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LIFE

相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが独立間近のカメラマンに「仕事仲間と事務所を立ち上げるのは止めたほうがいい」と断言する理由

  • 佐藤ブゾン貴子

2022.01.12

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「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で15人、日本人初の相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが相談者の「顔」を分析し、解決に向けたアドバイスと前進する勇気をくれる連載です。今月は「フリーランスとして働くこと」に関するお悩みを、ブゾン先生がズバリ解決します! 今回の相談者は本連載の撮影担当で、集英社女性誌局の契約カメラマンのYamaさん(30歳女性)です。
佐藤ブゾン貴子さん Yamaさん

今回の取材写真はYamaさんがカメラをセッティングし、LEEweb編集長畑江がシャッターを切りました!

独立間近の本連載撮影担当カメラマンが登場!

Yamaさん(以下Yama):毎月この連載の取材に立ち合いLEE100人隊の皆さんの顔診断の様子を見ていて、いつか自分もブゾンさんに診断していただきたいと思っていました(笑)。美大卒業後、某スタジオでのスタジオアシスタントを経て、集英社女性誌局の契約カメラマンになりました。契約満期につき来月卒業しフリーランスのカメラマンになりますが、今後の活動についてご相談したくて。クリエイター仲間と「将来、みんなで集まって事務所を立ち上げられたら良いよね」という話が出ているのですが、それって本当に現実的なんでしょうか?

佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):いつも素敵な写真をありがとうございます(笑)。Yamaさんは感情ゾーンが拡張しているのですが、横顔を見ると鼻の脇がえぐれています。レトラクション・ラテロ・ナザール(鼻脇前面縮小)と言って、疑心暗鬼など感情にフラストレーションを抱え、感情活動を上手く絞れないことの表れです。ゆえに感情ゾーンの代わりに、2番目に大きいモーターである思考ゾーンが主導になり、感情ゾーン拡張タイプだけど思考ゾーンが優先になります。コミュニケーションを遮断することによって自分を守るので、疑り深い。子どもの頃に自分を守る力が強すぎたのでは? 絶対に他人を信用しないし、なんなら自分自身のことも疑っているので、仲間と事務所を立ち上げるのは止めた方がいい(キッパリ)。どうしてもやるというなら、「この人とだったら死んでもいい」という言い方はおかしいかもしれないけど、男女で言うなら夫婦になってもいい程の覚悟のある相手とじゃないと、ストレスが溜まるだけです。

Yamaさん

Yamaさんの横顔を見ると鼻の脇がえぐれており、レトラクション・ラテロ・ナザール(鼻脇前面縮小)の特徴が現れています。ゆえに感情ゾーン拡張タイプですが、思考ゾーンが優先になっています。

左右に非対称が出ているので今は重要な決断はNG

Yama:そうなんですね……でも子どもの頃についてのご指摘は、なんとなく記憶はあります。その特徴はこれから変化しますか? 例えば太ったりしても変わらないんですか?

ブゾン:レトラクション・ラテロ・ナザールは思春期までに形成される特徴で、一生変わりません。太っても変わりません。でもその分、大人になってから育まれた寛容性が、下まぶた=涙袋に表れていますね。涙袋がとてもぽっちゃりしてますよ。Yamaさんが一生懸命、他人との付き合い方を自分で改善しようと努力しているのが顔に出ています。だから以前よりは他人に対して寛容になれているけど、でも相手を全部受け入れるのはなかなか難しい。

Yamaさん

利き手側である右目が下がってます。大事な決断は、左右の目の高さが揃うまで先延ばしにした方が良いでしょう。

Yama:ということは……今後は完全に個人でやっていくべき? またはマネージメントをつけてスケジュール等管理してもらうのはアリですか?

ブゾン:どちらでもOK。他人と距離感を取るタイプなので、マネジメント会社に所属して仕事は仕事で割り切る、マネジャーさんに仕事をブッキングしてもらう、それと並行して自分の創作活動をする、であれば大丈夫です。でも誰かと組むのは、相当の覚悟が必要。単発の仕事ならそこで完結するし、相手との距離感もきっちり保てます。でも誰かと事務所を立ち上げるということは、単発の仕事を終えても、上手くいこうがいくまいがその関係性は続いていくものですからね。Yamaさん今、顔の左右に非対称が出てますね。利き手である右目が下がってます。今、大事な決断しちゃダメ! もうちょっと、左右の目の高さが同じぐらいになるまで待ってから見極めた方が良いですよ。

自分の欲しいものを、他人にあげてみて

Yama:右目が下がっているのは自分でも気づいていました、以前はそんなことなかったのに……。お話しを伺っていて、自分の今後の課題が見えてきました。それは寛容性を養っていくことだと思うのですが、そのためには一体どうしたら良いのでしょうか?

佐藤ブゾン貴子さん

ブゾン:他人とのコミュニケーションにおいて、自分の欲しいものを、他人にあげてみて。まだ30歳ですし、他人に対する疑心暗鬼を抱えたままだと、もったいないと思うのね。それをどう払拭して、少しずつ緩和していくかというと、その疑心暗鬼がなぜ作られたのか、という所まで立ち戻って考えないと。それは自分の望んでいたものが、望んでいたときに手に入らなかったから。でも時間は戻らないし、そのときのYamaさんと今のYamaさんは違うから、たとえ今になって以前望んでいたものが手に入っても、Yamaさんが満足するかどうか分からない。だからそれを取り戻そうと思うんじゃなくて、「今、私は何が欲しいのか?」と自問自答して、それを他人にあげてみる。コミュニケーションってキャッチボールだから、あげれば反応が戻ってくる。失敗もあるかもしれないけど、待ってるだけではなく、投げ続けてみる。そうやって少しずつ疑心暗鬼が払拭されていけば、Yamaさんはもっと生きやすくなりますし、人生がより豊かになりますよ。



「だから私には写真がある!」と自己肯定すればいい

Yama:難しそうですけど、心がけてみようと思います。それと関連するかどうか分かりませんが、他人に物事を説明するのが苦手で。「Yamaさんの伝えたいことがよく分からない」とよく言われます。絵は描けるので、絵にして文字で補うと「あ、分かりました!」となるので何とかなってはいますが。

ブゾン:だから写真を選んでるんじゃない? 写真を自分の表現手段として。人間、餅は餅屋だから、トーク力を無理して鍛えようとしても無理。「言葉でのコミュニケーションが下手」ということを世の中がネガティブに捉えすぎだし、「上っ面だけで何言ってるの?」って人もいっぱいいますし。写真や絵がコミュニケーションツールになってるんだから、そのままで良いですよ。それこそ苦手を得意にした方が、人生にメリットがあるんじゃないかな。ネガティブに捉えずに「だから私には写真がある!」と自己肯定すれば良いんです。

Yamaさん

Yama:それは良かったです(笑)。今後、どういう作品を撮っていったら良いのか、顔の特徴から適正は分かりますでしょうか?

ブゾン:Yamaさんは輪郭どっしりのディラテで、とても現実主義。目に細さが出ていて、目頭の切れ込みがとても深いので、目から入ってくる情報を選び取る欲求が高いですね。カメラの絞りと同じ機能で、ものすごくフォーカス力が強く、集中力に長けています。そして横顔を見ると目が引っ込んていて、客観的な距離感で一歩下がってフォーカスできるので、目の前にある現実を捉えるのがとても上手。でも、1あるものを1伝えるのは上手だけど、1を2に展開するようなイマジネーションはちょっと弱い。物語を創るよりは、ノンフィクションやドキュメンタリーを撮る方が向いています。だからといって、もしお仕事で抽象的なイメージを撮影するようなことがあっても、そこが自分にちょっと足りないことを自覚して気をつけて、足りない部分を話し合いなどで詰めて補えば大丈夫。

自分自身との信頼関係があれば、現実逃避してもいい

Yama:意外です、でも納得できるところもすごくあります。最近、動画の撮影も依頼されたので始めてみました。何の知識もない中でやり始めてしまって。やっている分には楽しいのですが、器用なタイプではないのでちょっと不安があります。

ブゾン:Yamaさんはディラテで経験と失敗で学ぶタイプだから大丈夫。経験で価値を高めていけばいいし、失敗しても何がダメだったのかをきっちり自分で理解できるから。それに富士額なので、段取り上手で撮影のセッティングなども効率よくこなせます。

佐藤ブゾン貴子さん Yamaさん

Yama:ブゾンさんは心が折れそうなとき、どのような心構えをしていますか? 今後のために教えてください!

ブゾン:自分自身との信頼関係さえあれば、心構えは特に何もしなくても大丈夫。自分をどこまで信じられるか。人生何も問題のない人なんていないし、人によって感じ方も違うし。そして、心が折れそうなときは現実逃避、逃げてもいい。自分との信頼関係があればまた戻ってこられる、でも信頼関係がないと逃げたままで戻ってこられなくなる。自分の人生の責任者は自分だし、自分以外の誰かが助けてくれるわけでもない。仕事は仕事で割り切って、足りない部分を補う努力をして、でも作品には自分の強みを活かしていけば、他の人には出来ない素晴らしいものを創れます。ディラテで体力があるので、それをめいいっぱい使って。ただ、体力がある分病気に気づきにくく、それこそ病気が進行してから気づくタイプ。自分を過信しないで、定期的に検診を受けましょう。心の病気も同様ですよ。

Yamaさんアフタートーク

今後について色々考えてたタイミングでお声をかけて頂きありがとうございました。診断して頂き、納得するところや新たな発見ができました。「苦手を得意にする」この言葉に背中押されました。また、病気に気づきにくいと言われたので定期的に健康診断に行きたいとおもいます。いろんなお話が出来てとても嬉しかったです。貴重なお時間ありがとうございました!

ブゾンさん、2カ月連続で新刊本が発売です!

本書では、約20の人気職種・業種を中心に相貌心理学の観点から分析。採用活動でのミスマッチを防ぐだけでなく、オンライン時代に顔しかわからない場面でも、相手の情報を読み解くことができます。さらに、自己プロデュースで適性に近づく方法も伝授。自分と相手の適性を知り、より適正な環境に導く「顔の心理学」を紹介します。

新刊発売記念オンライントークイベント開催!

『ビジネスは顔が9割――武器としての相貌心理学』の発売を記念して、「ビジネスと相貌心理学」をテーマにブゾンさんが2022年1月26日(水)19時〜20時半にオンライントークイベントを行います。急速にオンライン化が進む時代、画面から相手の性格傾向を知る分析の基本ステップをはじめ、上司・部下とのコミュニケーションに悩む方、採用活動でのミスマッチに悩む方などに、本セミナーを通してコミュニケーションの武器として使える相貌心理学をご紹介します。

2022年1月26日・佐藤ブゾン貴子さん『ビジネスは顔が9割 武器としての相貌心理学』発売記念オンライントークライブ 詳細はこちら!

“顔”で解決したい
お悩みテーマ、募集中!

佐藤ブゾン貴子さんに、相貌心理学的観点から分析してほしいお悩みを募集中。以下のボタンから専用メールアドレス(bouzon@lee.hpplus.jp)宛にぜひリクエストを送ってくださいね。

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写真/山崎ユミ 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako

相貌心理学スペシャリスト

相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。

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