日本初、世界で9番目(現在展開中としては6番目)となるアウディの都市型ショールーム、「Audi City紀尾井町」が、2020年2月7日にオープンしました。
永田町や麹町、赤坂見附の駅からいずれも徒歩10分圏内という立地で、ホテルオークラや上智大学に隣接する、都心でも比較的落ち着いた場所にあります。
近年、自動車メーカーのブランド発信拠点といえば、カフェスペース併設型がトレンドとなっていますが、アウディジャパン直営となるこちらの施設は、「クルマをしっかり見て欲しい、身近に感じて欲しい」という意向からカフェスペースは設けず、実車展示のほか日本仕様はすべて体験できるというVR(バーチャルリアリティ)コーナーに力を入れているのが特徴です。
実際に、VRゴーグルを装着し私も体験してみました!
すると、すぐ目の前に実車が置かれているかのような映像が広がり、手を伸ばせば触れられそうな近さでクルマを確認することができます。ボディーカラーも変えられますし、身体の位置を変えれば見える角度も変わります。
インテリアも360°自由自在。ちょうど運転席に座っているような映像が広がり、ステアリングやメーターまわり、操作スイッチなどが、革素材の質感もふくめ、手に取るようにリアル!
では、自分が座っている運転席はどうなっているの? と身体の下方向を覗いてみると、首から下は、まるで透明人間になったかのように、運転席のシートもバッチリ確認できるんです。フロントウィンドウやリアウィンドウからの視界の広がり方や、天井の高さなども確認できるので、目で確認できる部分はほぼVRでイメージできそうです。
VRでイメージをつかんだら、実際に試乗体験も!
このショールームは一般的な販売店のおよそ半分のスペースのなかに、実車展示は4台のみとなっていますが、実は試乗車が30台近く用意されているんです。都内を運転しながら実際にシートクッションの質感を確かめたり、走りのフィーリングを確かめたりできるので、よりイメージがつかみやすいですね。
アウディの先進性と日本らしさを融合
「Audi City」は、2012年にロンドンのピカデリーサーカス近くにオープン。以来、北京、ベルリン、イスタンブール、モスクワ、ワルシャワ、ウィンブルドンと新しい店舗が生まれています。
なかでも、ここ紀尾井町のショールームは、日本初上陸ということで、アウディの先進性と日本らしさを融合した店舗づくりになっています。
そもそもアウディは、“技術による先進”をスローガンにかかげるほど、先進性をウリにしたブランド。アルミニウム100%のフレーム「ASF(アウディ スペース フレーム)」を開発し、量産車に搭載したことなどでも知られていますが、この技術を象徴するものとして、外壁や1F天井にはアルミニウム素材が用いられています。
また、1F天井に張り巡らされ、刻々と色彩が変化するLEDライトも、2008年からアウディ「R8」に採用され革新を続けている技術のひとつ。細部のモチーフからも先進性を第一にうたう、アウディらしさが伝わってきます。
一方、日本らしさに注目すると、紀尾井町という立地もひとつの要素。この地の町名は、江戸末期に紀州徳川家、尾張徳川家、井伊家の屋敷があったことから名づけられています。いわば、江戸の歴史を今に伝える街なんですね。
インテリアに目を移すと、竹林を想起させるデザインや、帝国ホテルなどを設計したフランク・ロイド・ライトが好んだといわれる大谷石を使用するなどして、スタイリッシュな空間が生まれています。
600馬力超のハイパフォーマンスカーを有するドイツ車ブランドながら、日本の文化を取り入れた店舗づくりがされているとわかると、なんだか親しみがわいてきませんか?
クルマのお店というと、メンテナンスや購入予定などの目的がない限り、なかなか足を運びにくいというイメージがあるかもしれませんが、都心のちょっとステキなスポットという感覚で立ち寄ってみると、新しい発見に出合えそうな気がします。
まずは、VR体験をおたのしみに!
詳細は
この連載コラムの新着記事
-
【石橋静河さん×稲垣吾郎さん×内田有紀さん】女性の貧困や女性蔑視、生殖医療、地方社会の生きづらさ…他人事ではない問題を語り合う
2024.04.30
-
本の街ブエノスアイレスで実感、日本の「読み聞かせ」文化3つの良さ!我が子に10年続けた結果もレポ
2024.04.24
-
【無印良品】マニア激推しUV対策グッズ!2000円以下で買えるおすすめ5選【2024年夏】
2024.04.23
-
ディーン・フジオカさん&やす子さんが『映画 きかんしゃトーマス』 声優に大抜擢されるまでにやってきたこと
2024.04.16
-
【無印良品】暮らしがスムーズに回る便利グッズ5選!マニア活用テクをご紹介
2024.03.30
スーザン史子 Fumiko Susan
カージャーナリスト
出版社にて雑誌編集に携わった後、自動車ジャーナリストに転身。女性誌や専門誌、web等で、主に車関係の記事を執筆。10年に息子を出産、ママ目線での車の使いやすさにも注目するかたわら、安全運転講習の講師を務めるなど、クルマ生活に役立つ情報を提供している。日本自動車ジャーナリスト協会会員。