駐妻ライター佐々木はる菜の 海外で見つけた「暮らしのヒント」Vol.15
アルゼンチン駐在妻がモヤモヤから抜け出せた!落ち込んだ時にすぐ出来る3つの対処法
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佐々木はる菜
2023.10.15
海外生活中、これまでにない大問題が勃発!
ここしばらく、大きな問題が重なり大変な日々を過ごしていた我が家。
今は家族で南米アルゼンチンに駐在中ということもあり、これまでもなかなかハードな日々。冗談半分で「ネタが尽きない人生」と言われても、周りの支えもあり最終的にはなんとか前向きに乗り越えてきましたが、今度の出来事ではしばらく打ちひしがれてしまい、一時期は体調まで崩してしまった程でした。
今回は、そんな私が少しずつ立ち直っていくきっかけとなった小さな行動と変化ついて書いてみたいと思います。
落ち込んだ私に元気をくれた、3つの行動
何かトラブルを抱えている場合、問題が大きいほど「すぐにスッキリ解決!」とはならない場合が多いと思います。目の前のことに真摯に向き合いながらも、気づくと一日中モヤモヤと考え込んでしまう日々が続いていた時、あるきっかけから今までよりも少しだけ丁寧に生活するよう意識し始めました。
すると不思議なことに、思いがけず助けてくださる方が現れたり、良い出来事が起こったりと、少しずつ色々なことが上向いてきたのです。
ただ、「丁寧な生活」といっても無理ない範囲の簡単なことばかり。
心身共に力を落としていた私にもできた、ちょっとした行動をご紹介します。
How to cheer up
001
机と椅子の上に出しっぱなしだった物をしまう
よく「運気を上げるためには部屋の掃除や片付けが大切!」と言います。
実際その通りだと思いますが、本当に元気がない時ってそれすら大変。そこで恥ずかしながらまず、「リビングのテーブルと椅子の上に出したものを片づける」ことから始めました。
今住んでいる家にはリビングにダイニングテーブルがあります。
ただ海外仕様でかなり大きく、私たちにとっては日常使いしづらいため、平日は台所にある小さなテーブルで食事をしています(笑)
自分の部屋がない私は普段そのダイニングテーブルで仕事をしているため、来客などがない限り、PCや資料・書類などは常に机の隅に出しっぱなしでした。
さらに外出先から帰ってきた際、荷物もリビングの椅子に置いてしまいがち。すると私以外の家族も椅子に上着をかけっぱなしにするなどテーブル周りが散らかり、結果的に普段のリビングはかなり雑然とした雰囲気になっていました。
仕事後に使ったものをしまう、帰宅時に鞄を寝室に持って行くなどは、長く見積もっても5分程度のこと。毎回片付けることに加え、朝起きてすぐ、食事で使わなくてもリビングのテーブルまで全て拭くことにしました。
家族に対しては、あまり神経質になると逆にイライラの原因になりますが、「ダイニングテーブルには基本的に余計なものは置いていない状態を目指す」というのはルールとしてもわかりやすいと感じます。
家の中心でもあるリビングのテーブル周りが整うと、気分が明るくなります。
リビングだけでなく他の部屋の整理もしようかなという気が起き、それまで元気がなかった分、自分でもびっくり!簡単だけど確実な変化を感じました。
How to cheer up
002
花を飾る
ブエノスアイレスに住み始めて印象的だったことの一つが花屋さんの多さで、2~3ブロックにひとつくらい見かけます。店舗というよりはスタンドのような露店がほとんどで、物価の高いアルゼンチンですが花の値段は日本より安い印象です。
もともと花は好きで折に触れ家の中に飾るようにしていましたが、日常生活がごたごたし始めてからは、そんな余裕はすっかりなくなっていました。
変化のきっかけは心配して友人が尋ねてきてくれたことで、せっかく来てくださるんだから花を飾ろう!と思い立つことができました。
ささやかなことですが花を見るたび気分が上がり、水換えや生け直すちょっとした時間も楽しく、せっかく飾った花の周りはより綺麗に保ちたくなるという相乗効果も!
家に花があるって良いなと改めて実感しています。
How to cheer up
003
スープを作る
落ち込んで自分自身に食欲がなくても、家族のごはんも子どもたちのお弁当も必要です。どうせ料理をするならば、いつもよりちょっと丁寧に、以前から気になっていたことに挑戦してみようと考えました。
私の場合は丸鶏や豚・牛の塊肉を買い「スープ」を作ることにハマっています。
週末に丸ごと鶏を茹でる、牛や豚の塊肉を塩漬けにするなどしておき、茹でたスープはそのままでもラーメンやうどんなどに使ってもおいしく、肉は平日の夕食やお弁当などにも使い回せます。
もともとファンで海外にも大切に持ってきた有元葉子さんのレシピ本を参考に、色々と試行錯誤している最中です。
ブエノスアイレスは、牛肉・鶏肉・豚肉・その他生ハムやハム、ソーセージの専門店などと肉の種類別に店が分かれているほど肉が充実しており、店頭にも常に丸鶏や塊肉がずらっと並んでいます。
お肉屋さんの店先で大きな塊をガバッと買うのは、日本ではあまり馴染みがなかったせいか不思議な爽快感が(私だけ?笑)。
そしてスープ作りは、基本的には肉を鍋に入れ野菜などと煮込むだけと、他の作業をしながら片手間で行えるほど簡単。だんだんとキッチンに良い香りが漂い、美味しいスープができていき、その様子に癒されています。
温かくて美味しく栄養たっぷりのスープは元気や食欲がなくても食べやすく、平日ご飯の下ごしらえにもなる。今回「スープ作り」にたくさん元気を貰ったなと感じています。
思いがけず料理が楽しくなってきて、以前取材させていただいたにも関わらず最近はずっとサボっていた包丁研ぎまでするようになりました。
モヤモヤから抜け出せない時、どう受け止め対処する?
今の私たちの様に何か具体的な問題を抱えている場合は、当然ながらまずはトラブルそのものにしっかり向き合うしかありません。
ただ、悩みのさなかにいる時は、心配だからこそ先への不安や後悔などで頭をいっぱいにしがちではないでしょうか。
私がモヤモヤから抜け出せず苦しかった中で思ったのが、今できることを全てやったのであれば、答えの出ないことを考え続けるよりも、これを機に自分自身のことも見直してみよう!ということでした。(悩みが大きいほど、それでもつい考えてしまうのですが…)
私たちにとって特にこの3年ほどは、地球の反対側ブラジルに転勤が決まると同時にコロナ禍となり、家族離れ離れを乗り越え2年越しでやっと私と子どもたちも海外へ引っ越したと思ったら、1年も経たず今度はアルゼンチンへ異動が決まり…という本当に目まぐるしい期間でした。
目の前の事に必死になっているうちに、雑になってしまっていることはないか、感謝が足りないことや思い違いをしているようなことはないか…ここで一度立ち止まり、日々の暮らし方や言動など、自分自身と向き合ってみろということではないかという気がしました。
ちょっと変な言い方かもしれませんが、「こんなに色々とトラブルが重なる事自体が、何かのメッセージではないか」と感じたのです。
そして自分を省みながら、今までより日々の暮らしと丁寧に向き合ってみようと意識したことが、結果的には少しずつですが良いきっかけに繋がっていきました。
そして今回もやはり、たくさんの方々に助けていただいています。
トラブルの渦中にある時ほど1人で悩みがちですが、自分だけで抱え込まず周りに頼り助けを求めることも、本当に大切だと実感しています。
生きていると色々なことがありますが、起こったことをなるべくプラスのパワーに変えて行けるよう、これからもしっかり前を向いて歩いていきたいと思います!
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。
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