<2月19日~3月19日のあなたの運勢>人に寄り添う姿勢が欠かせないとき【Sayaの星占い 今月の12星座運勢「星ごよみ」】
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Saya
2024.02.19
![Saya×and BAKE 12星座クッキー](https://lee.hpplus.jp/wp-content/uploads/2021/03/20/180308_LEE_a002-e1615882001370.jpg)
SUN SIGN IN PISCES(太陽がうお座に)
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2月19日に太陽が、23日に思考や伝達の星・水星がうお座に入ります。うお座には守護星の境界を溶かす星・海王星と、現実化とルールの星・土星が滞在しているので、うお座に4天体が集まることに。これからのひと月は、うお座の性質が世の中のルールになると言ってもいいでしょう。
うお座は感情優先の、混沌とした世界ですが、その分、気持ちが大切にされます。風のエレメントの星座に星が集まっていたことによる、理性的な、バランスの取れた雰囲気から、感情や傷ついた気持ちを重んじるように。
もちろん、まだ愛と美の星・金星、行動や戦いの星・火星、変容の星・冥王星はみずがめ座にあるので、理性的な雰囲気も残るのですが、弱い人、力のない人を傷つけてはいけないということが絶対的なルールになると思います。人に寄り添う姿勢が欠かせないときです。
ただ、24日にはおとめ座で満月があります。おとめ座は、日々の繰り返し、季節の循環を愛する星座。共依存的な関係に陥ったり、自分の感情の世界に没入したりしていた人も、ふと我に返ることもありそうです。
さら、3月に入ると、まず4日におうし座の拡大と保護の星・木星とうお座の海王星が45度という角度を取ります。物質や五感と心の世界というように、本来違うものを組み合わせ、うまくまとめることで、何かエッジの効いた、新しいものが生まれるかもしれません。ここでは相手の立場への理解や思いやりが必要になるでしょう。
10日には水星がうお座を去り、おひつじ座へ。この日はうお座の新月でもあります。あふれていた感情を整理し、新しいアイデアを考えはじめるタイミングです。ただ12日には金星もうお座に入るので、斬新すぎるアイデアより、思いやりのあるもののほうが好まれるかもしれません。ひとりひとりの心のなかでも、経済合理性で忘れられているような優しいもの、文学、音楽など芸術的なものに関心が向かい始めそう。ホットショコラを飲みながら、恋愛小説を読む。そんな贅沢な時間を作ることで、気持ちが慰められるとき。
さて、おひつじ座から始まる12星座。1年間、連載してきたブックガイドですが、ようやっとうお座にたどり着きました。今回で終了となります(春分からは違うテーマでコラムを続けさせていただきます)。
うお座のテーマは、「ワンネスと共感」です。「共感や愛情をもって、ひとつになる。何ものも除外せず、受け入れていく優しい世界」だと思うのですが、まずは、児童文学や小説を書かれる作家の梨木果歩さんの『やがて満ちてくる光の』(新潮社)から。
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随筆集なので、ストーリー性などはないのですが、だからこそ、混沌としたなかに梨木さんの全体像が浮かび上がってくる。美しい文体も、小さな生きものへの共感も、とてもうお座的で、読んでいるだけで、ささくれだった心が慰められるように思えます。文中で描かれている、たとえば蚊の研究者など、普通は見逃してしまうものへの愛を感じるのです。
ひとつひとつの言葉の選択も素敵で、それでいて技巧を凝らした美文というわけではなく、本質に迫る感じも、こんなふうにはとても書けないけれども、憧れだなあと思います。まるで歌を聴いているみたいに、文章が流れていくんですね。
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2冊目は、『共依存かもしれない…他人やモノで自分を見たそうとする人たち』(大月書店)。こちらは、10代のセルフケアと銘打たれた翻訳書で、初版は2006年と古いものですが、今読んでも、まったく古くない良書です。
「ワンネスと共感」が行きすぎ、適度な距離感を保てなくなることがうお座の世界では時にあるもの。インナーチャイルドの痛み、周囲の人との境界線、信頼の欠如……そういった悩みを抱えた人には役に立ってくれるかもしれません。ヤングケアラーとしてがんばっている、つらさの理由が自分ではわからない若い人にも読んでもらえればと思います。
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3冊目は、社会学者の上野千鶴子さんと介護士の高口光子さんの『「おひとりさまの老後」が危ない! 介護の転換期に立ち向かう』(集英社新書)。
うお座の世界は、福祉や介護業界ともリンクするところがあります。現実化とルールの星・土星がやってきている今、うお座的な世界が厳しさにさらされています。経済が厳しくなるほど、弱いところにしわ寄せが行くものだからです。
おそらくさまざまな問題が噴き出し、軌道修正が迫られているであろう介護の世界の、リアルな問題が描き出されているという意味で、選んでみました。
パートナーがいようが、家族がいようが、わたしたちは最後にはひとりになることも多いもの。その意味では高齢化社会が進む日本人全員にとって、必読書なんだろうなと感じた次第です。
「誰のことも見捨てない」のがうお座の世界ですが、これから若年人口が減るなかで、介護の現場でも労働力不足に陥るのは必至です。行き届いた介護を願うことも難しくなるかもしれません。まだ家族の介護の経験はないわたしですが、高口さんのようにがんばっている方がいらっしゃるんだなと思うと、勉強させていただきたいなあと思ったことでした。
2024年2月19日更新。次回の星ごよみは、2月19日に更新します。
Staff Credit
photo/岩城裕哉 cookies/and Bake text/Saya
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Saya Saya
アストロロジー・ライター
1971年生まれ。おとめ座。現在は、京都で夫とふたり暮らし。雑誌連載のほか、オンライン講座や、ホロスコープ・リーディングのセッションを行う。著書に「星を味方につける生き方、暮らし方」(集英社)など多数。
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