セックスレス問題「夫側」「妻側」それぞれの言い分から見えてきたこと【宋美玄さんの聴く婦人科診察室＃39】

宋美玄

2022.03.25

音声

産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト番組「聴く婦人科診察室」。宋さんとLEEweb編集長・畑江が女性ならではの身体や心のお悩みを解決したり、女性の性にまつわる最新事情を紹介したりと、赤裸々トークを繰り広げます！　毎週金曜日18時更新です。今週は、実は意外と多いLEEweb男性読者（なんと4分の1！）から届いたセックスレスにまつわるお悩みに、宋さんがアドバイスします。

宋美玄さんの「聴く婦人科診察室」#39
今週のよりぬき

50歳男性のお悩み。妻48歳、子ども3人は既に独立、妻と19年間セックスレス。話を聞いてくれず、寝るのも別々。何とかセックスレスを解消したい
男性のお悩み。下の子どもが生まれて以来32年以上セックスレス、誘っても「眠い」と断られる
男性側の方が一般的に性欲が高めなので、妻が断るパターンが多い
宋さんは著書『セックス難民』（小学館新書）に「セックスは人と人とのつながり」「コミュニケーションの集大成」と明記
上記理由から「このお二人のセックスレス解消のハードルはめちゃくちゃ高いのでは……」と畑江
「熟年セックスレス夫婦双方から話を聞くと、出てくる話が全然違う」と宋さん。夫は「自分は悪くないのに」と言うものの、妻は「育休中協力してくれない」「義理の父のセクハラから守ってくれない」等々何かしらある、というパターンが多いそう
先に紹介した男性読者2人のお悩みの裏返しとも言える、女性読者からのお悩みメール。出産後全くしたくないのに夫に言われ渋々再開、しばらくすると「俺は毎日したいのに週1は少なすぎる」「しないなら離婚だ」と言われ仕方なく週2で同意
それから15年、少しずつ減らして2週に一度になったものの苦痛。夫は「死ぬまで現役だ」と言っていてゾッとする、解放されたい。セックスレスの記事を見ると羨ましくて仕方がない
「『離婚だ』『愛してないのか』と脅して……これはもう家庭内の性暴力ですね」と宋さん
結婚は好きなときにセックスできる権利だと思い込んでいる男性が（一部女性も）多い。応じるべき、交換条件だと思い込んでる人も多い
「一夫一婦制で同じパートナーと生涯セックスするというのがそもそも無理がある。性欲の総量が男女で違うし」と宋さん
親に相談すると「我慢しなさい」と言われるケースも……