夫が転勤族で今後も引っ越し必至。物を減らしたいが…
しずくさん(以下しずく):転勤族の夫と柴犬と、2人と1匹で暮らしています。去年から首都圏在住です。荷物が多く、また現在の自宅の作りが古く収納もしづらいこともあり、引っ越しが結構大変でした。これを機に現在、断捨離を頑張っています。夫の仕事柄、今後も引っ越しすることは必至だし、今後どんな家に住むことになるかもわからない。なのでなるべく持ち物を減らしたいし、スッキリと片付いた部屋の方が暮らしやすいかな、と思って。でも夫は片づけには無頓着、その上自分の思い入れのある物やもらった物がなかなか捨てられないタイプ。夫の持ち物は釣り竿、キャンプ用のパラソル、神棚等、大物が多く、10年以上使われることなく、ホコリを被った状態で、貴重な収納スペースを占領しています。私が専業主婦なので家のことは私に一任されています。でも正直、大量の物の管理を一人でしていくのがしんどいです。
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):しずくさん、今後お仕事をされる予定はあるんですか?
しずく:犬の散歩の時間までに帰宅できる仕事か、在宅でできる仕事を探しているのですが、なかなか条件に合う仕事が見つからず。仕事の内容にはそこまでこだわりはありません。多分私は自分で「これをやるぞ」っていう「鬼」タイプというよりも、良いように使ってもらう「金棒」タイプ。夫が1年~3年、長くても5年で転勤になるので、それを理由で仕事を断られたこともあります。
ブゾン:しずくさんは輪郭に対して目、鼻、口といった器官が大きめなレアジッサンという顔タイプ。レアジッサンは応答型、反応型とも言い、目の前の環境や置かれた状況に対して「応答しないと!」となり、体力を限界まで使い果たしてしまう傾向があります。今、しずくさんはずっと家の中にいるので、意識が家の中だけに向いてしまい、断捨離に全力投球になってしまい、その結果疲労困憊な状態。もうちょっと外に出る、社会との接点を持つことで、これまで家の中だけに向いていた意識が外に向いて、自分が楽になりますよ。フルタイムの仕事が難しそうだったら短時間勤務でもいいから、何かしら社会との接点を持ったほうがいいですね。

しずくさんは輪郭に対して目、鼻、口といった器官が大きめなレアジッサン。
夫の思い出の品を処分して防災用品を収納したい
しずく:仕事はしたいです、お給料欲しいですし(笑)。夫には「転職してほしい」と話したこともありますが、応じる気はないようです。よく「優しそうな方ですね」と言われますが、すごく頑固なんですよ。結婚式の引き出物のグラスセットも箱の中に入ったままホコリを被っているのに「捨てない」と……。本当は不要品を処分して空いたスペースに防災用品を収納したいんですよね、防災用品って結構スペース取るので。
ブゾン:しずくさんは輪郭が縦長気味のレトラクテなのでただでさえ体力量が少ないのに、レアジッサンで現状に応答しようと体力を使い果たしてしまい、体力が枯渇状態。その状況が、うつろな視線に疲れとして表れています。この視線のうつろさは、現状に対して不満を抱えていることも表します。夫は感情ゾーン拡張タイプで、思い出の品は取っておきたいタイプ。防災用品は必要な物ですから、それは彼ときちんと話し合った方がいいと思います。
しずく:夫にこの件を話すと不機嫌になるので……機嫌が悪い人と暮らすのって嫌じゃないですか。なので私もズバッと言えず強く出られなくて。
ブゾン:しずくさんはレアジッサンだから、どうしても相手の感情にも応答しちゃうんですよね。それに自分がやりたいから行動するよりも、周囲に求められるから行動することの方が多い傾向も。でも、防災用品を収納できないのに、夫の思い出の物は全部取って置いている現状に不満なんですよね? このまま彼の顔色を見てフラストレーションを抱えながら生活を続けて次の引っ越しを迎えるよりは、夫の機嫌が一時的に悪くなったとしても、長い目で見て、一度夫婦で話し合いの場を設けた方が良いのでは? 今のままじゃ何も解決しません。彼もしずくさんも感情ゾーン拡張タイプなので、感情的になると夫婦でぶつかり合ってしまいます。でも彼は輪郭どっしりのディラテなので、合理的で現実主義な面も持ち合わせています。何のために断捨離する必要があるのか、その理由をきちんと説明すれば、彼も納得してくれるはず。
断捨離で持ち物だけでなく、自分自身の内面の整理も
しずく:夫は私にも働いてほしいみたいです。が、家のことは私に全部やってほしい、家事の分担はしたくないから、「ほどほどでいい」と言っています。
ブゾン:夫とワンちゃんに応答している今の生活スタイルももちろん素晴らしいですけど、でも自分自身の気持ちには応答していないですよね。家族がギスギスしないために自分が我慢してしまうと、結果的に自分がギスギスしてしまいます。そのためにはもっと自分の時間を作りましょう。短期間や短時間でもいいから仕事を始める、あとは興味のある趣味を始めてみるとか。とにかく家の外、社会との接点を持った方が良い。しずくさんは感情ゾーン拡張タイプなので、やっていて自分が「嬉しい」「楽しい」と思える、「人のために役立っている」「自分のおかげで皆が喜んでいる」と思えることが重要だし、そういうポジティブな感情由来で行動すれば、ポジティブの連鎖で向上心も刺激されていきます。せっかく断捨離で持ち物を整理するのなら、これを機に本当は何をやりたいのか、自分自身の内面を見つめ直し整理ことをお勧めします。

しずくさん宅の愛犬。
しずく:籠を編みたいです。一度だけ、ナンタケットバスケットを習ったことがあるんですけど、費用が高くて断念して。でももう一度やりたい気持ちはあります。
ブゾン:だったらその資金を作るためにも仕事をしてみては? しずくさんは目と目の間が眼球1個分以上離れていて、とても好奇心旺盛。横顔を見ると新幹線のような形状で、行動に勢いもある。でも顎が細く、活動を司る活動ゾーンがその上の感情ゾーンに押しつぶされています。行動力がちょっと少ないんです。ものすごく感情豊かで、だからこそ相手を思いやりすぎて、その思いが行動を止めてしまっています。更に横顔を見ると、目から下に引いた基準線より顎が引っ込んでいて、自分自身の行動にストップをかけてしまう傾向も表れています。仕事も籠作りも、もしかしたら大成するかもしれないのに、自分にダメを言うのが上手過ぎるんです。もっと外に出て、持ち前のキャッチ力、好奇心、そして勢いを発揮しないともったいないですよ。

しずくさんの横顔を見ると新幹線のような形状で、行動に勢いがあることがわかります。目から下に引いた基準線より顎が引っ込んでいて、自分自身の行動にストップをかけてしまう傾向も表れています。
犬も「顔」を見れば、飼いやすいか飼いにくいかわかる
しずく:確かに私、本来は外に出るのが好きなんですよね。これまで夫の転勤で仕事を3度強制終了させられていて、それに対して腹が立っていたのかもしれません。私は自分の意志とは関係なく仕事を断捨離させられたのに、夫の持ち物を2つか3つ捨てることもできないのか?っていう怒りがあるんだと、今日話しながら気づきました(笑)。
ブゾン:レアジッサンの方はコミュニケーション能力が高く、社交的。でも今は家の中でワンちゃんとしかコミュニケーションを取っていない状態じゃないですか。せっかく持っている才能も、それに合った環境に置かれないときちんと作動してくれません。やりたいことが見つかったのなら、夫にも協力を仰ぎましょう。彼も感情ゾーン拡張タイプだから、しずくさんが楽しそうにしていれば、彼も嬉しいと思うはず。レアジッサンの応答型の特徴を、ポジティブな方向に持って行って。それに、コミュニケーション力が高く、トレンドを追うことが得意なレアジッサンのしずくさんには、接客業がとても向いていますよ! 逆に内勤や在宅の事務作業は全く向かないのでお勧めしません。現状、断捨離にストレスのはけ口を求めているようですけど、それをいくら続けても満足感は得られませんし、心穏やかにはなれませんからね。
しずく:そうですね。犬にもあまり懐かれていないですし、一体どうやったら懐いてくれるのか(笑)。夫が呼ぶとすぐ来るのに、私が呼んでも来ないんですよね。多分私のことをおやつ係兼マッサージ係兼散歩係、としか思っていないようです。
ブゾン:柴犬って選んだ相手にだけ従順で、家族内で自分より上か下かしっかり序列をつけていますからね(笑)。柴犬の顔を相貌心理学的に分析するとコミュニケーションの窓口である目が小さく、選択の欲求が強い。横顔を見ると額に傾斜があり、思考スピードが早く、耳が立ち上がっているので自立心旺盛。なので柴犬の顔を見れば、犬を飼うのが初めての人にはなかなか飼いづらい犬種だという事がわかるのではないでしょうか。逆にチワワはコミュニケーションの窓口である目が大きく開いているので、コミュニケーション能力が高く、誰でも受け入れる顔タイプ。だけど横顔を見ると額がまっすぐ立ち上がっていてとても頑固。懐きやすいけど、一度嫌だと思うと散歩途中でも踏ん張って絶対歩かない、という一面も見受けられます。犬も人間も動物ですからね、顔を見れば性格傾向が理解でき、犬であれば飼いやすいかどうかなどもわかるんですよ!

柴犬の顔を相貌心理学的に分析すると、コミュニケーションの窓口である目が小さく、選択の欲求が強い傾向が洗われています。一方、チワワはコミュニケーションの窓口である目が大きく開いているので、コミュニケーション能力が高く、誰でも受け入れる顔タイプ。
しずくさんアフタートーク
今までは家族の意向を優先し、私自身の気持ちを後回しにしていました。診断後に、家族にも私の気持ちをはっきりと伝え、我慢することをやめました。そして、今まで諦めていた事にチャレンジしようと、再就職に向けて動き始めました。私自身がやりたくない事を手放すと、家族が片づけをしない事が以前ほど気にならなくなりました。愛犬のお世話も、今後は自分だけて全てを抱え込まずに、時には人の手を借りてみようと思えるようになりました。
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イラスト/つぼゆり 撮影/山崎ユミ 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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