7歳4歳兄妹と共にフィリピンのセブ島へ親子留学をするという貴重な機会をいただいただ我が家。前回に続き3回に渡ってお送りする体験記の第2弾は、現地での実際の生活の様子をレポートします!
年々注目が高まっている「親子留学」の中でも特に人気の高いセブ島、私自身が是非子どもと一緒に訪れたいと思えた一番の理由は「赤ちゃんでも安心して連れて行くことができるサポート体制が整っている」と感じたことでした。
私達が通った語学学校「Kredo Kids」は親子留学専門の校舎で、0歳の赤ちゃんから大人まで年齢と語学力に応じた様々なカリキュラムが用意されています。さらに各家庭に専属の「Kaseifu-san(家政婦さん)」がついて、親子共に充実した生活を送れるようフルサポートしてくださるなど、セブ島へ親子で留学するからこそ得られると感じたメリットについてお伝えした①に続き②では、実際にどんな場所でどんな毎日を過ごしたのか、学校生活、英語力の変化についてなど、日々の具体的な様子について書かせていただきたいと思います!
空港へのお迎え、オリエンテーション…慣れない初日もスムーズに
初日は空港で、Kredo Kidsのスタッフの方と家政婦さんが笑顔で出迎えてくださいました。学校とコンドミニアムがあるビジネスパークエリアはセブ島で一番安心・快適といわれる場所で、コンドミニアムから大通りを渡るとすぐにセブ島最大級のショッピングモール「アヤラモール」があるという生活に便利な立地。これまでセブ島というとリゾートのイメージが強かったため、あまりの都会さにびっくりしてしまうほどでした。
家政婦さんに一通り部屋の説明をしてもらった後は、下見を兼ねてアヤラモール内のスーパーマーケットへ。
翌朝、親子共に少し緊張気味で迎えた登校初日も、家政婦さんが笑顔で部屋に来てくれ学校まで送ってくれたためリラックスして学校へ向かうことができました。子ども達はさっそく授業に入りましたが、大人は午前中にオリエンテーションを受けます。学校の説明、英語のレベルチェック、滞在中の暮らしへのアドバイスや注意点、そして学校近辺やアヤラモール内を案内していただき、よく使うお店や両替所など生活に便利なスポットを教えてもらうことができました。
たとえ日常生活に困らない英語力があったとしても、海外の慣れない場所へ子連れで行くとなると最初はかなり緊張するもの。家政婦さんやスタッフの方のおかげで、よりスムーズに生活を始めることができたと感じています。
1日の流れ・朝~学校生活
◆8:00 家政婦さんが部屋へ
毎朝、特に子ども達には必ず「Good Morning! How are you today?」などと英語で声をかけ、一緒に挨拶のやりとりの練習をしてくれます。その日何をして欲しいのか、お昼や夕食はどうするかなど1日の打ち合わせをしたあと、一緒に登校します。
◆9:00 レッスンスタート!
我が家は以下のような形でレッスンを受講しました。
▶私:9:00〜11:50分まで3コマ受講(マンツーマンクラス50分×2コマ+グループクラス50分×1コマ)
▶長男7歳:9:00〜14:50分まで5コマ受講(マンツーマンクラス50分×4コマ+グループクラス50分×1コマ)
▶長女4歳:9:00〜14:50分まで英語保育(グループクラス50分×5コマ、ランチクラス)
幼稚園世代のクラスは、歌・音楽・遊び等を通じて英語を楽しみながら学んでいくスタイル。小学校低学年の場合は、同様に英語の歌やゲームなども交えつつ、フォニックスによるアルファベットのルールについても勉強していました。
◆12:00 ランチタイム!
子ども達のお昼は、毎日家政婦さんにお弁当作りをお願いしました!
キッズクラスはお昼の時間も「ランチクラス」という形で、英語の先生と一緒にお昼を食べます。兄は大人と同じ「昼休み」となるので、お弁当を持ってきてもらうついでに家政婦さんに付き添ってもらうようにしましたが、子ども達全員で賑やかに食事を摂ることも多かったようです。
私は今回取材ということで他にしなければならないこともあり午前中のみの授業でしたが、大抵のママたちは午後も受講していました。お子さんの場合、年齢が低かったりお昼寝が必要だったりする場合は午前中でレッスンを終え、午後は家政婦さんと一緒にお昼を食べたり遊んだりして過ごす子も多かったです。
1日の流れ・放課後&週末
◆14:50 子ども達のレッスン終了!
お迎えはなるべく家政婦さんにお願いし、その後17:00まで一緒に遊んでもらうようにしていました。コンドミニアム7階のちょっとした遊具があるプライベートパークなどに連れて行ってもらいました。
①でもお伝えした通り、短期間の滞在にも関わらず子ども達の英語が伸びた理由のひとつは、毎日放課後も家政婦さんと一緒に行動し、楽しみながら自然に英語漬けの環境で過ごした時間にもあったのではないかと感じています。
登校前に「やっぱりママがいい!」とちょっとぐずることもありましたが、考えてみればそれは日本でもあること。また9:00~15:00頃まで学校、17:00頃ママが戻ってくる…という流れは日本での生活スタイルとも近く、子ども達も違和感なくすんなりと受け入れられたようでした。
◆17:00 家政婦さんの帰る時間
我が家は最終日以外毎日、子ども達のお弁当と夕食を作っていただきました。
部屋にはフィリピン料理の写真と名前が書かれたメニュー表が置かれており、それを元に食事の内容を相談。買い物に必要なお金を渡し、買い出しから食事作りまでお願いしていました。子ども達は1日めいっぱい過ごして疲れていることもあり、部屋でゆっくり食事を摂れることは大変ありがたかったです。
部屋に戻ると、洗濯も掃除も終わり夕ご飯の仕度ができているという、涙が出そうに幸せな毎日。さらに2日目からは、同じコンドミニアムに滞在している仲良くなったファミリーと部屋を行き来し一緒に夕食を食べていました。お互いの家政婦さんに作っていただいた料理を楽しみつつ、子ども達同士も大盛り上がりで遊び、時には習った英語を教え合ったりもしていました。
私がしていた家事は夕飯の片づけくらい。ギリギリまで遊んでいた子ども達は部屋に戻ると一瞬で寝てくれるため、日本では毎日子どもと一緒に寝てしまう私でも、授業の復習をするなど自分の時間を取ることまでできました。
週末の過ごし方は?観光地でもあるセブ島だけに、選択肢も豊富!
学校がお休みの土日は、ホテルなどのプールに行ったり、アイランドホッピングやジンベエザメと泳ぐツアーなどマリンアクティビティを楽しんだりする方が多い様子。私たちは、高級リゾートホテルを1日リーズナブルに使うことのできる「デイユース」を利用し、こちらへも仲良しファミリーとご一緒しました。
同じ子育て中のママ同士が集まる学校でもあるので、週末もお友達同士で出かける方が多いようです。子連れでおでかけする場合、お友達と一緒の方がより楽しく心強いのは、日本でも海外でも一緒ですよね!
英語力の変化は?卒業式で感じた子ども達の成長
毎週金曜日は、その週に帰国する生徒を送り出す卒業式があります。レッスンを受けていた方は赤ちゃんから大人まで全員メダルと賞状を授与され、小学生以上はひとりずつ英語でスピーチをする時間があります。
兄妹共にこれまで幼稚園や小学校で英語の授業を受けた経験はあったもののほとんど英語をしゃべることのできないレベルで、渡航前は自己紹介もできない状態でした。
そんな息子が卒業式のスピーチでは大きな声で自己紹介をし、「With my eyes, I see…」といった自分の体にまつわる英語のフレーズを暗誦しました。先生も付き添ってサポートしてくれましたが、大人数の前で堂々と英語を話す姿につい涙ぐんでしまいました。
また最初から海外で英語を習ったため発音が非常に良くなったことも嬉しい驚きでした。特に娘は、語尾の子音を発音しないなど、ネイティブの話し方が自然と身についており印象的でした。
短期間で英語力がアップした理由とは?
実際に親子それぞれレッスンを受ける中で印象的だったのは、それぞれの生徒に応じた濃やかなサポートと、先生やスタッフの皆さん同士の連携でした。
まず初日に「今回の滞在で何を学びたいか」という目的をしっかりと確認されます。
また授業の内容、理解度、授業中の本人の様子などを細かく記入したシートがあり、担当の先生同士がそれを共有しています。クラスごとに違う先生が担当しますが、本人の性格や課題などを同じように把握し各授業に反映させてくださっていたため非常に有意義なレッスンでした。子どもの目標に関しては保護者が答え、共有シートも親に送られてきます。
加えて、お伝えした通りレッスン後も家政婦さんと過ごすことによって、1日の大半を英語環境で過ごすことができます。家政婦さんは担当ファミリーがいない場合はキッズクラスのレッスンにサポートで入ることもあるそう。放課後も、挨拶や「Today is Monday」「Today is Cloudy」といったフレーズや歌などを、遊びながら一緒に練習してくれていたようです。やはりこの家政婦さんとの時間も、短期間での英語力アップの大きな理由だと感じています。
ひと回りたくましく成長した子ども達
せっかく行くので英語力がアップしてほしいとは思っていましたが、短期間ということもあり一番願っていたのは今後に向け「楽しく過ごし、英語の勉強を好きになってくれること」でした。兄妹どちらも毎日本当に楽しかったそうで、その目的は120%以上達成できたなと大満足しています。
また子ども達にとっては今回が初の海外。さらに母子3人だけで「現地で暮らすように」滞在したことは、親子共に非常に良い経験となりました。特に7歳兄は想像以上に心強い存在で、パパがいないからと小さなスーツケースを押してくれたり、遅い時間のフライトだったため異国の夜中の空港で出発までの時間を過ごし妹がぐずった際は、自分も眠いのに明るくふるまってなだめてくれたりと、いつも私のことを助けてくれました。普段が甘えん坊な息子だけに、親バカですが感動してしまい、本人もその感謝を感じ自信がついたようでした。
タクシーに乗って超ローカルな道を走った際に見たフィリピンのリアルな生活風景もまた、子ども心に色々なことを考えさせられたようで「日本にはどうして物がたくさんあるの?フィリピンと何が違うの?」など、親子で世界に目を向けるきっかけにもなりました。
更に良いお友達に恵まれ「英語も勉強したし、1週間でこんなに新しいお友達ができたね!」と今でも嬉しそうに話してくれます。もちろん様々な方に助けていただいた上でのことですが、海外という新しい環境に飛び込み、それを思い切り楽しむことができたということは、子ども達にとって大きな自信になったようです。
短期間とはいえ母子3人での親子留学に踏み切ることができたのは、私の場合はやはり手厚いサポートがあったからこそ。貴重な機会をいただいたことを改めて感謝しつつ、③では、このセブへの親子留学という取り組みを牽引されているおひとりでもある、株式会社留学情報館の「ママ・赤ちゃん留学」マネージャー近藤英恵さんにお話を伺います!
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。