対人関係に苦手意識。上手く喋れない
みこさん(以下みこ):友達付き合い、対人関係に苦手意識があります。子どもの頃からお喋りがあまり得意でなく、何か言われても色々考えてしまって言い返せなかったり、いじめまでは行かないものの無視されてしまったり。大人になってからは、職場では喋らないと仕事にならないので頑張って喋っていますが、職場の人と親しい関係になることはなかなかありません。今年はLEE100人隊ラストイヤーなので苦手意識を克服し、他の隊員の皆さんと交友関係を築きたいなと思い、勇気を出して応募してみました。正直、今日もここに来るのをちょっとためらいました(笑)。
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):喋るのに時間がかかることは決して悪いことじゃありません。みこさんは言葉を口にするまでじっくり考える熟考タイプ。言い方を変えれば、相手に対する気遣いができて、状況を見極められる慎重派なんです。横顔を見ると、耳を境に前面と後面の比率が1:1で、子どものような豊かな想像力の持ち主であることがわかります。想像力豊かな人は頭の中で勝手な妄想を思い描き、現実との区別がつかなくなってしまい、自分で自分の首を絞めてしまいがち。頭の中だけで完結させず、具体的に書き出してみて、何が現実で何が妄想なのか見極めましょう。子どもの頃に無視されたことがトラウマになってみこさんの中に残ってしまっているのかもしれない、でもそのときのみこさんと、大人になったみこさんは違う。色々な経験をしたことによって、物事を広い視野で理解し判断することができるはずです。
顔タイプ的に本来はコミュニケーション能力は高い
ブゾン:みこさんは横顔が新幹線のような形状で行動に勢いがあり、とてもアクティブな女性。考えがまとまる前に行動したいタイプ、なので余計フラストレーションが溜まってしまい、自分に「ダメな私」のレッテルを貼ってしまっています。相手の情報の受け入れ窓口である目がパッチリ開いている。愛情の吸い取り口である鼻の穴が正面から見えていて、思ったことを相手に伝える能力が高い。唇がぽっちゃりと厚く、相手に温かい言葉をかけるのが上手。顔の「コミュニケーションの窓口」が全て開いていて、本来はコミュニケーション上手なんですよ。だからこそ相手のことを考えすぎてしまい、せっかくの行動力にストッパーをかけてしまうんでしょう。「自分は人とのコミュニケーションができない」と決めつけないことが大切。扉を閉じなければ、コミュニケーション能力は高いんですよ。
みこ:自分では全然そうは思えないですけど……。
ブゾン:みこさんは輪郭どっしりのディラテで質より量を重視する傾向があり、人間関係においても「友人が多い人=コミュニケーション上手」と捉えています。でもコミュニケーションの形は人それぞれ。たった一人でも心を許せて何でも話せる人がいる、それだって素晴らしいコミュニケーション能力です。1:1のコミュニケーションだからこそ上手くいく人もいるし、多くの人とのコミュニケーションが得意だけど1:1の深い付き合いは苦手な人だっています。それに、コミュニケーション=会話だけじゃない、メールやSNS等でのやりとりだってそうですよ。
口下手であることを相手に伝え、事前に話題を準備
みこ:100人隊ブログやInstagramでコメントを頂くことがあり、それが発展してDMなどでやり取りしているうちは上手く行くんですけど、いざ会うと上手く喋れなくて……やっぱりコミュニケーションの最終手段は会話だと思うんでよね。なのでそこを克服したい思いが自分の中であります。
ブゾン:なるほど、どうしても会話によるコミュニケーションを円滑にしたいんですね。「質より量重視」タイプなので会話も量が欲しい、相手の情報をいっぱい受け入れて、自分もいっぱい情報を出したいという気持ちが溢れちゃう。だからこそどうしたらいいのかわからなくなっちゃうんでしょうね。みこさん、誰かと対面で会話するときに、前提として「自分はお喋りが苦手、口下手で、初対面の人とのコミュニケーションは得意じゃない」と相手に伝えたことはありますか?
みこ:いや、ないかもしれません。
ブゾン:それを相手に伝えましょう。それによってみこさんも相手も心理的ハードルが下がります。また、何を話したらいいのかわからなくなってしまうのであれば、事前に話題を準備してしましょう。友達と会う前に、そういった準備したことはありますか?
みこ:仕事はちゃんと準備して臨みたいタイプなのでしています。仕事の場では喋れるのはそれだからかもしれないですね。
ブゾン:じゃあ、それをプライベートでも応用すればいいだけ。準備をすることでフラストレーションが緩和するなら、みこさんにとってコミュニケーションの方法が「準備」だということになるわけ。みこさんは感情ゾーン拡張タイプで、相手との共感・共有を重視する傾向があります。なので自分が「楽しい!」と思ったら相手にもそう思ってもらいたいし、相手が「楽しい!」と思ったら自分もそう思いたい。そして、自分が原因で相手が不快な気分になることが一番嫌で、何よりも屈辱。想像力が豊かで、しかも額に傾斜があり思考スピードが速く「この人、私といるとつまんないのかな?」と早とちりしがち。そうならないためにも、事前に話題を仕込むことをオススメします。仕事でそれができるなら、プライベートでも問題なくできるはず。感情ゾーン拡張タイプのみこさんには、ぜひとも成功体験を作っていただきたい。それによって自己承認欲求が満たされ、経験値が上がり、いずれは喋ることへの苦手意識を克服できるようになりますから。横顔が新幹線タイプで行動に勢いがあるので、初対面の人でもすぐに「この人といい関係を作りたい!」と焦っちゃうんでしょうけど、いきなりそんな仲良くなれないから(笑)、ゆっくり焦らずに。良い人間関係を築くには時間がかかるものですから。
「変えたい」気持ちとそのための準備や練習で、少しずつ変われる
みこ:とはいえ仕事の場でも対人関係に苦手意識が結構あって、「他の人は上手くやってるのになんで私はダメなんだろう……」と思ってしまったり。
ブゾン:感情ゾーン拡張タイプの方は「相手に認められたい」という承認欲求が強いので、無視されたり仲間に入れてもらえないことが、何よりも心理的ダメージが大きいんです。でも、上司や先輩が直接「あなたのこと嫌いなのよ」と言ってきましたか? そうでなければ、それも妄想でしかないかもしれないので、書き出す等して一度状況を整理してみては。嫌われている現実があるならば改善していけばいい。彼らと話すときも準備をして、日々の生活の中で練習しましょう。長年苦手意識を背負ってきたから、そう簡単に変われない、ちょっと時間はかかるかもしれない。けど、「変えたい」と思う気持ちと、そのための準備や練習をすることで、少しずつ変われるはず。人間誰しも、何らかの刺激に対する反応として行動を起こすもの。コミュニケーションは刺激に対する反応の繰り返しです。みこさんがコミュニケーションの在り方=相手に投げる刺激を変えれば、それに対する相手の反応も変わり、その反応=刺激がみこさんに良いモチベーションを与えてくれます。そして感情ゾーン拡張タイプの方は周囲の目を気にしすぎる傾向もあるので、相手に気に入られたくて発言や行動してしまい、自分をないがしろにしがち。それによって承認欲求が満たされず、どんどんネガティブ思考になり行動もそれに引きずられてしまいます。社会人として協調性も大切ですが、それ以上に「自分はどうしたいのか」を一番に考えて、それに沿って発言や行動をしてみてください。
みこ:わかりました、頑張ってみます!
みこさんアフタートーク
元々人付き合いに苦手意識があり参加したのですが、顔診断では真逆の診断でびっくり!
ただ自分が思い込んでいるだけなのかも?と気づくきっかけになりました。
コミュニケーション=話すことだと思っていたのも目からウロコ。
人には得意なコミュニケーションの方法があり、私はきっと「書くことでのコミュニケーション」が向いているとのこと。
そういう意味では100人隊のブログを書くという活動は自分のコミュニケーションのやり方としてあっているのかも?とたまに書けなくなるフラストレーションから少しだけ解放された気がしています。
そうはいえど、話すコミュニケーションは欠かせないこと。
ブゾンさんに教えていただいた「私だから大丈夫」という言葉。
おまじないのように声に出すと不思議と落ち着いて話すことが出来ています。
人生相談みたいになってしまいましたが楽しいセッションでした。ありがとうございました。
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夫の「顔」を見れば「夫婦で会話が噛み合わない理由」がわかる【佐藤ブゾン貴子さんの顔診断】ーー2023年上半期BEST20
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イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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