こんにちは、アスリートフード研究家の池田清子です。
前回、「プラントベースダイエットとは? 押さえておきたい基本【前編】」をお伝えしましたが、中には「もう始めてみたYo!」という方もいらっしゃるかもしれません。
今回は「押さえておきたい基本【後編】」として、“どうやって普段の食生活に取り入れるか”を中心にお伝えします。
この記事もどうかお役立ていただいて、「続けやすいNe!」となることを願っております。
という方、大丈夫です。肩肘張る必要はありません。
できるところから。一食からでも、一食の中の一部分からでも。コツコツの習慣はやがて偉大な力を発揮します。
ぜひ気軽な気持ちで、ご自身のライフスタイルの中で無理なく楽しく継続できる方法を編み出していただければと思います。
今回は、その第1歩を踏み出すヒントになれば幸いです。
INDEX
~普段の食生活に取り入れる秘訣~
■1:一日の中でフルーツ・生野菜を
食べるタイミングを決めておく
・朝昼晩、いつ何食べる?
・フルーツはいつ食べれば最も効果的?
・Column
大前提!「生きた栄養素は、
生(未加工)で食べてこそ。」
1:一日の中でフルーツ・生野菜を
食べるタイミングを決めておく
まず、プラントベースダイエットで大事なこと(テストに出ま〜す)、それは……
「植物性食材か、動物性食材か」という分け方よりも、「未加工の植物性食材か、それ以外か」というくらい、未加工の状態の植物性食材を食べることが鍵になります。
”未加工”とはつまり、火入れなどの加工をしていない、不可食部分を取り除いた生の状態のこと。ビタミンやミネラルなどの微量栄養素を余すことなくいただくためにも、1日の中で少なくとも一食は未加工=生でいただくことを心がけています。
朝昼晩、いつ何食べる?
プラントベースダイエットのカギは、未加工の状態の植物性食材を食べること
ただ、3食全てを生(ロー)の状態でいただくことに絞ってしまうと根菜などが食べられなくなってしまうので、我が家では食材を生で食べるタイミングを決めています。
朝:フルーツ
昼:プラントベースのカレーや
パスタなど、加熱するもの
夜:サラダ(+植物性タンパク質+玄米)
を基本にしています。
どんな食材を食べているのか、夜に食べているサラダの具材をご紹介します。
・パプリカ ・スプラウト
・人参 ・ミニトマト ・アボカド
・葉野菜(レタス、小松菜、水菜、ルッコラなど)
・豆類(ひよこ豆、黒豆、大豆、大豆製品など)
・ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)
・種実類(かぼちゃの種、ごま、ヘンプシードなど)
・紫キャベツ ・紫玉ねぎ ・ビーツ
・きゅうり ・トウモロコシ ・ズッキーニ
・大根 ・レモン ・ブロッコリー
・ドライフルーツ
(レーズン、いちじく、クコの実など)
・ディルなどのハーブ類
・海藻類(わかめ、めかぶ、ひじき、海苔など)
※季節や色のバランスによって足し引きしています
フルーツは
いつ食べれば最も効果的?
~フルーツの水分は、まるで食べる美容液! ~
さて未加工の植物性食材で忘れてはならないのが、フルーツの存在です。
フルーツのジューシーな水分は、電解質の関係で水よりも速く吸収され、水分補給にも有効です。細胞のみずみずしさ=若さを保って(あるいは作って)くれる!という大事な役割を担っています。
フルーツを食べる最もおすすめなタイミングは、起床後すぐ。
最初に口にすること。水を飲む前、です。
逆に食後のデザートはNGデスヨ。すでに胃のなかに食べ物が入っているので、吸収がうまく行われず、本来の力を発揮できません。
選ぶフルーツは、バナナなどむっちりしたものよりも、キウイやスイカなどの水分が多めなものを。
乾いた体に水分補給をし、酵素、ビタミンやミネラル、カリウムなどの栄養素も効率よく取り込みましょう! 起きたらフルーツ、昼か夜に生野菜を食べる、など1日の中で食べるタイミングを決めておくと、実行しやすいのでお試しください。
Column
大前提!
「生きた栄養素は、生(未加工)で
食べてこそ。」
上でもふれたように、”未加工”とはつまり、火入れなどの加工していない、不可食部分を取り除いた生の状態のこと。
例えば、ごまの場合
ごま > 炒りごま>すりごま > ねりごま > ごま油
の様に、右へ進むほど”加工”しているのはお分かりになるかと思います。
「ごま」よりも「ごま油」の方が酸化から身を守っていた外皮などが取り除かれ、酸化しやすい状態にあります。
加工したものも、それはそれでいい仕事をしてくれますが(私も使います!)、一度酸化してしまうと、元には戻りません。酸化したものは、残念ながら体のサビにも繋がってしまいます。(なので、油は開封から1ヶ月で使い切れる量を購入しましょう。)
さらに、前回もお伝えしましたが、加工段階で栄養のある部分を削ぎ落としたり、加熱によって失われてしまう栄養素もあるのです。
2:白米を
「雑穀+玄米」にチェンジ!
プラントベースを実行する人もそうでない人にも、普段の食事で植物の持つ栄養素をより手軽に取り入れる方法があります。
それが穀物を玄米、雑穀にすることです。
玄米・雑穀共に、糖質・タンパク質・ビタミン類・ミネラル・食物繊維など、多くの栄養素を取り入れることができます。
我が家では、
- キヌア(カルシウムで骨が強くなる〜)
- アマランサス(鉄分で貧血予防)
- もち麦
(血糖値の上昇を緩やかに〜ダイエット向き!) - もちあわ
(血管内のコレステロールをお掃除〜) - 蕎麦の実
(血流良くして疲労回復!冷え性改善!) - はとむぎ
(頭から足の先まで全身が美肌に〜)
を中心に、スタンバイさせています。雑穀は毎回ぞれぞれの袋から出すのが手間だったので、あらかじめ容器に混ぜて保存しています。
配合は、米3合に対して雑穀ミックス1合という25%の割合で入れることが多いです。
ちなみに雑穀米を美味しく炊くコツは、雑穀をきちんと洗うこと。
目が細かい雑穀用のザルがあると、便利です。3回程度水を変えると特有の臭みが消えて、雑穀が苦手な人でも食べやすくなります。
ご飯(米)を食べる、という本来の習慣の中で知らず知らずのうちに良質な栄養を取り込めているという作戦です。白米に比べて食感もしっかりしているので、噛む回数も増え、食べ過ぎを防止してくれます。
以上、実践の工夫でした。
〜後編のまとめ〜
「未加工の植物性食材」にフォーカスして食べる
そのために…
・1日でフルーツ・生野菜を食べる
タイミングを決めておく
・雑穀を玄米に混ぜて炊くことで、
豊富な栄養素を摂取する
筆者の場合は体の変化を観察するためにも「まずは半年間」と決めて、この間は厳格に実践しましたが、環境によってはハードルが高いと感じるかもしれません。
そんな時は100%実践せねばと思わずに(もちろんできるのであればぜひ! 変化や違いは、やはり100%実践していただいた方がより分かりやすいです)、最初は特に「動物性食材を抜くこと」よりも、植物の栄養素に注目して「いかにして日々の食生活で植物性食材の割合を多くするか」ということにまずはフォーカスしてみましょう。
「あれ? 野菜を食べていたつもりでいたけど、案外食べてなかった?」なんてことに気が付く場合も。
できるところから始めてみて、肌質・お通じ・睡眠・寝起き・日中の具合・風邪の引きさすさ、ひきにくさ、など体の変化を感じてみてください。ちなみに筆者は、以前しょっちゅう口内炎ができてたのですが、プラントベースにしてからは一切できなくなりました。
こんなに些細な変化1つでも生活は快適になり、嬉しいものです。
ではまた次回。
– See ya all!! –
池田清子 Sayako IKEDA
アスリートフード研究家
ビオトープ株式会社代表。夫は7年連続日本代表マウンテンバイクプロライダー、池田祐樹。菜食・プラントベースを主とした「細胞から健康的に強く美しくなる」食事の研究と発信を行う。2014年より自身もサイクリング・ランニング・筋トレを中心とした運動をスタートし、国内外での大会出場経験も多数。著書に『EAT GOOD for LIFE』至上最高の私をつくる「食」×「ながらトレーニング」』『野菜のおいしい食べ方』https://biotope-inc.co.jp https://biotope-inc.co.jp