産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト番組「聴く婦人科診察室」。宋さんとLEEweb編集長・畑江が婦人科系疾患、生理、セックスレス、更年期、女性を取り巻く社会問題などなど、女性の心身の健康について時に赤裸々に、時に為になるトークを繰り広げます。毎週月曜日18時更新です。
今週から2週にわたり、#92「女性向けセルフプレジャーアイテムを見つけた子どもが『ママ、これ何?』。宋美玄さんの回答は?」でも取り上げた、女性向けセルフプレジャーアイテムブランド・irohaを擁する株式会社TENGA広報の西野芙美さんをゲストにお迎えしてお届け! 話題になった読売新聞全面広告出稿の狙いと、iroha立ち上げ&商品開発裏話をたっぷり語っていただきました。
宋美玄さんの「聴く婦人科診察室」#98
今週のよりぬき
- 「iroha10周年の新聞広告出稿の意図は? なぜ新聞に出稿しようと思われたのですか?」と畑江
- 「アイテムが18禁なので広告が出しづらい、審査通りにくいという事情があります。『新聞』という、昔からある媒体で出すことで世の中は変わったことをアピールしたかったんです。何年か後に『あの広告は画期的だった』と振り返られるように。ちなみに社内の男性向けセルフプレジャーアイテム・TENGAではまだ新聞出稿したことはありません」と西野さん
- 「女性の悲願達成!という感じですね。思春期こそちゃんとしたセルフプレジャーアイテムにアクセスできるようにしたほうがいいと思うんですが。男子はマスターベーションについて情報交換するけど、女子はしない。うちのクリニックにも『自分は変なんじゃないか?』と思って受診される患者さんもいます」と宋さん
- 「ブランド背景には『女性はもっと自分の欲求と向き合っていい』ということを伝えたい、という意図があります。大阪の大丸梅田店内にirohaの常設ショップを設けています」と西野さん
- 「『セルフプレジャー』という言葉ができたおかげで向き合いやすくなったと思います。『セルフプレジャー』という表現を使うようになった経緯は?」と畑江
- 「元々英語圏で使われていた言葉で、iroha立ち上げ当時から使っています。『マスターベーション』『オナニー』といった言葉は馴染まないよね、と女性社員の間で意見が一致し、『セルフプレジャー』という言葉ならいいじゃん!と。使い始めてもう10年です」と西野さん
- 「『マスターベーション』は医学用語だけど、『セルフプレジャー』という言葉のおかげで『自分で快楽を追求していいんだ!』と、後ろ暗いイメージが無くなりましたよね」と宋さん
- 「irohaはデザインや手触りなど、女性が手に取りやすいセルフプレジャーアイテムの先駆けですが、そもそもなぜ元々男性向けアイテムを作っていたTENGAで女性向けアイテムを作ることになったんですか?」と畑江
- 「実はTENGA立ち上げの頃から、女性向けアイテムを作りたいという案はあったんです。性別年齢等関係なく、全ての人が性を楽しめるように」と西野さん
- 「2011年頃から女性社員が入社、2013年に女性向けアイテムを開発。現在は全社で女性社員が45%、約20人の女性社員がiroha開発に関わっています。商品の試用試験は社内で早い物勝ち、いつも定員がすぐ埋まります。商品の中のモーターや基板の設計のみ男性が関わりますが、それ以外は全て女性が手がけています」と西野さん
- 来週はirohaの人気アイテムについて深掘り。宋さんがかつてないハイテンションに!!
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イラスト/小迎裕美子
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宋 美玄 Song Mihyon
産婦人科医
セックスや女性の性などについて、女医の立場からの積極的な啓蒙活動を行う。メディア出演や著書多数。'17年、丸の内の森レディースクリニックを開業。https://www.moricli.jp/
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