徳島と聞いて、何を思い浮かべますか? 徳島のお隣、香川県出身の私ですら、阿波おどりと鳴門の渦潮くらいしか出てこない体たらく。でも遊びに行ったら、ああそういえばこれも有名だった!と思い出すものもいっぱいあったし、子連れでも楽しめるスポットがたくさんあったのです。
今回はアート好きなママにおすすめの「大塚国際美術館」へお出かけしましょう!
ダ・ヴィンチ、ピカソ、ウォーホルまで、1000点超の西洋絵画がズラリ
陶板で再現した西洋の有名絵画約1000点を一同に集めたのが「大塚国際美術館」。地下3階から2階まで、古代から現代へと絵画の歴史がわかるように展示されています。
こちらの特徴はオリジナルと同じ大きさに再現し、徳島にいながら世界中の絵画を体験できること。しかも写真撮影はもちろん、優しくなら実際に触れることもできるのです!
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」がこんな間近で撮影できますし、
ルーヴル美術館だとガラスケースに入れられ、遠くからしか見ることができない「モナ・リザ」も、こんな間近で細部まで鑑賞できます。
またゴッホが描き、6点が現存している「ヒマワリ」。世界各地の美術館に散らばっていているのですが、ここでは戦禍で焼失した作品を含めた全7点の「ヒマワリ」を見比べられます。
ゴッホの作品にそっと触れると、油絵の具の筆致の盛り上がりまで再現されています。さらに「7つのヒマワリ」展示室には彼が住んだアルルをイメージした香りが。視覚だけでなく触覚や嗅覚も刺激されると、俄然記憶に残りますね。
モネの「睡蓮」が自然光の下で鑑賞できる!
環境展示やユニークな取り組みをしているところも、こちらの特徴。
レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」の修復前後が同じ部屋に飾られ、比べられるところも斬新な試みでしょう。
修復前後を見比べるとキリストの口が開いている、テーブルに魚料理があるなどの違いを発見できるはずです。
環境展示としてバチカンにあるシスティーナ礼拝堂を再現した「システィーナ・ホール」、イタリアのポンペイにある「秘儀の間」なども環境空間ごと立体再現されています。
「スクロヴェーニ礼拝堂」にはたくさんのフレスコ画が描かれていますが、現地だと完全予約制のうえ15分ほどしか滞在できないため、じっくりと眺めることはできません。こちらだったら心ゆくまで鑑賞できるのがいいですね。
現地では室内に展示されているモネの「大睡蓮」。「大塚国際美術館」ではモネの「自然光の元で作品を見てほしい」との思いを汲んで屋外に展示。
天候で変わる表情を楽しむため、晴れの日だけでなく雨の日に見学するのもおすすめとのこと。
「大塚国際美術館」には20年ほど前に一度訪れたことがあったのですが、当時はその広さに圧倒されたのと、今ほど美術に興味もなかったため流し見する程度でした。今回は絵画の背景などもじっくり聞くことができるギャラリートークツアーに参加したので、初めての方はツアーがおすすめです。
鳴門市内の小学生は授業の一環でこちらに訪れるとか。ほぼ初めての西洋絵画体験を原寸大で鑑賞できたら西洋絵画に対するインパクトも大きく、興味も深まる気がします。そういった点でもアートに親しんでほしいお子さんを連れて行くのに最適。
モネ「大睡蓮」周辺の池を眺めながら食事できるカフェをはじめ、館内には3つの飲食店もあります。ぜひ1日かけて巡ってください。
「大塚国際美術館」
住所:徳島県鳴門市鳴門町 鳴門公園内
電話番号:088-687-3737
営業時間:9:30~17:00(入館券の販売は〜16:00)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日、その他特別休あり)
入館料:一般¥3,300、大学生¥2,200、小中高生¥550
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津島千佳 Tica Tsushima
ライター
1981年香川県生まれ。主にファッションやライフスタイル、インタビュー分野で活動中。夫婦揃って8月1日生まれ。‘15年生まれの息子は空気を読まず8月2日に誕生。