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LIFE

家事のスリム化は、手始めに料理から【薄井シンシアさんの「育児書を捨てよ、子どもを見よ!」第7回】

  • 薄井シンシア

2020.06.14

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家事より子どもとの時間を増やすには?

前回の連載で、共働き家庭は、平日に子どもと過ごす時間が1日3時間しかないというお話をしました。でも、その間に夕食の準備や片付けなど、やることが目白押しです。そんな中で、お子さんと過ごす時間をいかに捻出するか。今回は、読者の皆さんから頂いたお便りを元に、考えていきたいと思います。

Q:6歳と8歳の男の子がいます。2人ともワンパクで、帰宅後はいつもてんやわんや。手がかかります。バタバタと食事を作って食べ、お風呂に入れ、宿題を見て、空いた時間に子どもが散らかしたモノを片付ける。毎日がこの繰り返しです。ゆっくり子どもと話したいし、勉強ももっと見てあげたいので、その時間を作りたいのですが、具体的に何から始めればいいでしょうか?(35歳・女性)

A:育ち盛りの男の子が2人ですから、確かに大変でしょう。でも、大変なのは、必ずしもお子さんに手がかかるからではなくて、家事に贅肉(ムダや非効率)が付いていることも要因だと思いますよ。家事を10分でも15分でもスリム化できれば、そのぶん、時間に追われるストレスも軽減され、お子さんともゆとりを持って向き合うことができるのではないでしょうか。
家事のスリム化は、自分がストレスと感じていることから始めるのが一番ですが、意外に見えないところでムダや非効率が生じているのは、料理です。できるだけ手をかけたいと思う親心は理解できますが、例えば夕食の支度に30分かけるより、それを20分に縮め、残りの10分を子どもと話しながら食事する時間に回すほうが、楽しいのではないでしょうか。
私が実践していた料理関連のスリム化をご紹介しますね。

1「1週間の夕食の献立スケジュール」

曜日ごとにメイン食材を割り振り、それをもとに30日分の主菜と副菜をあらかじめ決めておくのです。こうしておくと、毎日、冷蔵庫を開けて何を作るか考えなくていいので、気がラクです。スーパーでうろうろして時間を費やすこともければ、買いすぎ防止にもなります。栄養面の管理もできます。ただし、1カ月分を考えるのはやはり大変なので、あなたの場合、手始めに「1週間の夕食の献立スケジュール」を作ってみてはどうでしょう?
その場合、私は、凝ったメニューはお勧めしません。20分程度で作れることが条件ですから、できるだけ少ない調理器具で作れてしまうものがいいと思います。鍋ひとつでできるカレーやシチューなどは、作りやすくて、お子さんにも食べやすいのではないでしょうか。
「1週間分の夕食の献立スケジュール」をまずはルーティーン化してみてください。それが身について余裕が出てきたら、「1カ月の夕食の献立スケジュール」にトライしてみるといいでしょう。頑張らないことが大事です。

2 洗い物を減らす

品数が増えれば、皿数も増えます。私は、よく丼やワンプレート料理を作りました。牛肉の煮込みや麻婆豆腐など、おかずをご飯にのせてしまうのです。子どもに取っても食べやすく、丼であれば洗い物を減らすことができますね。
調理器具も同様です。私は、包丁以上に調理用バサミをよく使います。野菜でも肉でも、チョキチョキ切って直接ボールや鍋に入れれば、まな板が汚れません。また、野菜を茹でる場合も、湯を沸かした一つの鍋で、アクの少ないものから順に茹でます。いくつも鍋を使う必要はないのです。

3 キッチンの動線を見直す

調理器具に調味料、冷蔵庫の場所や食材を入れておく収納庫……。取り出しやすく、使いやすい場所に置いていますか? あちこち、行ったり来たりがないように収納や動線を徹底的に見直しましょう。食材を取り出し、処理をし、火にかけ、調味する。この動作がスムーズにできるだけで、料理の時短化は一気に進みます。ストレスもなくなりますね。それに何より、使いやすい動線にするということは、旦那さんも料理に参入しやすくなります。あなただけが家事を担う必要はないのです。旦那さんの家事負担を増やすこともまた、お子さんとの時間を増やすことにつながります。旦那さんと相談しながら、お互いが使いやすいように工夫すれば、それぞれが主体的に家事に取り組めるのではないでしょうか。

ほかにも、買い物の仕方や料理の手順、食器の洗い方などムダ省きのコツは色々ありますが、それは、おそらくあなた自身が意識していれば、自ずと見えてくるに違いありません。ムダがわかると、やり方を変えたくなる。これって、意外におもしろいんです。楽しみながら、チャレンジしてみてくださいね。

構成/鵜養葉子

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薄井シンシア Cynthia Usui

17年間の専業主婦生活の後、「給食のおばちゃん」からラグジュアリーホテル勤務を経て、現在は大手外資系企業で働きながら、講演活動や出版活動も行う。著書に『ハーバード、イエール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたかママ・シンシアの自力のつく子育て術33』(KADOKAWA)、『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』(KADOKAWA)がある。

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