【詳細レシピ付き】パンでもパンケーキでもない、英国発祥「クランペット」にハマりました!【グルテンフリーver.も】
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池田清子
2023.10.01 更新日:2024.07.16
英国発祥!豪州で出会った定番朝食、クランペット
オーストラリアの旅で出会って衝撃を受けた食べ物があります。
それは、イギリス発祥のクランペット。

英国発祥のクランペット。豪州にも渡り、長きにわたって愛されている朝食の定番メニュー。
イギリスの文化が渡ったオーストラリアでも定番で、特に朝食で食べられていました。国民食といっても過言ではない、長きに渡って愛されている食べ物です。
元編集長HT子さんも、以前イギリスに留学していた際、よく料理上手のホストファザーが作ってくれていたそうで、それ以来の好物なんだとか(なんてステキなお話)!
卵もミルクも使わない!一見パンケーキの様で、全然違う
大きな違いとしては、パンケーキはベーキングパウダーを使って生地を膨らませますが、クランペットはイーストを使って発酵させること。
パンに近いですが、発酵は1度のみで成形も不要という手軽さ。
水分はミルクを配合する作り方もあるようですが、見た限り市販品は水のみでした。
パンケーキでは定番の材料である卵も入れませんし、パンのようにバターや油などの脂質も入れないので(焼くときに薄く敷くだけ)とってもヘルシー。
そして最初から、プラントベースなのでした。(勿論例外もあるかとは思います)

基本的な原材料はシンプルで、小麦粉・水・ドライイースト・砂糖・塩。生地を合わせて発酵させ、フライパンで焼くだけ!
グローバル化が進んだ現代において、こんなにも定番な食べ物を知らなかったなんて。
人生損してた!と叫んだほど、独特のもちもちとした食感と甘くも塩っぱくもない素朴な味が、私の好みにどストライクだったのです。ズキュン。
出会いは突然に
クランペットを知ったきっかけは、タスマニア島で滞在させてもらっていた友人が自宅に常にストックしていたこと。
朝食に、間食に、トレーニングの後に、等。1日のどこかで必ず食べていました。
「これはクランペットと言ってね……まぁとにかく美味しいから食べてみて!」と分けてもらったのが最初です。

豪州タスマニア島に住む、クランペットを教えてくれたキャレン。野菜やフムスを乗せたりバナナを挟んだり。軽くトーストして、いろいろなアレンジで食べていました。
市販品のクランペットが人気
それからというもの、意識を向けると急に目に入ってくるもので。
スーパーマーケットでは入口すぐの所に、すべての客を迎え入れるように堂々と正面に鎮座していました。
そして実際、お客は次々と無意識レベルに(それはないか)カゴに入れるのでした。
昨今は自宅で作るよりも、市販のものを買うことの方が多いようです。

市販のクランペット。綺麗に穴が空いています。日本だと、成城石井でもお取り扱いがあるとか!
どうやって食べる?クランペット好きに教わったおすすめの食べ方
味が素朴な分、具材や調味料次第で甘い系または食事系、どちらにも合うのがまたいいところ。
おすすめはひよこ豆で作るディップ・フムスを塗ったり、これまたイギリスから渡って定番化している酵母調味料・ベジマイトを塗ってアボカドを乗せるという食べ方。
スライスしたバナナにメイプルシロップとシナモンをかけて、甘くして食べても。市販品は、軽くトーストしてから食べると尚良しです。
どちらも食べ応えがあり、でもくどくなく。小腹が空いたときにもピッタリでした。

こちらも英国から豪州に渡った、発酵食品。ビール製造時の副産物を使っていて、イースト菌抽出物(酵母エキス)と塩を原料に作られています。味は、例えるなら味噌と醤油を合わせたような塩辛い味。空港でも特設コーナが設けられていて、人気ぶりが伺えます。
外食でもクランペットメニューを発見。すかさずオーダー。(周りからもハマってるね!と言われ始める)
しっとり、ふわっ。ビーガンカスタードクリームともよく合います。

タスマニア島のカフェで食べた、スイーツ系クランペット。手前は、ビーガンのカスタードクリームです。クランペットの高さがすごい!
超簡単!自宅で作れるベーシック&グルテンフリーのクランペットレシピ
帰国時にはトランクをクランペットでいっぱいにしたかったけれど、日持ちしないので泣く泣く諦めました。
だが待てよ?家で作れるはず!そうして私のクランペット作りがスタートしました。
材料も少ないですし、簡単で失敗知らず。
発酵の時間を除けば、生地は5分もあれば作れてしまいます。
今回は、ベーシックな作り方と米粉&豆腐を使ったグルテンフリーの2バージョンのレシピをお伝えします。
高さ(厚み)を出したい時はセルクルを使うと上手にできます。今回は、そのまま流しました。では、いってみましょう!
●共通の作り方(2バージョンとも材料は下に)
どちらのバージョンも、作り方の手順は一緒です。
- 水以外の材料をボウルに合わせる。ポイントは、ボウルの中で砂糖とドライイーストは隣同士に、塩は離れた場所に置くこと。
- 人肌に温めた水を砂糖&ドライイーストにめがけて注ぎ、全体をよく混ぜる。

ボウルの中での配置が大事。ぬるま湯は、並べて置いた砂糖とドライイースト目掛けてかけます。
- ボウルに蓋またはラップをして、生地が2倍程度に膨らむまで発酵させる(38〜40℃で約40分。季節や室温によって多少異なります)。*発酵の方法は主に3種類ありますので、下記をご参照ください↓
- 米粉バージョンはそこまで膨らまないので、生地が気泡を含んでふわふわしてきたらOK。
- 発酵が完了後、フライパンを温め薄く油を敷き(分量外)キッチンペーパー等で余分な油を拭き取ったら、8cm程度になるように生地を流し入れる。表面に気泡が出てきてふちが乾いてきたら、裏返す(フライ返しなどでふちを丸く整えて形を綺麗にしても◎)。蓋をして反対面も焼いたら、完成。お好みのトッピングをのせて、完成。

フライパンを熱し、油を敷いたらキッチンペーパーで拭き取ります。

発酵が終わった生地を、お玉より少ない程度掬います。

8cm程度に伸ばします。表面に穴が空き、外側が乾いてきたら返します。
発酵の方法(3種、お好みの方法で)
<その1> 鍋に底から2cmほど、熱湯を注ぐ。その上にボウルをのせ、バスタオルなどでくるんで保温する。ボウルの底が湯に直接当たらないように注意(高温になってしまうため)。

発酵のやり方① 鍋とバスタオルを使って保温します。
<その2> 電子レンジの発酵機能を使う。

発酵のやり方② 電子レンジの発酵機能を使う方法。温度が安定するので、最も手軽かと思います。
<その3> 暖房の前など、暖かい場所に置いておく。
発酵前後の変化はこちら↓

ベーシックバージョン、発酵前の様子。

発酵後。生地の量が増えて、ぶくぶくと発酵しているのが見て取れます。
●材料(どちらも8cm・5枚分)
クランペットベーシックバージョン
薄力粉……50g
強力粉……50g
砂糖(今回は甜菜糖を使用)……小さじ2
ドライイースト(今回は白神こだま酵母を使用)……3g
塩……ふたつまみ
人肌に温めた水(電子レンジで600W・40秒加熱でも)……150cc

ベーシックバーション、焼き上がり。
米粉&豆腐入りグルテンフリーバージョン
充填豆腐……150g(水切り不要)
米粉……80g
砂糖……小さじ2
ドライイースト……2g
塩……ふたつまみ
人肌に温めた水……35cc

米粉と豆腐を使ったグルテンフリーバージョン。ボウルの中の粉末系の配置は、同じです。

グルテンフリークランペット、発酵前。

発酵後。粉の分量が少ないので、ベーシックバージョンほど膨張していませんが大丈夫です。

米粉&豆腐を使ったグルテンフリー、焼き上がり。
●トッピング
ベーシックバージョンには、食事系でアボカドを。先述のベジマイトの代わりとして、ビーガンバターと味噌と塩麹をブレンドしてそれっぽいものを作りました。ブロッコリースプラウトを敷いて、シャキシャキの食感をプラス。

食事系のアレンジ。塗っているのは、”なんちゃってベジマイト”!

なんちゃってベジマイトは、ビーガンバター、味噌、塩麹を合わせて作りました。
米粉&豆腐バージョンは、スイーツ系で。こちらはベーシックバージョンに比べて、更にモチモチな仕上がりになります。

スイーツ系アレンジ。手作りジャム、水切り豆乳ヨーグルトを添えて。
一晩水切りをした豆乳ヨーグルト、そしてジャムは冷凍のミックスベリーと甜菜糖、レモン果汁を合わせて弱火で8分ほど煮込んで完成。

冷凍ミックスベリーを使ったお手軽ジャム。ミックスベリー170g、甜菜糖50g、レモン果汁大さじ2を小鍋で煮込んで完成。食べ切りの量なので、保存のための砂糖は少な目に。
イギリスやオーストラリアの定番朝食として親しまれているクランペット。
ぜひご家庭でも楽しんでみてはいかがでしょうか。
MINI COLUMN
帰国前、友人がサプライズでベジマイトとタスマニアンデビルのエコバックをプレゼントしてくれました。
タスマニア島でタスマニアンデビルに遭遇することはなかったのですが、ここで出会えるとは♡
最後まで出会いに恵まれた旅でした。

キュートな絵柄のタスマニアンデビルが可愛いエコバックと、ミニサイズのベジマイト。
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池田清子 Sayako IKEDA
アスリートフード研究家
ビオトープ株式会社代表。夫は7年連続日本代表マウンテンバイクプロライダー、池田祐樹。菜食・プラントベースを主とした「細胞から健康的に強く美しくなる」食事の研究と発信を行う。2014年より自身もサイクリング・ランニング・筋トレを中心とした運動をスタートし、国内外での大会出場経験も多数。著書に『EAT GOOD for LIFE』至上最高の私をつくる「食」×「ながらトレーニング」』『野菜のおいしい食べ方』https://biotope-inc.co.jp https://biotope-inc.co.jp