仕事に家事に育児に…さまざまな役割をこなす多忙なLEE世代。「今日はしんどい、辛いな…」と不調を抱えつつも、そのまま我慢してやり過ごし、「家族の中で自分だけは倒れられない!」と思っていませんか?
母として女性として…、さまざまな役割が求められる私たち。「不調でも我慢して、いつも通り仕事や家事を行なう」。そんな「隠れ我慢」に、今、多くの女性たちが直面していることが判明しました。
約8割の女性が感じている?!
「隠れ我慢」とは?
「休むほどではないし…」「周りに迷惑をかけるし…」と堪えて、やり過ごしてしまう「隠れ我慢」。2021年、株式会社ツムラが10,000人の女性に行った「隠れ我慢に関する実態調査」では、そんな我慢をしていると答えた方が、79.2%にも上りました。
特に30代は「隠れ我慢」に要注意!
中でも目立って多かったのは、30代を中心とした若い世代。結婚や出産などライフスタイルにも大きな変化があり、その対処法もまだまだ手探り状態。それでも「自分がやらないと!」と、理想に向かい頑張る世代に多く見られることが分かりました。
さらに、「隠れ我慢」をしている20代〜50代の女性1,
「我慢すること自体は辛くても、実際に現実問題に上手に対応できると自信がつき、成長の喜びが得られます。『できる我慢』はすれば良い。でも、私たちは『できない我慢』をしてしまうこともあるのです。」と語るのは、心理カウンセラーの下園壮太先生。
確かに、自分自身を振り返っても、エネルギーがある若い時ほど「円滑に回るなら…」と無理をし、我慢することが多かったような気がします。実際妊娠中に無理をしすぎて、切迫早産になってしまった苦い経験も…。
感じても我慢する不調一位は「疲れ・だるさ」。30代40代は「女性特有の不調」も上位に
実際に、どんな不調を我慢しているのか? 「隠れ我慢」の内訳を見てみると、全年代において「疲れ・だるさ」といった日常的に感じやすい不調が第一位に。
また、「不安感」「イライラ」の精神的な不調の他にも、「PMS」「生理痛」「更年期障害」など、いわゆる「女性特有の不調」も上位に上がっているのが分かります。
改めて向き合う自分の「隠れ我慢」。特に「女性特有の不調」については「病気じゃないから」「理解されないから」と我慢してしまう傾向もある様です。
そこで、日本女性がどのような「隠れ我慢」をしているのかについて、心理カウンセラーの下園壮太先生監修のもと、自身の我慢タイプと度合いをチェックできる「隠れ我慢チェッカー」が作られました。
まずは自分の「隠れ我慢タイプ」をチェックしてみましょう
このチェッカーでは、20の質問に「あてはまる」「どちらともいえない」「あてはまらない」の3段階を回答するだけで、自分の「隠れ我慢」を「気遣いさんタイプ」「敏感さんタイプ」「頑張りやさんタイプ」「慣れっこさんタイプ」「不調さんタイプ」の5つのタイプで判定することができます。
誰しも、不調はできれば感じたくないもの。まずは自分自身と向き合って、どんなタイプなのか知ることから始めてみましょう!
■隠れ我慢チェッカー
https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/checker/home/
日本人にはどんなタイプが多い?
もっとも多いのは気遣いさんタイプ
「隠れ我慢に関する実態調査」の結果によると、日本女性に最も多い「隠れ我慢」タイプは、周囲への配慮が大きく自分の欲求や感情を否定しがちな「気遣いさんタイ プ」であることがわかってきました。
周りへの気遣いを優先し、他人の評価をついつい気にしてしまう「気遣いさんタイプ」。日本人の多くの女性が、「そうそう!」とうなずく結果なのではないでしょうか。
「隠れ我慢チェッカー」は、所用時間も数分程度ととても簡単。また自分のタイプを診断するだけでなく、それぞれの不調に対してどの様に対処すれば良いのか下園先生のアドバイスも添えられています。定期的にセルフチェックをすることで、自身の体調管理のツールとしても使えそうですよね。
身体的な苦痛がある場合は医師への相談も選択肢に
自分のタイプを知ることは、我慢による身体の不調を改善する第一歩。
そして、全体の人数としては少ないものの、すでに女性特有の不調が症状として身体に現れている「不調さんタイプ」。それ以外のタイプでも、不調が身体的に「辛い」と感じ、1人で解決ができないレベルなのであれば、医師への相談も手段の一つです。
「薬などを使う、適切に体を休めるなど、身体的な苦痛との付き合い方のバランスが上手になると、『できない我慢』は『できる我慢』の範囲に収めることができます。すると、不調を『分かってくれない』とイライラし、周囲や社会を恨みながら生きていくという『隠れ我慢』のスパイラルも避けることができます。」と下園先生は語ります。
女性特有の不調も、医師など専門家に相談すれば、さまざまな対処法で改善ができます。
ひとりで我慢をしすぎない、「辛い」と感じるのであれば、周りの友人・家族などや医師をはじめとする専門家を頼ることは、自分自身に余裕を持ち、心地よく生きていくための賢い選択肢の一つではないでしょうか。
「隠れ我慢」をしなくていい社会に。
自分自身を知り、周りを受け止める
ちなみに私は、「頑張りやさんタイプ」。自分自身のタイプを話しつつ、周りの友人たちにもこのチェッカーを使ってもらい、お互いに診断結果をシェアしてみました。
実際試すと、仲が良くても見た目にはわからない診断結果も多く、「え!そうだったの!?」とチャットが止まらなくなることも。 (私は友人たちに、「そのタイプだと思った」と言われましたが(笑))
中には「最近調子悪いんだ…」「心と身体は繋がってるのかもね…」と改めて自分の我慢と不調を話してくれる友人もいました。
「女性は孤立すると不安を強く感じるようです。『隠れ我慢』についても 誰かと話をして、何をどう我慢するかなど、具体的な対策を一緒に考えていくと、『一人だけ悩んでいる』という孤独感を緩めることにつながります」と下園先生。
ここ数年、生理や更年期に関連する症状をはじめ、女性特有の不調についてオープンに語る場も増えてきました。同時に、これまで声に出来なかった様々な不調や、生きづらさなどに対し、少しづつではありますが、社会全体がポジティブな方向に変わろうとしている動きも見られます。
自分自身を含め、様々な状況への理解が広がることで、女性だけでなく、多くの人々が「辛い」ことを「辛い」と言える世の中に変わっていく。そして、それが「隠れ我慢」の「隠れ」を無くしていくことにも繋がり、より良い社会になっていくのではないのでしょうか。
●ツムラ「#OneMoreChoice プロジェクト」
2021年3月の国際女性デーに、100年以上女性の不調に寄り添ってきたツムラが「女性の不調に、我慢に代わる選択肢を。」のメッセージとともに開始。「隠れ我慢チェッカー」をはじめとし、健やかな社会のあり方を考えるプロジェクト。
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高木綾子 Ayako Takagi
ライター/LEEキャラクター
1981年生まれ。百貨店バイヤー、ヴィンテージショップなどファッション業界を10年経験。その後、LEEキャラクターになったことをきっかけに同世代の女性に役立つ情報を伝える仕事に興味を持ち、ライターの道へ。夫の仕事の関係で2020年より東京から香川へ移住し、ファッションや子育てのほか、四国地方についても執筆。2児の女の子ママ。