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FOOD

川口ゆかり

幼児食の救世主!砂糖・塩・油をできる限り使わない「子どもの食卓」のお弁当とは

  • 川口ゆかり

2019.03.21

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こんにちは。ライター川口ゆかりです。

 

春は卒入園、進級、進学と子どもを取り巻く環境が変わる時期ですね。

何かと慌ただしい毎日のなかで、皆さんはお子さんと楽しく食卓を囲んでいますか?

 

子どもが5歳までにたくさん経験させたい”おいしい”という記憶

子育て中のLEE世代にもっとも多いのが離乳食を卒業し、少しずつ大人と同じ味に近づいていく幼児食のお悩み。「好き嫌いが多い」「野菜や魚を食べてくれない」「食が細い」などなど。

一般的に子どもが5歳くらいまでに感じた“おいしい”という記憶は、大人になってからも引き継ぐといわれています。そのため、味を覚えていく幼児期に過剰な味付けに慣れてしまうと、食材そのものの味を感じる力が育たなくなり、味覚だけでなく、食生活を豊かにする“おいしい”という感覚がしっかり育たなくなってしまうんだとか。

 

共働きの我が家の場合、料理は夫と分担していますが、なにかと忙しい平日は時間に追われてしまい、簡単にできる洋食に偏ってしまったり、野菜を食べて欲しい一心でついつい濃い味付けにしてしまうことも。本当は手間をかけて、栄養のあるおいしいものを食べさせたい。でも、それには圧倒的に時間が足りない。

そんな時、出会ったのが食材のうまみを引き出す薄味の幼児食、「子どもの食卓」のお弁当でした。

 

子ども達の20年後の未来のために。そんな想いから生まれた子ども向けのお弁当。

その日の朝、水揚げされた新鮮な魚をメインに無農薬の自然栽培米、たっぷりとお出汁が染み込んだお野菜、ノンフライのコロッケなどたくさんのおかずにが入っていて、大人でもじゅうぶん満足できる味。大サイズは¥1480円(税抜)、小サイズは¥1380(税別)。お魚を一匹買ってきて捌いてから調理するとなると手間がかかりますが、これなら自宅で手軽に旬のお魚を楽しむことができますね。

最近、料理は”時短”がなにかと重要視されていますが「子どもの食卓」のお弁当は、あえて時間をかけて丁寧に出汁を取ったり、食材を蒸したり、きちんと手間をかけて食材本来の旨みを引き出すことを大切にした薄味が基本

農薬だけでなく、化学肥料や除草剤などを使わない自然栽培・オーガニックのお米やお野菜(主に西日本、北海道)が中心で、化学調味料や保存料はもちろんのこと、表示免除の添加物も含め、食品添加物は一切使用していないという徹底ぶり!ひと口食べてみると、野菜がしっかりと甘い、お魚がふっくらしている、ご飯がおいしい! これが本当に砂糖・塩・油を使っていないなんて!? とにかく驚かされることばかり。「子どもの食卓」について、もっともっと知りたいと思っていた矢先、こちらのお弁当試食会が開催されると聞きつけ、さっそくお邪魔してきました。

 

食について考えるキッカケは第一子の出産でした。

(右)「子どもの食卓」代表の権(ごん)寛子さん。まだまだ手のかかる3歳・1歳のお子さんを育てる二児のママ。

「子どもの食卓」代表の権寛子さんに直接お話をうかがうと、お子さんの食事が気になるようになったのは、実際にご自身が妊娠出産を経験してからだったのだとか。

「3年ほど前に長女を出産。離乳食も終わり、大人に近い幼児食が楽しめるようになった時、気がかりだったのが添加物や農薬。調べれば調べるほど、市販のお惣菜を購入する気にはなれなくて。また、私が30代半ばで出産したこともあり、家事や育児をしながら料理もするのは体力的にも限界。今思い返してみると、その頃は会話も少なく、楽しい食卓とは程遠いものでした」

 



料理家うすいはなこさんとの出会い

うすうはなこさん。15歳・13歳・2歳の3児の母。空間デザイナーとして勤務。博物館企画設計に従事。その後、独立し、料理の道へ。うすいさんのご自宅では、市販のマヨネーズやケチャップ、ソースといった調味料は一切なく、なかなか調味料が減らないんだそう。一番使っている調味料は“お酒”。

そんな時、出会ったのが料理家うすいはなこさんでした。「うすいさんがシンプルに調理しただけのにんじんをいただいたのですが、これがすっごく甘くって! 本当に美味しかったんです(笑)。その時に”野菜をどうやって隠して子どもに食べてもらうのか”ではなく、”食材のうまみを引き出すひと手間の調理法が大切”であると気づき、料理をすることがすごくラクになったんです。親であれば皆、子どもには美味しくて栄養のあるものを与えたいということはわかっているはず。でも作れる時間がない。だったら、こだわり抜いた食品サービスをつくろう!これが「子どもの食卓」を始めるキッカケでした。」

 

それから、うすいはなこさんの監修のもと、昨年末に幼児向けのお弁当「子どもの食卓」がスタート。現在は、学芸大学にあるFOOD&CAMPANYで水・木・金、幼児向けのお弁当100食を限定販売(3月下旬から10月までの期間中、お弁当の販売はお休みになります)。また幼児食弁当の提供以外にも不定期で行われているお料理教室や給食の監修、行政と組んで生産者を守る取り組みなどを通して、幼児食の大切さを伝えています。

 

幼児食に大切な“五味”とは?

試食会でキーワードにもなっていた五味とは、旨み・甘み・塩味・酸味・苦味のこと。そのなかでも生きるために必要な“甘み”や“塩味”は必然的に摂取するようにできているんだそう。また“旨み”も子どもは大好物。その反面、酸味と苦味は小さな頃から少しずつ慣らしていかないと食べる機会が得られない味覚なんだとか。だからこそ、うすいさんは「お弁当や日々の献立にわざわざ1品入れて学習させてほしい」といいます。

試食してみてびっくり!野菜が甘い

薄味と思いきや、オーブンを使ってじっくりと低温調理された人参はびっくりするほど甘くて、参加者の皆さんが口々に“おいしい”と大絶賛するほど。ママといっしょに参加していた小さなお子さんも野菜をパクパク食べていました。これぞ、素材本来のもっているうまみを引き出す、うすいマジック!青菜のゆで方ひとつにしてみても、お鍋の量に対する青菜の適量、水分の絞り方などなど!自分がいかに無知だったかと思い知らされます。うすいさんのこうしたポイントは、誰でも家庭ですぐに取り入れられることばかりでまさに目からウロコでした。

子どもが野菜を食べない。どうしたら?

子育て世代に多いのが「野菜を食べない、どうしたら?」というお悩み。今回の試食会でも、そんなお悩みを口にする方が多かったのですが、料理家のうすいさんは「より好んで食べないほうが実は食のエリートなんですよ!なぜならば味の違いがわかるということだから」と微笑みます。大切なのはやはり、野菜本来のうまみを引き出す調理法にあり!

では砂糖・塩・油をできる限り使わずにどう味を深くするか?

ポイントはいたってシンプル!いい食材、いい調味料を使ってひと手間かけて調理するだけ。たとえば、お醤油は愛媛県の薄口醤油、お酢は富士酢、みりんは三河みりん、お酒は蔵の素など。普段うすいさんが使用されている調味料のご紹介もあり、参加者はメモメモ。私も必死です(笑)

 

今回の試食会に参加して再確認したのは、幼児食の大切さ。

お恥ずかしながら、自分がいかにきちんとしている(つもり)だったかがよくわかりました。「子どもの食卓」のお弁当はそれぞれ食材を買うよりもコスパがよく、何より無添加こだわりの厳選食材を使用しているので、”これを子どもに与えて大丈夫?”という余計なストレスが一切ありませんでした。

 

毎日じゃなくてもいい。たまには自分も楽をして、子どもたちと季節の食材の話をしながら楽しく食卓を囲む時間があってもいいんじゃないか。そう思えるお弁当。子育て中のママさん、特に小さなお子さんがいらっしゃる方にはぜひ!

 

これから春になって暖かくなっていきますので、こちらのお弁当はまた寒くなる時期までお休みするそうですが、5月14日(火)恵比寿にてお料理教室が開催されるそうです。よろしければインスタグラムをチェックしてみてくださいね。

 

 

川口ゆかり Yukari Kawaguchi

ライター

1977年生まれ。LEEでは私服コーデや収納企画など、登場するたび話題に。2児の母としてトレンドをプチプラと賢くMIXしたスタイルが大好評。

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