読書は、子どもが夢中になれるものに出会う絶好の機会。この夏はどんな本を読み進める?
幼少期から"本の虫"だった生物学者 福岡伸一先生に、子どもの「もっと知りたい」を刺激する本を教えてもらいました!
夏休みの読書感想文にもおすすめです!
この記事は2020年7月7日発売LEE8月号の再掲載です。
知的好奇心がぐんぐん伸びる
福岡伸一先生お墨付き!夏休みの「おすすめ本」
![](https://lee.hpplus.jp/wp-content/uploads/2020/07/20208m1-5.jpg)
一冊の本を契機に何かに興味を持ち、次の本、そのまた次へとつながる可能性は大!
「時間があるときにこそ、長編を一気に読む、シリーズ全巻読破する、ひとりの作家の作品を網羅的に読む、といった"コンプリート読書"に挑戦を。親が読み聞かせする、一緒に読むのもよいと思います」(生物学者 福岡伸一先生)
福岡伸一先生のおすすめ本 01
科学の入門をかこさとしで学ぶ
「だるまちゃん」シリーズなどで知られる絵本作家にして、工学博士、技術士でもあるかこさとしさん。
「かわ」「海」「地球」「宇宙」「人間」からなる科学絵本シリーズは、壮大なテーマを、子どもにもわかりやすい文章で深く解説。
「一緒に作った『ちっちゃな科学』では、ふたりで子どもの想像力を伸ばす方法を論じています」(生物学者 福岡伸一先生)
『ちっちゃな科学 好奇心がおおきくなる読書&教育論』¥800/中央公論新社
『人間』¥1500/福音館書店
福岡伸一先生のおすすめ本 02
生命の進化の歴史を教えてくれるバージニア・リー・バートン
『ちいさいおうち』をはじめ、世界的ベストセラーを多数生み出した絵本作家。
「特に『せいめいのれきし』は大傑作。地球と生命の進化の歴史が一大劇仕立てで展開され、それが私たちの今日に結びついていることが見事に示されます。
読んだ後、どの時代が一番好きか、親子で論じてみましょう。私は白亜紀です」(生物学者 福岡伸一先生)
『せいめいのれきし』いしいももこ訳 ¥1700/岩波書店
『ちいさいおうち』いしいももこ訳 ¥1700/岩波書店
福岡伸一先生のおすすめ本 03
精密な虫の描写を堪能!舘野 鴻(たての ひろし)作品
「舘野さんは私の虫友達。ひとつの虫(それもすごく変わった虫!)に夢中になって10 年くらいじっくり観察、研究、一冊の本に仕上げています。
さながら日本のファーブルですね。絵は精密で正確ですが、同時に詩的な感性に満ちあふれています」(生物学者 福岡伸一先生)
『ぎふちょう』¥2000/偕成社
福岡伸一先生のおすすめ本 04
生物学の入門を美しい絵とわかりやすい文章で紹介
『アニマルズ』や『ライフタイム』など、世界中で愛されている生物学の入門絵本の翻訳を、数多く手がけている福岡先生。中でもおすすめなのがこの2冊。
『ダーウィンの「種の起源」』は、進化論をわかりやすい文章と美しい絵で構成し、『ガラパゴス』は、進化論誕生に影響を与えた島々を魅力的に描写。きっと大人も夢中になるはず!
『ガラパゴス』ジェイソン・チン作 福岡伸一訳 ¥1500/講談社
『ダーウィンの「種の起源」はじめての進化論』サビーナ・ラデヴァ作・絵 福岡伸一訳 ¥2300/岩波書店
福岡伸一先生のおすすめ本 05
「ドリトル先生」シリーズをコンプリート
動物語を話せる先生が奇想天外な冒険旅行をする児童文学の古典。
「『ドリトル先生航海記』は、先生に弟子入りした少年が、生き生きとストーリーを語ります。先生みたいな公平な人こそが、子どもが出会うべき理想の大人だと思います」(生物学者 福岡伸一先生)
『ドリトル先生航海記』ヒュー・ロフティング著 福岡伸一訳 ¥1600/新潮社
※井伏鱒二訳の「ドリトル先生」シリーズ(全12巻)は岩波書店から出版
福岡伸一先生 PROFILE
ふくおか・しんいち●1959年、東京都生まれ。京都大学卒業後、米国ハーバード大学医学部研究員、京都大学助教授などを経て、現在青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員研究者。分子生物学を専攻し、専門書からエッセイまで著書も多数。
イラストレーション/根津あやぼ 取材・原文/村上早苗
この記事は2020年7月7日発売LEE8月号『生物学者福岡伸一先生に聞く 夏の子ども、「夢中のタネ」の育て方』の再掲載です。
※商品の価格は本体価格(税抜き:2020年7/7発売LEE8月号現在)で表示しています。詳しくはLEE8月号をご覧下さい。
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