近代日本発祥の地、鹿児島の磯地区を歩く【LEE DAYS club ピンポンマム】
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LEE DAYS リーデイズ
2023.06.19
皆さん、日本史は好きですか?私は鹿児島に住むようになって、また数年前の大河ドラマ「西郷(せご)どん」を見て、江戸時代後期から明治時代初期頃の歴史に興味が湧いてきました。
もし少しでも歴史に興味があり、鹿児島にいらっしゃる予定があれば、是非磯地区まで足を延ばしていただきたいです。磯には仙巌園という、万治元年(1658年)に築かれた薩摩藩主島津家の別邸があります。

※園内撮影許可いただいています。
名勝 仙巌園
錦江湾に面した桜島を臨む広大な敷地には、当時の歴史や文化を今に伝える数々の文化財が残されています。なかでも目を引くのは、島津家28代斉彬(なりあきら)が築いた反射炉の跡でしょうか。
石炭や木炭を燃やし、その熱を壁に反射させて鉄を溶かす仕組みの炉です。主に大砲を造るために使われたとか。


かつてはおよそ20mもの高さの炉がそびえていたとのこと。それを、実物を見たことがないにもかかわらず、オランダの書物を参考にして建設したというのだから驚きです。
当時の水道と発電
こちらは高枡(たかます)と言って、水の分岐と水量を調整するための水道施設。園内の湧き水を集め、サイフォンの原理を用いて御殿前の池などに配水していたとのこと。

そこはかとなく漂うジブリ感
水力発電用のダム跡もありました。

明治25年(1892年)、ここにダムを築いて園内の照明に利用したそうです。
御殿
江戸時代は別邸として、明治からは本邸として使用されていた御殿も見学ができます。屋久杉で作られた部屋や美しい中庭を見ていると、まるで自分がお殿様になったような気分が味わえます。

御殿内や池など、園内の至る所で大河ドラマの撮影が行われました。

謁見の間。


薩摩切子と洋食器の組み合わせがモダンな雰囲気。

様々な文化体験
仙巌園では昨年4月より様々な文化体験ができるようになったことも嬉しいです。この日は娘と武家の女性の正装であった小袖五衣(こそでいつつぎぬ)の着付け体験をしました。
桜島を築山に、錦江湾を池に見立てたというお庭で記念撮影。着物は結構重さがありますが、貴重な体験ができて嬉しかったです。

男子には甲冑体験が人気だとか。こちらの甲冑は、なんと、メジャーリーガーの大谷選手の兜のおかげで一躍有名になった鹿児島のメーカーさんが作っています。小さい子ども用と大人用があるので、親子で一緒に体験することもできておすすめです。

実際に着装体験できる甲冑です
薩摩が誇る伝統工芸
娘は薩摩切子のカットにもチャレンジ。いくつかあるなかで、父の日のプレゼントにするためストラップを選びました。
プロの方がポイントを分かりやすく教えてくださったので、初めての娘でも美しく完成。

慎重に削ります。

完成品は箱に入れてもらえるので、プレゼントにもぴったり。薩摩切子の特徴であるグラデーションが美しいです。
白熊を自分で
いまや全国区となった鹿児島生まれのスイーツ(かき氷)白熊。削った氷に練乳やフルーツをトッピングするかき氷なのですが、こちら、園内にある仙巌園茶寮さんではそれらのトッピングを自分で仕上げることができます。作って、食べて、二度楽しめますね。

娘らしい、何ともゆるキャラな熊さんが完成〜。

明治日本の産業革命遺産
仙巌園のお隣にあるスターバックスもまた素敵なんです。

登録有形文化財のこの建物は、旧芹ケ野島津家金山鉱業事業所をリノベーションしたもの。当時の面影を随所に垣間見ることができます。
鹿児島にお越しの際は是非、今回ご紹介した仙巌園がある磯エリアをゆっくり散策していただきたいです。旅行を計画される際の一助となれば幸いです。
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