「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で15人、日本人初の相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが、悩めるLEE100人隊の「顔」を分析、解決に向けた助言と前進する勇気をくれる連載です。
今月はスペシャルゲスト・ヘアメイクの杉山えみさんが登場。メイクのお悩みを抱えるLEE100人隊にまずブゾンさんが相貌心理学観点からアドバイス。それらを反映しつつ、100人隊の個性を活かしたヘアメイクを杉山さんが提案してくれました。そしてレクチャー編も特別編成でお届け! なんとブゾンさんも杉山さんのメイクアドバイスでプチ変身! もちろん相貌心理学的なメイクの効果についてもしっかり解説します。
ブゾンさんの知られざるメイク遍歴
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):元々服飾関係の仕事をしていたこともあってファッションは好きだけど、メイクはあまりしないで過ごしていました。でもアイラインは18歳の頃からマスト! フランス在住時もファンデーションは塗らないのに目をパッチリ印象的に、アイラインはしっかり描いてアジアンビューティー感を演出的な(笑)。今の仕事を始めてからは必要性を感じ、ちゃんとベースメイクもするようになりました。今ではファンデーションもコンシーラーも使ってます。あと、シートパックも毎日必ず! 色々な媒体に出させていただくようになってから自分の眉毛の左右の高さが違うことに気づき、それから毎日、竹製の定規を使って高さをそろえています。相貌心理学では左右の非対称は相手に不安感を与えるので。
ブゾン:竹下夢二や中原淳一が描く美人画みたいな美人顔になりたい! でもそれはダメなんですよね……。小難しい相貌心理学を皆さんに楽しんでいただけるよう顔の印象からも親しみやすさを演出したい、そうなると中原淳一の世界観はちょっと違うかな、と。パッチリとした目に憧れるけど、客観的にどういうメイクが私の顔に一番合うのか知りたい。大前提として、親しみやすさを演出するメイクをぜひ具体的にどうしたらいいか教えてください!
杉山えみさん(以下杉山):なるほど、よく分かりました(笑)。親しみやすさを出すのであれば、もうちょっと柔らかい感じの眉毛の方が良いのかな? キャラ立ちさせたいのであれば、今の感じのままでも良いと思いますが。
LEE100人隊取材後のわずかな時間にもかかわらず、杉山さんのアドバイス&メイクで見事変身を遂げたブゾンさんがこちら!
杉山:セルフメイクの眉毛の色が黒に近いグレイッシュな色だったので、髪色よりも少し明るめのダークブラウンの色味に変え、眉マスカラもブラウンを重ねて、柔らかさが出るようにしました。好感が持てる雰囲気にされたいとのことですが、前髪も眉上で、眉毛の色味は暗め、目元はメガネのフレームもエッジがあり、主張するポイントが多くなることでキャラ立ちした雰囲気の印象が強くなるように思います。眉毛の形はそこまで変えていませんが、眉山の下側を少し描き足して、角度を和らげた平行眉にすることで親しみやすい印象の眉毛になります。眉マスカラもブラウンを塗っています。
ブゾン:眉の色と髪の色って、違ってもいいんですか?
杉山:完全に一緒じゃなくてもOKです。トーンで言うと2つぐらいなら前後あっても気にならないと思います。色味を見せたい感じで変えると良いかな。最近は眉マスカラの色数がすごく多く出ていますし、マスクをするようになってからアイメイクにどうしても目が行きがちなので、眉毛の色を変えると簡単に印象を変えられます。私は今日、赤系の眉マスカラですけど、最近はブルーやグリーンなど寒色系の色もありますよ。
黒髪にくすみ系の眉マスカラでトレンド感出て垢抜ける
ブゾン:ブルーの眉毛! 固定観念が覆されますね。私もLEE100人隊の皆さんに「もっと柔軟性を!」とか言いつつも、眉毛は黒、みたいな(笑)。
杉山:黒髪の方はカーキなどのくすみ系の色味も似合うと思います、トレンド感が出て垢抜けます。あとはもっと目が立体的に見えるよう、ブゾンさんがセルフメイクで入れてらっしゃるアイシャドウが、まぶたに乗せたまま溜まってる状態だったので、新しい色は足さずに何も付いていない筆でぼかしました。マスカラは塗ってません。
ブゾン:え、本当にそれだけ? なんか普段より目がパッチリしてる……! ありがとうございます、おかげさまで親しみやすく感じてもらえる気がします(笑)。杉山さんに教えてもらった眉マスカラ、早速買いに行かなきゃ!!
ブゾンさんが解説。ヘアメイクと相貌心理学の関係性
顔は変わります、が、それもある程度の時間が必要。手っ取り早く顔を変えるために、ヘアメイクは非常に有効です。ビジネスの場なのか、はたまたデートなのかなどなど、TPOに応じてヘアスタイルやメイクを変えることによって、相手に与える印象を変えることができます。
アイシャドウを目の中心部に塗ると、目と目の間隔が狭く見え、相貌心理学的観点から集中力の高さを演出できます。逆に目の外側に塗れば、目と目の感覚が広く見え、好奇心旺盛さを演出できます。仕事に集中したいときは内側に、プライベートでは外側に塗る、と使い分けすると良いでしょう。
目と眉毛の間が広ければ広いほど大らかさや寛容性を、狭ければ狭いほど集中力の高さや真面目さを表します。今月登場したLEE100人隊は二人とも目と眉毛の間が狭いタイプでしたが、日本人には珍しく、どちらかと言うと欧米人に多く見られる特徴です。
眉毛やアイラインや髪の毛など、顔を構成する線に太い線と曲線が多いと、大らかさや寛容性が強調されます。逆に細い線と直性が多いと、繊細さや神経質さが強調されます。例えばプライベートでは知性やクールさを象徴するおでこを前髪で隠し、目尻を下げ気味にアイラインを引き、独立心を象徴する耳を隠して協調性をアピール。仕事の場では直線を増やし、おでこを耳を出すヘアスタイルにして、目尻を挙げ気味にアイラインを引く、などTPOでヘアメイクを使い分けると良いでしょう。
頬の肉付きの張りは、モチベーションや問題解決力の高さを表します。それらをより強調したい場合は、日頃のスキンケアやハイライトなどでツヤ感を増やしましょう。ボディビルダーがオイルを塗って「どうだ! 俺の筋肉!」と自らの力強さをアビールしているのも同様の理由から。顔にもツヤ感を演出し、やる気をアピールしましょう。
佐藤ブゾン貴子さんの新刊本が発売になりました!
「自分を知る」ことができれば、悩みや不安は解決できる! 輪郭やゾーン(顔のどの部分が広いか)を見ることによって、自分に適したコミュニケーションや本来の自分の性格、行動傾向は理解できます。目や口などのパーツを見えば、現在の自分の心の状況も把握できます。自分を最大限に活かし、適性を適正にするためのフランス発の心理学。
ブゾンさん、名古屋で講演です。オンライン参加も可!
モニター越しやマスク越しでも顔立ちから相手を理解できる、この時代にふさわしい新たなコミュニケーションツール・相貌心理学について、ブゾンさんが2022年1月10日にNHK文化センター名古屋教室で講演を行います。是非相手や自分自身を理解し、豊かな人間関係に活かしてみませんか。すぐに使える実例も含めてご紹介します。 オンライン参加コースもあるので、名古屋以外の方でもぜひご参加を!
2022年1月10日・佐藤ブゾン貴子さんNHK文化センター名古屋教室講座詳細はこちら!“顔”で解決したい
お悩みテーマ、募集中!
佐藤ブゾン貴子さんに、相貌心理学的観点から分析してほしいお悩みを募集中。以下のボタンから専用メールアドレス(bouzon@lee.hpplus.jp)宛にぜひリクエストを送ってくださいね。
撮影/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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