Vol. #
100

2023年の暮れに冷蔵庫の冷凍室がいっぱいで「冷凍のカニが入らない!」という理由で急きょ購入したコンパクトな冷凍庫。2万円代というお手ごろ価格で買えたことに加え、4段の引き出し式で整理しやすく大満足で使っています。約1年と1か月の使用でついに霜に厚みが出てきたため、霜取りをした様子をレポートしたいと思います。
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直冷式では必須の霜取り、その理由とは?
お手ごろ価格で庫内容量もちょうどよく、お気に入りのセカンド冷凍庫ではありますが、購入直後から1つ心配していたのが、直冷式で霜取りが必要だということ。その前に冷蔵庫(冷凍庫)には直冷式とファン式があることをご存じですか?

ファン式は冷却器で作られた冷気を、ファンでムラなく庫内に送り、隅々まで温度を一定に保つことができます。直冷式は庫内に冷却器が設置されているため、庫内の空気を直接的に冷却します。ファン式に比べて冷却能力が高く、電気代が安いのもポイントです。そう聞くと、直冷式のほうが良さそうに思えますが、直冷式は冷却器から出た冷気が自然と冷凍庫内に広がるタイプで、庫内の水分が凍りやすいため霜がついてしまうというデメリットもあるのです。
庫内の水分とは結露のこと。冷凍室の扉を開閉すると、外部の空気が庫内に入って冷やされることで冷凍室の内壁に結露が発生します。この状態で冷凍室の扉を閉めると、内壁に付着した水分が凍結して霜につながるというわけ。冷凍室の扉を繰り返し開閉することにより、氷の粒が徐々に大きくなって厚い霜が形成されるのですね。
なので、霜が厚くなるのを防ぐには、扉の開閉数や開けている時間を極力減らすことが重要になります。わが家では基本的に長期間ストックするものをセカンド冷凍庫に入れ、ひんぱんに出し入れするものはメインの冷蔵庫の冷凍室に入れるように心がけてきました。それでも、ちょうど1年経ったときに「そろそろ霜取りのタイミングかな」と思ったので、ストック分をなるべく使っていくようにして、新たな冷凍食品などの購入は控えるようにしました。奥の方から、「え?こんなのあったのね」というコストコで大量買いして小分けしてあったパンケーキやパン類が見つかって、朝ごはんに毎日のように食べたりということも。
1年に1回くらいなら、庫内の整理のために霜取りというのもいいかもしれませんね。
霜取りの前にするのは食品とトレーの撤去
さあ、それでは霜取りをすることにしましょう。まずは、庫内の食品をすべて取り出し、メイン冷蔵庫の冷凍室に移します。わが家の場合、かなり減らしておいたので入り切りましたが、そうでない場合は保冷ボックスに冷却剤と共に入れておきましょう。

続いて引き出し式のトレーを取り出し、コンセントから電源プラグを抜き、扉は開けたままに。溶けた霜をキャッチするためにタオルを敷いて準備完了です。あとは溶けるのを待つだけですが、中をよく見てみると一番霜が多かったのが最上段の天面で、それ以外にも各段に張り巡らされた冷却器に霜がついているのが確認できました。これぞ「直冷」。直に冷やすとはこのことかと、今さらながら納得した次第。



冬ではありますが、室内は暖房していたので15分ほどで溶け始め、溶けた霜が落ちてきてみぞれのようになっているのを発見。タオルを敷いただけではダメだと気づき、揚げ物用に使っているバットを並べて水をキャッチすることにしました。さらには、飛び散った水滴用に冷凍庫の前の床にもタオルを敷いて、これでようやく体制が整ったという感じです。考えてみれば当たり前のことかもしれませんが、実際にやってみないとわからないことってありますよね。


2時間ちょっとで厚い霜も崩落して霜取り作業も終盤に
途中でバットにたまった水を捨てたりしながら、見守ること2時間ちょっと。ようやく天井部の分厚い霜がバサッと落ちて作業も終盤に近付きました。夫がそばで「ドライバーとかで削り落とせば早いのに」と口を出してきましたが、これは絶対にNG。冷蔵庫の扉の裏にもその旨を記した注意書きがあります。冷却器は冷凍庫の大切な機械ですから、これを傷つけてしまっては大変なことになります。また、ドライヤーを使うのもよさそうに思いますが、熱によって庫内が変形することもあるので、こちらもNG。あせらず対応するとしましょう。


すべての霜が溶けたのを確認したら、タオルで水分を拭き取り、しばらく扉を開けたままにしてしっかり庫内を乾燥させます。その後で、電解水スプレーを使って、庫内と食品入れとなるボックス型のトレーをきれいに拭いて、中に戻したら、まるで購入した時のようにきれいになりました。最後に電源を入れ、中が十分に冷えたのを確認してから、食品を元に戻してくださいね。



実は、すべて終わってから取扱説明書に再び目を通して気がついたのですが、霜取り時の説明の文章に、取り出すものは食品とトレーなのですが、そこに(底部トレーを除く)の文字を発見! 底部トレーとは、普通の冷蔵庫の下についている、いわゆる「袴」と言われるカバー部のことだと思い込んでいたのですが、直冷式の冷凍庫にはこのカバーはなく。よく読んだら、最下段の深めの食品トレー(ボックス)のことだったのです。

これを取り出さずに入れたままにしておいたら、バットやタオルを用意せずとも、ここに水が溜まったのかもしれません…。でも後ろを伝わった水が床に落ちるかもしれず、今回のやり方でOKだったと思っています。再び1年後の霜取りの際には、このボックス(底面トレー)を入れたままにしてみようと思います(笑)。
製品DATA
- ブランド:アイリスオーヤマ
- 商品名:直冷式冷凍庫「IUSD-9B」
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