疲れ知らずの体を手に入れるちょっとした新習慣
【脳疲労】スマホの通知だけで脳は疲弊する!?集中の回復に23分かかるとも。脳科学者が解説する疲れの正体と対処のヒント
2026.07.30 更新日:2026.09.10
LEEヘルス保存版
“疲れにくい”を実現する新習慣とテクニック
めざしたいのは「体力おばけ」なカラダ!

「疲れが取れない」「いつもだるい」といった体の悩みを抱えがちなLEE世代。フットワーク軽く行動できる元気を取り戻したい。でも今からじゃ無理でしょ? ……いえいえ、そんなことはありません。実は、疲れ知らずの体力って、ちょっとした新習慣で手に入るんです。
それでもダルさが抜けないなら…
「脳疲労」のせいかもしれません!
ちゃんと休んでいるはずなのに、常になんだか疲れた感覚……それは、体よりも脳の疲労のせいかも。脳のメンテナンス機能を回復させて、活力に満ちた毎日を!

“脳が疲れる”ってどういうこと?
やる気や集中力の低下、思考の鈍りは、脳が疲れている証拠。気合いの問題としてやり過ごさず、正しく知って正しく対処!

1
脳も臓器。無理をさせると炎症を起こします

「意外に思うかもしれませんが、脳も心臓や胃などと同じ『臓器』のひとつ。暴飲暴食すると胃腸が炎症を起こして調子が悪くなるように、脳も無理な使い方をすると炎症を起こし、機能が低下します。それが物忘れや、思考力・集中力の低下といった脳疲労の症状として現れるのです。疲れていてやる気が出ない、頑張りがきかないとき、気合いが足りないせいにして無理しようとする人もいるでしょう。ですが、そのとき脳の中では実際に炎症が起きて炎症性物質が出ているのです。炎症が起きると、それを元に戻そうとする働き=免疫も機能し始め、免疫に注力するために、ものを考える働きのほうに力を回せなくなってしまうのです」
2
スマホの通知で、脳が疲弊する!?

「脳の無理な使い方とは何か? それは処理すべき情報が多すぎること。人間の脳の基本的な機能は約10万年前に完成し、その頃からほぼ変わっていないにもかかわらず、入ってくる情報の量は比較にならないほど増えている。その代表として、私が危惧しているのはスマホの通知。脳は新しい情報に敏感なため、ほかのことをやろうとしていても通知がきたら気にせずにはいられません。一旦集中が途切れると回復するのに23分も要するといわれ、目の前のタスク=仕事や家事の効率は格段に低下。新しい情報が次から次へと入ってくるせいで、ものごとを〝自分でコントロールできている〞感覚が阻害され、それがストレスとなって脳をより疲れさせるのです」
3
脳は省エネ好き。疲れがたまると、どんどんネガティブに

「電力に例えると、最新のスパコンの約100万分の1の消費電力で済むと言われているほど、脳はもともと省エネ上手。その特技を生かして、脳は疲れを感じるとさらに省エネモードに突入。ものごとをじっくり考えることをせず、今までの経験に照らし合わせて〝予測〞をするように。予測は効率化などいい方向に働くこともある一方で、脳が疲れているときは大抵よくない方向に働くもの。1回失敗したから『どうせ次もダメだろう』と諦めたり、『嫌われているかも』と相手の言動を否定的に受け取ったり、といったことも起こり得ます。いろいろなことがうまくいかないと感じるのは、実際にそうなっているというよりも、脳が疲れて自分の受け取り方や思考がネガティブになっているせいかもしれません」
4
脳の免疫担当「グリア細胞」を本来の働きに戻すべし
「脳疲労を回復させるカギとなるのが、脳にある『グリア細胞』。情報伝達を担う神経細胞=ニューロンの炎症を鎮めるなど免疫の働きのほか、栄養補給や老廃物の除去なども担う、いわば脳の〝お世話役〞。つまり、グリア細胞がしっかり働いてくれればこそ、脳は元気な状態を維持できるというわけです。脳が省エネモードに入って頭が回っていないときは、グリア細胞の働きも低下していると考えてOK。この状態が長く続くようだと、脳は本来の機能を発揮できなくなります。脳も筋肉などと同じで、使わなければ衰えていくのは避けられません。将来的に、脳の老化を早めることにもなりかねず、それを避けるにはグリア細胞をいかに元気に保つかがカギなのです」

脳内のニューロンと毛細血管の間に存在するグリア細胞。特に、その中の一種「アストロサイト」は、栄養供給や老廃物の除去など、お世話係として多くの働きを担う。
Staff Credit
イラストレーション/林 めぐみ 取材・文/遊佐信子
こちらは2026年LEE7月号(6/5発売)「めざしたいのは「体力おばけ」なカラダ!」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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