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変わりゆく出産NOW

2026【日本の妊娠・出産はどう変わった?】産科診療の現場の変化から体外受精、男性の育休取得率までプレイバック!

2026.08.24

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この20年で産みやすく、育てやすくなった

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変わりゆく出産NOW
Index
  1. 変わりゆく出産NOW
  2. 妊娠・出産をサポートする、今どきの出産事情
  3. 選択肢が多い時代だからこそより適切な施設を選んで
    1. 丸田佳奈さん
  4. 産み育てやすい環境について社会全体で正しい認識を
    1. 河合 蘭さん
  5. 日本の出産ヒストリー
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\社会の制度や支援、風潮にもこんな変遷が/

妊娠・出産をサポートする、今どきの出産事情

さまざまな変化があった、日本の出産にまつわる歴史をプレイバック。さまざまな課題を抱えていますが、よりよい環境づくりに向けた動きも!

産婦人科医 丸田佳奈さん

選択肢が多い時代だからこそより適切な施設を選んで

丸田佳奈さん(産婦人科医)

丸田佳奈さん

産婦人科医

総合周産期母子医療センター勤務の後、現在は診療所で、外来診療や分娩、手術を担当。現役医師の立場からメディアを通じ、医療情報を発信。

産科診療の現場では、ここ20年でどんな進化があったのでしょうか。

「日本では以前から安全で質の高い医療が確立され、医療そのものは、今もあまり変わっていません。ただ、高齢出産の流れは直近15年でもゆるやかに増加傾向。NIPT(新型出生前検査)は、高齢出産する人から、注目を浴びています」

丸田さんは、この風潮について懸念していることがあるそう。

「日本医学会が認証する『認証施設』では基本的に3つの染色体異常の有無だけを検査対象としている一方で、『非認証施設』も増え、3つの染色体以外にも検査ができるように。不必要な検査で、妊婦が過剰な不安を抱えることには疑問が。適切な説明やカウンセリング、検査を受けられる施設を選んでください」

また、地方での産院の減少や、産後ケア施設が増えたことでの看護師などの人手不足など、産科医療に課題はたくさんあるといいます。

「今後、出産費用を保険適用にするという政策案も出ていますが、詳細は不透明な部分も。本当に必要なところにお金を使い、より安心安全に出産できる環境を整えるため、産科医の私たちが現場からしっかり声を上げていきたいと考えています」

出産ジャーナリスト 河合 蘭さん

産み育てやすい環境について社会全体で正しい認識を

河合 蘭さん(出産ジャーナリスト)

河合 蘭さん

出産ジャーナリスト

フォトグラファーとして活動後、第1子の出産を機に、ジャーナリストに。不妊治療や少子化問題などを取材し、よりよい出産のあり方を追求。

「ひと昔前は、不妊治療は秘密事項で、精神的に苦しい思いをしてきた女性も多くいました。それが徐々に周囲に話しやすくなり、2022年に体外受精などが保険適用になったことで、社会認知が広がりました。今では8・8人に1人が体外受精を経て妊娠出産に至っています。

また、新型出生前検査であるNIPTが開始されたことで、受ける人が急増。そのためサポート体制も整備されつつあります。

また最近は少子化対策として、経済面や育児休業など、法制度もずいぶんと整ってきました。けれども長年取材をしてきて気がかりなのが、昔と変わらずつらい気持ちになっている妊産婦さんが少なくないこと。仕事を続けながら産むことが当たり前になったので、子育ての負担が妊産婦以外へ分散されていくことが大事なのではと思います。

そこで今、注目されているのが『プレコンセプションケア』という取り組み。広い意味での性教育の一つで、老若男女問わず、すべての人が妊娠・出産に対して正しい知識をもつこと。これが社会全体に当たり前のこととして浸透していけば、今後よりいっそう生み育てやすい社会ができるのではと、期待しています」



日本の出産ヒストリー

監修:河合 蘭さん


1994

⚫︎出産育児一時金制度30万円で開始
これまでにあった分娩費の助成や育児手当金が見直され、分娩介助料や出産前後の健診費用などを統合し、一時金支給が制度化される

2004

⚫︎特定不妊治療助成事業が開始
国が体外受精や顕微授精などの費用の一部を助成する制度をスタート。当初は1回10万円を上限に助成が行われ、その後段階的に助成額が引き上げに

2006

⚫︎マタニティマークが正式決定して妊婦が身につけ始める
⚫︎有名タレントの高齢出産が話題になる

2007

⚫︎不妊治療の助成金が引き上げ
1年度1回10万円、回数は2回。所得制限も650万円未満から730万円未満に引き上げに

2009

⚫︎妊婦健診費用助成(14回受診分)開始
妊婦と胎児の健康状態を定期的に確認するのに必要な妊婦健診。自治体に妊娠の届け出をすると14回分の受診券を受け取れる仕組みに
⚫︎出産育児一時金制度42万円に引き上げ

2012

⚫︎有名女優が韓国の産後ケアセンターを利用したことで話題に
日本では一般的ではなかったため、退院後に産後のケアをしてくれる施設に注目が集まり、施設の需要が高まる

2013

⚫︎日本でNIPT(新型出生前検査)導入
妊婦の血液を採取し、胎児の染色体異常(21、18、13トリソミー)の可能性を調べる検査を受けることができるようになった

2020

男性の育休取得率 12.6%

2022

⚫︎産後パパ育休制度 開始
企業側の取得意向の確認が義務化され、男性が取得しやすい環境へ。28日間の取得を2回に分けるなど、家庭の状況に合わせた、柔軟な取得の仕方が可能に

⚫︎不妊治療の保険適用 開始
体外受精・顕微授精が保険適用となり、原則3割の自己負担分で治療を受けられるように

2023

男性の育休取得率 30.1%

⚫︎出産育児一時金制度 50万円に引き上げ
⚫︎産後ケア事業が拡充
⚫︎東京都が卵子凍結の助成金制度を開始

2024

男性の育休取得率 41.0%

⚫︎児童手当制度 拡充(所得制限なし。子どもが高校生を卒業するまで支給され、3人目以降は増額)

2025

⚫︎男性の育児休業給付金が、手取り約10割相当の企業も

2026

⚫︎分娩費用が全額保険適用に? 今後の方針に注目
2026年度を目処に導入を目指しているものの、現状は内容が不透明。地域格差のある費用をどう一律の診療報酬にするか、産科医療機関の収益減の影響などが懸念されている


【男性の育児休業取得率の推移】グラフ
出所 厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査 事業所調査」を元に作成

取得率はたった1.3%という時代も……。男性が育休を取ることが特別だったが、2022年の法改正やコロナ禍に在宅勤務が増えたことの影響で、取得率が急上昇

Staff Credit

撮影/柳 香穂(河合 蘭さん分) イラストレーション/中島ミドリ 取材・文/田中理恵
こちらは2026年LEE6月号(5/7発売)「変わりゆく出産NOW」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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