まずは保育園入り口まで一緒に行ってみる
中1の長男、小5の長女、保育園年長の次女、3人きょうだいのママのりーぬさんと、3歳の息子さんのママのgumiさん。ともにフルタイムで働きながら子育てに奮闘中です。お二人の共通点は輪郭が細めでエネルギー量が少なく、自分時間優先タイプであることと、感情ゾーン拡張タイプでお子さんの言葉に影響されやすく、自分の感情をお子さんに押しつけやすい傾向にあること。前回、gumiさんから、息子さんが保育園に行きたがらないという相談が上がりましたが……。
ブゾン:息子さんは現時点では輪郭がどっしりしていますが、将来、輪郭が細めに成長しそうですね。新しい環境が苦手で、大好きなお母さんや先生やお友達の前では自分らしくいられるけど、乳児クラスから幼児クラスへの進級を控え、自分で自分のことをやらなければいけなくなることへのプレッシャーで、自己防衛本能が働いてしまったのでは。まずは保育園の入り口など、途中まで一緒に行ってみましょう。「保育園行きたくない」「安全なママの所にいたい」というのが息子さんの考えだから、少しずつ、一緒に、保育園と安全地帯である「ママ」と距離感を縮めていきましょう。新しい環境になかなか馴染めないのは息子さんの個性。いわゆる「いい子」像を押しつけないように心がけて。
gumi:夫も私も、
選択肢を与えて、その中から選ばせてあげて
ブゾン:現時点では輪郭がどっしりしているので、その場ですぐに褒めたり怒ったりしてあげましょう。そして「やる気スイッチ」は無理に押さず、何らかのミッションを遂行するとあめ玉をもらえるなど、好きな物事に目標設定して、やる気に繋げてみて。輪郭がどっしりしているお子さんは、好奇心旺盛でゲーム感覚の楽しいことが好き。息子さんの年齢的に「なんで?」「どうして?」といった理由よりも、「ワクワク感」「楽しさ」を重視する方がいいでしょう。目には既に細さが見られ、目から入ってくる情報を自分で選びたいことを表しています。3歳だけどもう自分で選べるから、親御さんが過保護になり過ぎないこと。例えばA、B、C、3つの選択肢のうち、息子さんがかならずBを選ぶと分かっていても、敢えてAとCというダミーを置いて、その中から選ばせてあげて。そうすれば一方的にBを与えられるよりも「自分でBを選んだ!」と納得しますから。
gumi:確かに、選びたい欲求がすごいです! 洋服も自分で選びたがります。お気に入りの3着ぐらいしか着たがらないんです(笑)。
お兄ちゃん、現状に満足していませんね…
りーぬ:うちの長男もシャツしか着たがらないんです(笑)。
ブゾン:りーぬさんのお子さんも、3人とも目に細さが出てますから、自分で選びたい欲求があるんです。お兄ちゃんの自主性が乏しいとのことですが、本人が望んで中学受験したの?
りーぬ:塾が楽しくて通っていて、その延長で受験しました。本人が行きたい学校に受かって、新生活を楽しみにしている様子ですけど、敷かれたレールを走っているのかも……。
ブゾン:りーぬさんのお子さんは3人とも輪郭が細めでエネルギー量が少なめなんですが、お兄ちゃんだけ輪郭に対して口が大きいんです。相貌心理学で口は、エネルギーの出口を表します。口が大きいとエネルギー量の調節が難しく、ただでさえエネルギー量が少なめなのに、どんどん消費してしまいます。お兄ちゃん、現状に満足していませんね……。親御さんが喜ぶのを分かっているから、自分の本当にやりたいことを我慢して受験したんでしょう。輪郭に対して口が大きいお子さんは、フラストレーションが溜まって爆発すると、感情を身体で表現することが多いんですよ。そうなったら可哀想なので、ちゃんと会話する時間を作ってあげて。
りーぬ:思い当たる節はあります。受験中は体力を使うからかフラストレーションが溜まっていたようで、寝ぼけながら無意識に夜中ベッド脇に立っていたことも……。
飽きっぽいのではなく「限界のサイン」
ブゾン:息子さん、部活はどうするの?
りーぬ:iPadで将棋をするのが好きなので、囲碁将棋クラブが気になってるようです。でも柔道部にも興味があって、まだ定まらずあれこれ気になっている状態。
ブゾン:部活に入る入らないも含めて、親御さんが強制するのは絶対NG! 本人のやりたいことをやらせてあげて。柔道部はエネルギー量=体力がないから長続きしないと思います。もし続かなかったとしても「なんでそんなに飽きっぽいの?」と責めるのではなく「じゃあ辞めちゃえば」と本人の選択を受け入れてあげて。すぐ辞めたとしても「この子は体力がないから」と分かっていれば寛容になれます。飽きっぽいのではなく、体力のなさゆえの「限界のサイン」です。もし柔道を頑張ったとしたら成績が落ちるでしょうけど、それを否定しないで。体力がないから、二足のわらじが履けないんです。
子ども部屋については3人で話し合いを
りーぬ:長女は上と下を見て「私がしっかりしなきゃ」と思っているようで、すごく「いい子」にしてくれています。本当はフィギュアスケートを習いたいけど、習わせられる環境下になく、我慢させたてしまったり……。
ブゾン:真ん中の娘さんは小鼻の肉付きが薄く、鼻の穴が見えないですね。きょうだいの中で最も感受性が高く、本音を内に秘める傾向があります。頭で考えていることをなかなか口に出せないので、それを形にする表現手段を与えてあげると良いでしょう。
りーぬ:長男には年齢等考慮して個室を与えているのですが、長女からも「個室が欲しい」とリクエストがありまして。
ブゾン:3人とも輪郭が細いから、自分の好きなことに集中させてあげるためにも、別々の部屋を与えた方がいいですよ。輪郭のどっしりしたお子さんなら、寂しがり屋なので相部屋でもOKなんですけどね。娘さんたちにも、カーテンなどで仕切った空間でもいいので「自分のテリトリー」を作ってあげて。輪郭が細いお子さんは「なんで?」「どうして?」と理由を欲しがるので、子ども部屋については3人で話し合いをさせて、最後にりーぬさんがまとめれば、3人とも納得するでしょう。そして、3人ともこのままだとちょっと想像や理想の実現化に興味がない夢見がちな大人になってしまいそうな傾向があるので、動物を飼って3人で話し合って役割分担の上面倒を見て責任感を養うこともお勧めします。なぜなら役割の遂行や自分が行った行為に対する動物の反応が、自分の考えを実現することの面白さや嬉しさを通し実現力を育んでくれるからです。
りーぬさんアフタートーク
子供たちがのんびりしていると、つい型にはめて小言を言いがちでしたが、相貌心理学を学び、「子供たちも疲れているから、休ませてあげよう」と無駄に怒ることが少なくなり、私自身も体力温存することができました。主体性を尊重することが大切だなと認識し、子供部屋を作る計画では、子供達がどうしたいかコミュニケーションを意識したら、沢山意見を伝えてくれました。自立性が強い子供達と知り、今後は少しずつ子離れしながら、適度な距離感で見守り、自分の時間を更に充実させて、笑顔溢れる家族でいたいなと思いました。
gumiさんアフタートーク
子どもも性格が、輪郭どっしりで怒るのもほめるのもすぐ!と聞いてから実践するようにしています。なんでもゲーム感覚でするとよいというアドバイスをいただいたので、「トイレに行きたくない~」と言うときは、「ママとどっちが先にトイレまで行けるか競争!」と声掛けの方法を変えてみると楽しくトイレまで走っていきました。3歳になり「なんで?」と理由を聞いてくることも増えたので理由を言えば理解できるように感じてましたが、性格的に楽しくなるような声掛けの方がいいのだとわかって実践するとなんでもスムーズに進むようになりました。
“顔”で解決したい
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撮影/山崎ユミ 取材・原文/露木桃子 イラスト/つぼゆり
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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