(※新聞そのものの接写を避けて、全体の写真の撮影のみ許可をいただいております。ありがとうございます…!)
News Park
横浜は日刊新聞発祥の地!!
ニュースパーク(日本新聞博物館)へ行って来ました
或る日曜日、子ども達3人+私の4人で、ニュースパーク(日本新聞博物館)に行って来ました。中学生以下は無料、大人は入場料400円/大学生300円/高校生200円です。年齢制限はありません。ニュースパークは、新聞文化の継承と発展を目的に、国内初の日刊紙である横浜毎日新聞が発行された横浜に誕生した、日本新聞協会が運営する情報と新聞の博物館です。
近年の急速な進展を見せるデジタル化社会において大量の情報があふれている中で、長い歴史を通じて確かな情報を届けるために日々努力を重ねて来た新聞・ジャーナリズムの歴史や役割について、さまざまな展示を通して学ぶことができます。
中に入って目を見張るのが、博物館のシンボルモニュメントとして設置された巨大なVBW型新聞オフセット輪転機!!1979年から~’97年まで実際に静岡新聞社で使われていたものだそうです。
2022年3月には、「情報の森の冒険(クエスト)」をテーマにして、SNS時代の情報との接し方やメディアリテラシーを実践的に学べる常設展示が加わりました。常設展示の他に、今年(2024年)4月20日(土)~9月1日(日)までは企画展「新型コロナと情報とわたしたちⅡ ─コロナがわたしたちに残したもの―」が開催中!
ニュースパークのイメージキャラクター、「ブンぱくん」がお出迎え。
常設展示、企画展、体験型イベントやゲームなど…、子どもが飽きない工夫がたくさんありましたので、それぞれ紹介させてください。
【Part.1】
フォトスポット「新聞の壁」@2F
来館記念に◎写真を撮影→日付入りの新聞を作ってもらえる!
受付がエスカレーターを上がった2階にありまして。受付を済ませると、すぐにフォトスポットで記念撮影→そのあとスタッフの方がものの数分で撮った写真で新聞を作ってくださるのです!!
↓すぐにプリントアウトして渡してくださいます!持ち帰りやすいように、巻く用の輪ゴムも用意してくださいます。親切…!
【Part.2】
企画展示室@2F
企画展「新型コロナと情報とわたしたちⅡ ―コロナがわたしたちに残したもの―」
今年4月20日(土)まで開催されているのが、企画展「新型コロナと情報とわたしたちⅡ ―コロナがわたしたちに残したもの―」です。新型コロナウイルス感染拡大による最初の緊急事態宣言が明けたばかりの2020年7月、緊急企画展「新型コロナと情報とわたしたち」を開催し、今回は開催第2弾となります。第1弾開催時は、まだ外出する人が少なく、第1弾開催後も東京オリンピック・パラリンピックの開催をめぐる意見の相違など社会の分断が進むような出来事が次々に起こりました。SNS時代に起きた世界的な感染症流行は、真偽不明な情報もSNS界隈で交錯し瞬時に拡散されてしまう「インフォデミック」と呼ばれる現象を引き起こし、不安・恐怖が増大、医療従事者をはじめとしたエッセンシャルワーカーや感染者への差別にもつながりました。トイレットペーパーやマスクが品薄や完売…なんてこともありましたね。
本企画展は4部構成で、
- SNS時代の感染症(デマ騒動/分断・対立/専門家の提言・見解をどう届けるか、どう読むか)
- 歴史に学ぶ感染症と情報(コレラ/天然痘/ペスト/スペイン風邪/戦後の混乱と感染症/世界を揺るがす感染症/新聞小説の中の感染症)
- 新型コロナウィルス 新聞はどう伝えたか(「中国で原因不明の肺炎」と伝えた2020年1月1日付の初報から、’23年5月8日の5類移行までの状況や動きを新聞と報道写真で振り返る)
- インフォデミックの経験、未来へつなぐ(コロナ禍で「インフォデミック」を経験したわたしたちは、今後どのように情報と向き合えばいいのか考える)
…という内容です。
これらの新用語は、コロナが5類に移行して1年以上経った今となっては既に懐かしささえ感じますね( ̄▽ ̄;) 個人的にはあんまり耳馴染みのない言葉「エコーチェンバー」や「フィルターバブル」などの用語の確認にも◎
目の前に飛び込んで来た情報をむやみに鵜呑みにしないこと、出どころ不明な情報や事実かどうか分からない情報を不容易に拡散しないこと、発信者を確認すること、情報一つ取っても見る立場や角度を変えてみたりセカンドオピニオンがないか調べてみること、情報を発信する時は偏見や主観が入っていないか、第三者にもチェックしてもらうこと…、情報リテラシーの大切さを改めて認識するきっかけとなる展示内容です。
人間は元来弱いもの…、「分からない不安」が招く恐怖がSNS時代には増長・拡散されてしまう、その危うさを展示全体を通して実感しました。それと同時に、確かな情報を届けようと日々努力を重ねている新聞や新聞記者の役割、ジャーナリズムの使命と誓い・展示への想い・メッセージをしかと受け取りました。
2階には、イベントルームや製作工房があり、団体向けに「パソコンで新聞づくり」「新聞レクチャー」「取材クルーズ」などのプログラムが開催されているそうです!学校の校外学習や企業・地域団体の研修などで主に利用されているようで、この日も企業研修らしき団体さんが利用されていました。団体向け以外にも、個人向けにオリジナル新聞づくりを毎日実施しているほか、新聞を使ったワークショップやイベントも随時開催されているとのこと。
同じく2階にある受付の外の「ミュージアムカフェ」は順番待ちの人がたくさん居るほど大人気でした。
続いては3階の常設展示室へ!
【Part.3】
常設展示室@3F
新聞のあゆみ
エスカレーターで3階に上ると、常設展示「新聞のあゆみ」エリアへ。全部で5部構成になっており、
- 明治・大正の新聞の発展
- 戦時下の情報統制期
- 戦後の再出発と現代まで
- 新聞を支えた技術
- ジャーナリズムの使命と誓い …という内容に。
1)「明治・大正の新聞の発展」コーナーでは、江戸時代のかわら版を前史として日本初の日刊新聞の誕生(明治3年)を経て、明治・大正時代に新聞が大きく発展し言論メディアとしての新聞が影響力を高めて行った様子を展示しています。
2)「戦時統制期」コーナーでは、戦争の時代に新聞が言論統制を受けて戦時体制に組み込まれて行った様子を当時の資料から読み解いて行き、戦争と新聞による報道の問題について考えさせられる内容に。
3)「戦後の再出発と現代」コーナーにおいては、新聞が日本の政治・社会の在り方を多面的に報じて来た様子や、近年の災害報道について。
4)「新聞を支えた技術」コーナーでは、実際に新聞作りに使われていた歴代の機械を間近に見ることが出来ます!
マリノニ型輪転機は重厚感たっぷり。
子ども達が輪転機の傍に立つと…この大きさです!
「ジャーナリズムの使命と誓い」コーナーでは、日本新聞協会に加盟している各新聞社が順守している「新聞倫理綱領」(1946年制定・1955年補正)の7項目「新聞の自由」「報道・評論の限界」「評論の態度」「公正」「寛容」「指導・責任・誇り」「品格」を紹介すると共に、5項目の誓い「自由・責任」「正確・公正」「独立・寛容」「人権の尊重」「品格・節度」を掲示しています。
【Part.4】
ミニ展示@3F
戦争の風景
こちらは2022年5月31日(火)より開催されているミニ展示「戦争の風景~第二次世界大戦下のヨーロッパ~」。第2次世界大戦勃発時の各種メディアが撮影した戦争風景と併せて、2022年2月のロシアによるウクライナ軍事侵攻が開始された翌日のアメリカ、イギリス、フランス、ドイツの主要紙なども展示されています。
【Part.5】
常設展示「新聞を知ろう」@3F
取材体験ゲーム「横浜タイムトラベル」
「新聞のあゆみ」と同じ3階にある常設展示、「新聞を知ろう」コーナーの中にある「取材体験ゲーム 横浜タイムトラベル」に子ども達3人が参加しました!タブレット端末を使って、ゲーム感覚で取材を疑似体験できる内容です!!所要時間は約20分。開始時刻が決まっており、1日10回、開始時刻は10:10/10:40/11:10/12:40/13:10/13:40/14:40/15:10/15:40/16:10。
スタッフさんから一人一人にタブレット端末が渡されます。
横浜港周辺の街並みを再現したジオラマがあり、タブレット端末をかざすと過去へタイムスリップ!「横浜発展」「日本大通り」「山下公園」の3つのテーマの中から選びます。ちょうど3人なのでそれぞれ違う題材で取材!
取材にどれだけ厚みを持たせられるかで、新聞の仕上がり具合が違うんです。各テーマ、出来上がる新聞は1通りではないことに驚き!
↓左から;長男は「山下公園の秘密」、次男は「日本大通りの秘密」、末っ娘は「横浜発展の秘密」を取材しました!取材した内容を元にスタッフさんが新聞をプリントアウトしてくださり、記念に持ち帰ることが出来ます!自分が選んだテーマにどれほどメイン要素を拾い盛り込むことが出来たのか…、同じテーマでも仕上がりパターンが何通りかあるので各テーマごとに見比べることが出来ます◎
【Part.6】
常設展示「新聞が届くまで」@3F
新聞配達ゲーム
「新聞が届くまで」コーナーでは、新聞が毎日読者に届くまでにどれだけ多くの人が関わっているか…を展示を通して学びます。
「新聞配達ゲーム」では自転車のようにペダルを漕ぎながらスクリーン画面の中のポストに新聞を配達して行く、配達員のお仕事をゲームで体験出来る「新聞配達ゲーム」も!
ハンドル操作がなかなか難しそうなのと、ペダルが重めな印象でしたが、長男(中2)と次男(小5)は「ベテラン配達員」の称号ゲット!
逆に、何度挑戦してもハンドル操作が難しくて電柱にぶつかったり駐車してある車の中を貫通してしまったりで、「普通の配達員」にしかなれなかった末っ娘(小2)…。どんなに下手な走行でも「普通の」としてくれるあたりに優しさを感じます…。
【Part.7】
常設展示「新聞を知ろう」@3F
輪転機に挑戦!ゲーム
↓こちらは印刷にまつわるコーナー。輪転機の秘密、インキの秘密、用紙の秘密について深掘りするとともに、輪転機の速さに挑戦する体験型コンテンツも!
子ども達、一生懸命グルグル回してみますが…、輪転機のスピードにはとても叶わない!…というのをゲーム感覚で実感出来るコンテンツです( ̄∇ ̄)
【Part.8】
常設展示室@3F
新聞で遊ぼう
同じ3階には主に子ども向けの「新聞で遊ぼう」コーナーも!新聞を使っての工作が出来たり、子ども新聞が置いてあって自由に捲って読むことが出来ます。
↓フォトスポット、顔はめパネルも!ちょうど3人分あったので、それぞれ顔を出してパシャッと。
今年の元旦に起きた能登半島地震の地元から届いた新聞、号外などを展示されているコーナーも。
このほかにも、身のまわりにあふれる情報の量の膨大さを体感できる「情報タイムトンネル」コーナーもありました。あまり時間がなくて素通りしてしまったのですが、「情報の森」を安全に「冒険」するのに必要な情報リテラシーの力を楽しく身につけられるよう、大人も子どもも学べる内容です。常設展示なので、次回は必ずゆっくり見たいコーナー。
また、全国の新聞社約120社の8日分の新聞が閲覧できる「新聞閲覧室」があります。全国の各紙を一堂に見られるのは、ニュースパークと国立国会図書館のみなのだとか…!
ちなみに…、日曜日なのに、そして横浜中華街のすぐ近くなのに、ガラ空きでして。この日は私たち4人の貸切状態でした…。人混みが苦手な人にとってはめちゃくちゃ穴場スポット!!次に来る時はパソコンで作る「マイ新聞作り」にも挑戦してみたいです。
期間限定の企画展「新型コロナと情報とわたしたちⅡ ―コロナがわたしたちに残したもの―」は今年9月1日(日)までの開催です。ニュースパーク(日本新聞博物館)は、公式HPやFacebook、X(旧Twitter)にてイベント情報や企画展情報など新着情報を発信されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
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TB - はな
主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー
41歳/夫・息子(13歳・10歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロなど。インテリア・ファッションなどLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。
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