宝塚歌劇の千秋楽公演をライブ中継&ライブ配信で視聴出来る時代!『1789』宝塚星組にて待望の再演!!
小中学校の夏休みの最終日。
宝塚歌劇星組公演『1789 ―バスティーユの恋人たち―』の千秋楽ライブビューイング@横浜ららぽーとのTOHOシネマズへ行ってまいりました!
様々の話題作を生み出したドーヴ・アチア(Dove Attia)氏×アルベール・コーエン(Albert Cohen)のコンビによる、素晴らしい楽曲揃いのミュージカル『1789』は2012年にフランスで上演され大好評を博し、2015年の龍真咲(りゅうまさき)さん率いる宝塚月組公演が日本での初演に。あれから8年…!待望の、待望の、宝塚での再演です!!
それも、今やフレンチロックを歌わせれば右に出る者ナシ!なトップスター・礼真琴さん率いる星組で!!
さらにさらに、礼真琴さんの相手娘役トップ・舞空瞳さんがオランプを演じるという神キャスティング!!
副題が“バスティーユの恋人たち”なのですが、初演ではどういう訳か龍真咲さんの相手役の愛希(まなき)れいかさん=マリーアントワネットという配役で、ヒーロー×ヒロインが敵対する関係にある構図である上に、“バスティーユの恋人たち”というメインテーマがぼやけてしまった感は否めなかったのですが(それでも楽曲の素晴らしさ&演技巧者揃いで素晴らしい舞台だったことには変わりありません)、今回は主役のお二人がちゃんと恋人同士…!!それも、カップル結成ホヤホヤお披露目公演とかではなく、大劇場公演6作目という円熟期に入ったカップリングでの上演。
チケ難は元々予想されていましたが、宝塚大劇場・東京宝塚劇場ともに休演期間などなどもあり、生観劇は叶わず…。だけどこの伝説の公演はリアルタイムでしっかり目に焼き付けたい…!!と、東京宝塚劇場での千秋楽ライブビューイング(以下、LV)へ。いつもLVは一人で参加するのですが、今回は夫&娘と3人で行って来ました!!(興味のない長男&次男は家でお留守番)
さすがの大人気演目!!LV会場である映画館は満席!!
実は宝塚大劇場の千秋楽(2023年7月2日)のLV参加を目論んでいた時があったのですが。LV一般発売の時にチケット空き情報を確認したら最寄りの映画館は軒並み完売で…(涙)。(渋谷とかのよく分からない映画館なら少し空きがありましたが…)東京宝塚大劇場での千秋楽LVは、チケットの一般発売を待っているようでは手遅れになる…!と、教訓を活かして今回は先行販売の抽選に応募。座席指定は出来ませんが抽選に当選してLVチケットは無事確保、やれやれ…でした。
普通に映画観賞でららぽーと横浜は常々利用していますが、やっぱりLVの時は普段の映画観賞とは客層が違うな~と感じます( ̄∇ ̄)
入場してみたら、満席!本当に席が全部きっちり埋まっていました。
LVの時も、生舞台観劇時と同じように幕間休憩35分間がしっかりあります。
礼真琴さん率いる星組での『1789』上演。その歴史的瞬間に立ち会えたことの喜びと感動
とにかく冒頭から出演者全員の気迫と言いますか、エネルギーの渦のようなものが画面越しからでもビシバシ押し迫って伝わって来まして…、もうそれだけで初っ端から既に涙腺が緩んで大変…!!終始、礼真琴さんの絶品歌唱が耳に心地良く、鳥肌が止まらない公演でした。
“Sur Ma Peau(肌に刻み込まれたもの)”をロナンが歌うシーンでは飢えと極貧の中の悲壮感、重税・王政への憎しみが迸っていて…ロナンの慟哭にも似た魂の叫びが楽曲にのせられて心がヒリヒリ痛みます…。
初演時にはなかった、革命家のロベスピエールやデムーランと共に歌う“Fréres de la revolution(革命の兄弟)”が追加されたお蔭で、ロナン×革命家達との絆や結束、哲学や思想をスポンジのようにどんどん吸収して心も成長して教養を身につけて行くロナンのキャラが浮き彫りになり、とても魅力的に仕上がっていました。…という場面がしっかりあってからのバスティーユ監獄での拷問シーン“Maniaque(耐えてみせる)”では、「絶対に仲間を裏切らない」、「国家は全ての人民のものなんだ」と叫ぶロナンの主張にしっかり土台固めされて、酷い拷問を受けても印刷所の秘密を堅く守るロナンの健気さ・誠実さが…、説得力があり過ぎて…、鬼気迫る演技に圧倒されっぱなしでした。
大好きな楽曲の一つ“Pic et pic et amstramgram(自由と平等)”は農民の息子・ロナンと、ブルジョア階級の平民代表トリオ、ロベスピエール・デムーラン・ダントンとが対立する場面なんですが…、歌い出しがとにかくカッコイイんです!拾ってくれた革命家トリオには恩を感じている…だけどこの遣る瀬ない想い!ロナンの葛藤、学を得た故に、またペイロール伯から吹き込まれた諸々により見えて来た平民階級の中での暮らしの格差・不平等への、これまで抱えていたモヤモヤ・憤りが一気に爆発、キレキレのダンスと抜群の歌唱力で迫力満点…!!
さて。フランス王妃マリーアントワネットの皇太子ルイジョゼフの養育係・オランプと主人公ロナンとの、身分違いの禁断の恋が主軸の今作。一番楽しみにしていたのは、トップ娘役・舞空瞳さん演じるオランプとの絡みです!!(初演もオランプ役は居ましたが、トップ娘役じゃない方2名での役替わりでした)華やかで可憐な容姿、フランス王妃マリーアントワネットへの忠誠と、ロナンへの恋心の間で揺れる苦悩、アルトワ伯からのアプローチも撥ね除けて職責を全うせんとする凜とした強さ…、これ以上にオランプ役に適した人が居るだろうか!?と思うほど完璧なオランプでした。ロナンとのデュエット“La Guerre Pour Se Plaire(この愛の先に)”では、礼真琴さんの隣に並ぶのがこの人で本当に良かった…と、並びのビジュアル的美しさとハーモニーの美しさに酔いしれ、また初演にはなかったオランプのソロ“La sentence(許されぬ愛)”では、オランプの恋心を歌い上げることでロナンがますますカッコ良く魅力的に思えて来て…。男役さんの格好良さは、娘役さんあってこそ引き立つものだなと改めて感じました。
今回の星組公演のために描き下ろされた新曲“La liberté d’amour(愛し合う自由)”では、フランス革命の真っ只中に或るロナンとオランプの恋の目指すところ・理想のゴールがハッキリして、ラストの悲劇が一層際立ちました。
瀬央(せお)ゆりあさん演じるアルトワ伯は初登場から万雷の拍手!上背があって妖しい魅力満載。
本公演で卒業される有沙瞳さん演じるマリーアントワネットは流石の貫禄と充実した歌唱、細やかな演技で魅せられました。
革命家トリオ、デムーランには暁千星(あかつきちせい)さん。初演の1789では当時研4にしてフェルゼン伯に抜擢され、生舞台観劇時、初めて聴く美声と声量に度肝を抜かれた記憶が。今回はデムーラン。とにかくダンスも歌も安定感が素晴らしい…!!とにかくキラキラした役作りのお蔭で後々のロナンとの対立シーンにも説得力が。“Prenez l’arme(武器を取れ)”は初演時とメロディーが違いましたが、今回のほうが未来への希望が感じられて良かったです…!!音域が広い難曲中の難曲を歌いこなされていました。礼真琴さんが急遽休演となった時、代役で主役のロナンを完璧に演じられたのだとか!!どれほどの重責だったことか…本当に天晴れです。
初演で珠城りょうさんが演じていたロベスピエールには、今回は極美慎(きわみしん)さん。“À quoi tu danses?(誰の為に踊らされているのか)”も楽しみにしていたナンバー。舞台姿の美しさは格別で、ひときわ目を引きます。既にスターオーラが凄かったです…。
ダントンは天華(あまはな)えまさん。泥臭いドッシリした役作りがピッタリ嵌っていて、天華さんの新境地に目を見張りました。
ペイロール伯には専科の輝月(きづき)ゆうまさん。主役の礼真琴さんとは同期だそうで、阿吽の呼吸でピッタリ息の合った拷問シーンは本当にロナンを蹴っているように見えてハラハラしました…。
今の星組メンバーだからこそ作り上げることが叶った、最高の、奇跡の舞台だったと思います。そんな宝塚史に残る名演をこの目でリアルタイムに見ることが出来て、感動に包まれまくった至福のひとときでした…!!
映画館なので
映画館なのでドリンクやポップコーン、チュロスなども頂きながら。
娘の生舞台観劇はいつになることやら…ですが、私が宝塚観劇デビューしたのが小学校1年生の時。ちょうど当時の私と同じ学年になった娘と、今年中に何としても一緒に宝塚が観たかったのです。そんな娘は、DVD作品を観て永久輝(とわき)せあさんが大好き♡と言っていたのですが、今回の公演を観て「礼真琴さんも好き♡」と。
夫は夫で、礼真琴さんのことは『ロミオとジュリエット』初演時(2010年)の「愛」役の時から観ているので、今回の『1789』LV観賞をとても楽しみにしておりました。終わった後は「めっっちゃ良かった…。もう一度観たいくらい…。」と感想をもらしていたので、Blu-rayをポチッと。届くのが楽しみです♡
舞台写真集『ル・サンク(Le CINQ)』は発売日にちゃっかり購入!主演お二人のコスチュームバリエーション写真が好きで、『ル・サンク』は他の公演でもよく買います。
千秋楽ということで、退団者3名の挨拶や、礼真琴さんによる挨拶&カーテンコールも。
宝塚歌劇は唯一無二の場所。私もそう思います。今回も、後にも先にもない、たくさんの感動を頂きました。これからも応援して行きたいと思います…!!
過去の観劇&ライブビューイング参加記事は以下の通りです。↓
宝塚『ポーの一族』観劇/
きっと伝説になる公演。宝塚雪組ミュージカル『ファントム』。千秋楽ライブビューイングへ/
宝塚版『花より男子』千秋楽ライブビューイングへ(長文)/
生舞台観劇☆宝塚花組トップ明日海りおさん退団公演『A Fairy Tale ~青い薔薇の精~/シャルム!』/
生舞台観劇。宝塚月組公演『ピガール狂騒曲/WELCOME TO TAKARAZUKA』/
生舞台観劇。宝塚雪組の名コンビサヨナラ公演『fff-フォルティッシッシモ-/シルクロード ~盗賊と宝石~』/
宝塚星組『ロミオとジュリエット』千秋楽LIVE配信をおうちで視聴!/
宝塚星組『ロミオとジュリエット』千秋楽ライブビューイングへ(長文)/
生舞台観劇。宝塚花組公演『アウグストゥス-尊厳ある者-/Cool Beast!!』/
宝塚星組公演『マノン』Live配信をおうちで視聴!/
生舞台観劇。宝塚月組公演『今夜、ロマンス劇場で/FULL SWING!』/
生舞台観劇。宝塚星組公演『めぐり会いは再び next generation/Gran Cantante!!』/
生舞台観劇。宝塚雪組公演『蒼穹の昴』/
生舞台観劇。宝塚星組公演『ディミトリ/ジャガービート』/
生舞台観劇。宝塚月組公演『応天の門/Deep Sea』/
生舞台観劇。宝塚宙組トップコンビ退団公演『カジノ・ロワイヤル』
TB - はな
主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー
41歳/夫・息子(13歳・10歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロなど。インテリア・ファッションなどLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。
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