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【発達凸凹】#10 特別支援学級の落とし穴。~知っておきたいそのリスク

  • ツナ

2023.10.17

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こんにちは! 059ツナです。
前回↓に引き続き「シリーズ・発達凸凹にまつわること」。10回目はズバリ、”特別支援学級の落とし穴”です。

息子にとって学校生活への適応が相当難しかったのが大前提にはなりますが、利用するまで気づかなかった支援学級のリスクについて書きたいと思います。

ここに書くのはあくまでも息子を通しての経験です。少々特殊かもしれないので、ほんの一例として参考程度に捉えていただければ幸いです!

リスクも事前に知るべきだった!

入学前に特別支援学級を見学し、ここなら大丈夫!と安心していた私。今思えばなんて楽観的だったのでしょう、あの頃の自分を叱ってやりたい。

考えてみれば当たり前なんですよね。
いくら環境が整っていても、集団生活である以上そこには必ず人間関係が発生する。「学校楽しい?」と聞かれたら、その答えは少なからず先生や他の子どもたちとの相性に左右されるんじゃないかな。

特別支援学級に関しては特に、周りとの相性が重要!個人的にはむしろこれがすべてじゃないかとすら思っています。

あくまでも私個人の考えですが、支援学級のリスクは
同クラスの子どもとの相性
先生(特に担任)との相性
…に潜んでいるように思うのです。

特性(凸凹)は千差万別!

息子が通う小学校には特別支援学級が複数あります。学校に出向いた時にチラ見する程度ではありますが、クラスによってかなり雰囲気が異なるような。
それは子ども同士、さらに言えば個々の特性の相性によるところが大きいと感じます。


息子が在籍するのは自閉症・情緒障害特別支援学級。大まかに言うと「言葉・理解力などの遅れが少なく集団生活への適応が難しい子」が利用するクラスです。

息子はASD(自閉スペクトラム症)との診断により利用していますが、ASDといっても特性の出方は人それぞれ。積極的に他者との関わりを求める子もいれば、人との関わりを求めない子もいるし、来る者拒まず去る者追わずな子もいる。

他者との関わり方だけをとっても全然タイプが違いますよね。



子ども同士の相性がカギ。

もちろんASDだけでなく、ADHD(注意欠如・多動症)など別の特性を持つ子が同クラスに在籍することもあります。
それぞれに特有な傾向があるうえに、個々のこだわりや行動パターンは千差万別。他者に合わせるのが苦手な子も少なくありません。

そう考えると、支援学級では同クラスの子(の特性)との相性が重要というのも理解いただけるでしょうか。私はこれを息子の経験から嫌というほど思い知りました。

入学後、息子が在籍することになった特別支援学級のとあるクラス。そこは人数こそ少ないものの、恐ろしく濃密だったのです。。

明暗を分けるのは…運?

ところで、入学前の見学でこんな説明をいただいていました。

特別支援学級では子ども同士のトラブルが起こりやすいけれど、それも経験として他者との関わり方を学ぶ機会にしています。

子ども同士がいさかいを起こす→先生が仲裁→SST(ソーシャルスキルトレーニング)につなげる…という場面を見学中に目にしたこともあり、これは理解していました。
そもそも子ども同士のケンカなんてあって当然だし、少々揉まれるくらいの方が成長につながるかも?と思ってたんですよね。


が、想定外の事態発生!
息子も含め、同クラスの子たちの特性がかなり強かったんです。

ちなみにこれは私感ではなく主治医から聞いた事実。偶然にも息子と同じ医療機関を利用するお子さんが多く、医師の間でも「○○小学校の1年生はかなり濃ゆい」とざわついたのだとか。
私は主治医から「1クラスにこれだけ特性の強い子が集まるのは相当めずらしい」と聞かされましたが、同クラスのとあるお母さんは「ワールドカップ級に特性の強い子が集中している」と言われたそうです。。
…そんなことある?

特別支援学級 発達障害 発達凸凹

互いが互いを刺激し合って、個々の特性のネガティブな部分は際立つ一方。担任+補助と複数の先生が入ってもまるで収拾がつかない状況に…。SSTどころじゃない。

落ち着ける場所のはずの支援学級が、むしろ最も落ち着けない場と化すなんて…!
結果、教室にいられない息子は逃亡→校内で行方不明になる日々が始まったのです。。

ちなみに私も授業中に出向いたことがありますが、「このクラス、6人くらい先生がいないと無理じゃない…?」と慄然としたのを覚えています。
この時、クラスにいた子は5人ほどでした…。

思ってたんと違う。

このクラスに関しては、そう感じた保護者が多かったようです。
「入学前に見学したのと全然違う!あの落ち着いた授業風景は何だったの!?」
「うちの子、入学前よりずっと悪くなっちゃった…」
「周りが静かだったら落ち着けるのに!」
と吠える保護者の言葉に激しく共感。私も「見学では幻でも見たんですかね…」と遠い目で同調したものです。


学校側でも個々の特性を考慮してクラス編成を行っているようですが、新入学の子どもに関してはやっぱり難しい。
支援学級での生活の明暗を分けるのって、ある意味運でしかないのかも…。極端なケースゆえかもしれませんが、私個人としてはそう考えるようになったんです。

聞けばその後、病院から学校に「来年度のクラス編成は心して行ってください」との通達が入ったそう。おかげで2年生に進級した年は息子もかなり落ち着いて過ごせるようになりました。上述の方のお子さんも然り、だったそうです。

リスクを想定しておくと安心!

他の子どもとの相性なんてあらかじめ分かるわけがないし、それを特別支援学級を利用するかどうかの判断材料にするのはナンセンスかと思います。
そもそもここで書いたのはほんの一例だし、支援学級はリスキーだと言いたいわけではありません。むしろ悪いイメージを持たないでください…!

伝えたいのは「特別支援学級ならではの問題が起こりうる」と心に留めておくことの大切さなんです。
すべてのリスクを想定するのは難しいですが、「こんな問題が起こったら、こういう対処するのがいいかも」と考えをまとめておくだけでも安心かなと思います。例えば「あらかじめ学校にイヤーマフの使用許可を取っておく」とか。

発達障害 発達凸凹 聴覚過敏 感覚過敏

トラブルが起こるたび学校に出向いたり、情報収集したり、専門家に相談したり。その都度慌てて対処して心身ともに疲弊した入学後の数か月は、自分の見通しの甘さを深く反省した時期でもありました。
「こんなはずでは…」と同じように奔走する保護者も少なくなかったため、自戒の意味も込めてリスク想定は大事!と強調したいと思います。

***

今回は特別支援学級利用に潜むリスクのうち、子ども同士の相性由来のものについて綴りました。長々と書いたわりに要領を得ない内容になっていたらすみません。。
自分の思いだけが上滑りになっている感…。恥

次回はさらに、先生との相性由来のリスクについて書きたいと思います。あくまでも個人の経験に伴うものですが、引き続きお付き合いいただけたらうれしいです。

ここまでお読みいただきありがとうございました◎

ツナ

主婦 / 長野県 /

44歳/夫・息子(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/生まれ育った東海圏を離れ、自然豊かな信州でゆるりと暮らしています。カフェや雑貨屋めぐり、読書が大好き。手作りや文章を書くことにも興味があります。にぎやかすぎる息子中心のドタバタな毎日を、笑顔で心穏やかに過ごせるよう奮闘中!服も暮らしもシンプル好みですが、ノスタルジックで温かみのある東欧・中欧の雑貨には目がありません。

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