、色んな臓器がエンディングを迎えるので
「後藤さんはこのケースではないと思うけど、子どもが巣立った、子どもの受験など、大きなイベントがきっかけになることも」と宋さん
男性より女性のほうが更年期が起こる理由は、急に卵巣が引退し女性ホルモンが短期間にガクッと減るから。男性はちょっとずつ減るので起こりにくい
「ホルモン数値を図る検査してみては？　もしホルモン減ってたらホルモン補充療法を。健康保険が効くのでそんなに高額ではないですし」と宋さん
ホルモンが急に減るのに対応できず、更年期障害が起こる。ホルモン補充療法をして改善したら「更年期だったね」、補充しても改善しないなら他に原因があるのかも
「しばらく婦人科に行ってない……自己判断で落とし込んでました。1年ぐらい前に婦人科で相談し、処方されたツムラの漢方薬は飲んでました、気休めに。でもやっぱり滅入るんですよね」と後藤さん
「漢方外来もあるし、漢方に詳しい先生もいます。そういう医院で診てもらうのがいいかも。ホルモン補充療法でも漢方でも、お好みの方で良いと思いますよ」と宋さん
「私はホルモン値が下がったらホルモン補充療法をするつもり！」と畑江