LIFE

夏こそ「自律神経」の整えどきです

本当のところはどうなの?

【自律神経が整う】健康法やストレス発散法を医学的にジャッジ!この方法あってますか?

2024.08.27

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Are these the correct methods?

体と心にいいと思ってやってますが

この健康法&ストレス発散法で、自律神経、整ってますか?

巷にはたくさんの健康法やストレス解消法といわれるものがあるけれど、本当のところはどうなの? 医学的な観点からジャッジ!

姫野友美先生

教えてくれたのは

姫野友美先生

TOMOMI HIMENO

⼼療内科医・医学博⼠

ひめのともみクリニック(東京・品川)院長。日本薬科大学教授。女性の立場に立った診療が多くの女性患者に支持される。『心療内科に行く前に食事を変えなさい』(青春出版社)ほか著書多数。

腸活でいつもおなかすっきり!

腸内環境を整えることを意識することは大事

「発酵食品をよく食べる、食物繊維をとるなど、腸活をすることで今まで以上にお通じがよくなり、肌の調子も上向きになっている人は、腸活を続けて問題ありません。一方で、腸活に励んでいるのにおなかの調子がよくならないという人は、小腸の細菌が増えすぎる『小腸内細菌増殖症(SIBO)』の可能性も。ガスがたまる、膨満感、下痢や便秘などがある場合は、SIBOの可能性も。内科や胃腸科に相談を」(姫野友美先生)

白湯で温活しています

内側からの温めは、自律神経にもいい

「白湯の健康効果があらためて見直され、今やコンビニでも買えるようですね。おなかを内側から温めるので、夜寝る前に飲めば副交感神経にスイッチしやすくなり寝つきがよくなります。朝飲めば、夜中の脱水を解消する作用が。朝はおなかいっぱいになると朝食がしっかり食べられないので、1杯で十分。アミノ酸サプリを入れたり、エネルギー変換が早いココナッツオイルを入れて飲むのもおすすめです」(姫野友美先生)



定期的な断食で体重管理!

3食食べることで自律神経に必要な栄養が補給できる

「食事からとる栄養素は神経伝達物質を作るもとともなるため、自律神経にとって食事はとても重要。たんぱく質、ビタミン、ミネラルは1回の食事で体に吸収される量に限度があるので、朝昼晩の3食きちんと食べてコンスタントに補給する必要があります。朝はしっかり食べ、昼と夜を調整するようにして体重管理をするほうが、断食よりも体に負担がかかりにくいです」(姫野友美先生)

筋トレで体力アップ

自重で行う筋トレで十分

「ストレス解消にも自律神経にも運動はいいですが、筋トレはダンベルやマシンなどの器具を使わず、自分の腕や脚などの重さ=自重を利用して行うくらいでOK。負荷が大きすぎるとひざや腰、筋肉を傷める可能性があるからです。最近人気のマシンピラティスのマシンは、負荷をかけるものではなく、体を支えたり効率的に伸ばすためのものなので取り入れてOK」(姫野友美先生)

カラオケで大声を出してリフレッシュ

声と一緒にストレスも出ていく

「歌を歌うときはおなかをしっかり使った腹式呼吸になります。肺も大きく膨らむため心肺機能が高くなるメリットに加えて、声と一緒に体の内側にたまったストレスが出ていく効果も。口をたくさん動かすことで、さまざまな健康効果があるとされる唾液の分泌も盛んに。副交感神経が優位になるので、普段、緊張が強い人にとってはいいリフレッシュ法です」(姫野友美先生)

アロマテラピーで癒されます

精油ごとの作用を知ったうえで利用を

「精油によって効果が異なるので、攻守のタイミングに合ったものを選ぶことがポイント。心と体を鎮めたい夜に力がわく香りではかえって眠れなくなることも。朝は交感神経を優位にしてくれる香りを選ぶなど、それぞれの精油の効果効能を確認してから使いましょう。リラックスやリフレッシュのためには、好き・いいと感じる香りであることも大事です」(姫野友美先生)

飲酒で嫌なことを忘れます

リラックスはできるが、量は少なめが◎

「健康を考えると量は少ないに越したことはありません。アルコールは自律神経だけでなく、その他の中枢神経にも作用するので、眠くなったりめまいが出たりすることも。翌日にプレゼンや本番など大事なことを控えている場合は、緊張をほぐすためなどで飲むのはおすすめしません。ほっとひと息するときにだけ、極力少ない量にとどめておきましょう」(姫野友美先生)

サウナで発汗

「虚証」体質の人には合わないことも

「温かい蒸気で副交感神経を、その後に冷水を浴びて交感神経を優位にするのは、自律神経のスイッチングを鍛えるのに効果があります。ただ、漢方医学でいうところの『虚証』=体力がなく弱々しい体質の人だと、疲労感が強くなってしまうことも。やってみてどうも合わないようだと感じたら、無理にサウナに入る必要はありません。温泉も同様で、入って疲労が強くなるなら避けて」(姫野友美先生)

サウナで発汗 「虚証」体質の人には合わないことも Is it okay to continue?

Staff Credit

イラストレーション/Aikoberry 取材・原文/遊佐信子
こちらは2024年LEE8・9月合併号(7/5発売)「夏こそ「自律神経」の整えどきです」に掲載の記事です。

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