2021年12月号の「令和の子どもの恋愛のリアル」でも、子どもとの関係について語ってくれた山田ルイ53世さん。
芸人目線で〝わが子自虐〞をどう考えている?お話をうかがいました!
文筆業でも大活躍 2児の父
髭男爵 山田ルイ53世さんは「わが子自虐」をどう考えてますか?
やまだ・るい・ごじゅうさんせい
1975年生まれ、兵庫県出身。10歳長女、3歳次女の父。お笑いコンビ・髭男爵ツッコミ担当。最近は文筆家としてコラムやエッセイも執筆しており、『パパが貴族』(双葉社)などの著書が。
ママ友から友情が生まれると思いすぎなのでは?
「そもそも僕は社交がゼロで。パパ友ママ友はおろか、芸能界での付き合いもほぼありません」と言い切るのはパパ歴10年の髭男爵・山田ルイ53世さん。
「番組の打ち上げも初めは顔を出していたんですけど、その場ではちゃんと振る舞いますが内心しんどくて足が遠のくように。妻経由で誘われた長女のパパ友LINEグループ加入も、申し訳ないけどお断りさせてもらいまして。最近は、子どもの友達家族からBBQに誘われそうで怯えてます(笑)」
そんな人間だから言えることかもしれませんが、と山田さん、「わが子自虐」に絡むママ友付き合いについて疑問を投げかけます。
「偶然同じ園や学校で子どもが同じクラスにいるというだけの間柄なのに、そこで友達を見つけよう、何なら見つける“べき”、と思いすぎじゃないでしょうか?
たまたま価値観の合う人と出会って、友情が育まれることもあるでしょうが、だいたいは学校やクラスが分かれれば会う機会もなくなりますよね。
いっときの人間関係を円滑にするためにわが子を“捨て石”にしてコミュニケーションするのは、コストパフォーマンスが悪すぎる。得るものよりも失うものが多い気がします。赤字でしょう」
わが子を〝捨て石〞に会話するのはコストパフォーマンスが悪すぎ!
芸人としては自虐もありだという山田さんですが、「もし自虐をするなら自分の手の届く範囲でやるべきで、わが子を勝手に下げるのは違うかなと。お互いの子どもの年が近ければ、『塾どうしてますか?』と習い事事情を聞いたりはしますけど、社交性ゼロとはいえ、そんなに子どもの話をしなくても世間話程度は困らないですし」
文筆家としても人気を博す山田さんのエッセイ『パパが貴族』は、幼少期の長女・もーちゃんに「自分は一発屋芸人の髭男爵である」という事実がいつバレるかとハラハラする日々が綴られています。そこでのわが子の描写には、父親としての配慮が。
「『パパが貴族』は親子のほのぼのエッセイではなく、サスペンススリラー(笑)。あくまで主軸は、芸人だということが娘にバレそうになってうろたえる僕自身の様。
子どものエピソードはそれを粒立たせるためのエッセンス。子どもは矢面には立たせない、子どもの話を主にしないという思いはあります。それから、後から子どもが読んだときに嫌な気分になることは書かない。その線引きは心がけているつもりです」
子どものすることには絶対にリアクションをします
“わが子に不利益を被らせない”は山田さんの子育てでの信念のひとつで、今年4月に自分が髭男爵だと長女にカミングアウトした後も徹底。
「あえて人前で子どもをほめることもしないですけど」という山田さんですが、子育てでもうひとつ守っているのが「子どもを絶対にスベらせない」ということ。
「子どものすることに対しては絶対に反応する。これは決めていて、自分が何かしていても手を止めてリアクションしています。
だからなのか娘2人とも顔芸が濃いんですよ(笑)。ちょっとしたものまねやギャグめいたこともテレずにやってくれますし。この人は必ず笑ってくれるという安心感があるのかもしれないですね」
パパが必ず笑ってくれるという安心感は、親子のコミュニケーション、関係性にもよい影響が。
「必ずリアクションをしてきた効能なのか、長女は学校でのことをけっこう話してくれるんです。“◦◦っていう子に好きって言われた”みたいな、親にするのは恥ずかしいようなことも話してくれますね。
やっぱり学校で何かあったときに話してもらえないのが、親として一番つらいことなので。常に親に対しては“口が軽い”状態でいてほしいです」
撮影/yoshimi 取材・原文/古川はる香 本誌編集部
こちらは2022年LEE11月号(10/7発売)『やりがち「わが子自虐」見直してみませんか?』に掲載の記事です。
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