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藤原千秋

カビのこすり洗いNG! 夏の浴室を心地よく整える3つのポイントって?

  • 藤原千秋

2019.08.07

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夏本番! 汗やニオイが気になって、入浴やシャワー頻度が上がるほどに汚れもたまりやすい浴室。先日は水筒やマグボトルのぬめりについてお伝えしましたが、浴室でも、そこはかとなく、カビやぬめりを見かけたり感じたりしやすくなっているのでは?

そんな夏の浴室を心地よい空間にしておくため、忘れがちな、でも簡単にできる「押さえておきたいポイント」が3つあります。ぜひ今日から見直してみてください!

ポイント1 洗い場(床)掃除頻度をアップする

もし、浴槽の掃除は毎日していても、「洗い場」の掃除は2~3日に一度かそれ以下かな? という頻度で習慣化しているなら、夏の間はその間隔を少しだけ狭めてみてください。

おすすめなのは、浴室でよく目にする、赤やピンク、オレンジのぬめり(メチロバクテリウムという細菌などの微生物)や、黒カビ(クラドスポリウムなど)に直接影響を与える成分を持った浴室用洗剤を、「洗い場」全面に噴霧して、5~10分置きシャワーで濯ぎ流すだけの方法。

 張り切ってゴシゴシこすったりしなくても大丈夫。とりあえず、ぜひ試してみて。

 

ポイント2 浴室壁・天井の掃除頻度も、少しだけアップする

洗い場に増して、まめに掃除しにくい印象の「壁」「天井」ですが、浴室によく漂う、独特な酸っぱいニオイのもとは、この壁や天井、またドアの浴室側面であることが多いのです。

翌日になって乾いてしまうと、このニオイは感じられにくくなってしまいます。湿気の多い、入浴中に換気扇を切って、結露などで壁が湿ったタイミングで、鼻をきかせニオイのもとを辿ってみてください。

 また浴室天井や天井に近い壁には、予想以上にカビが生えています。天井付近のカビは、浴室全体に雨のように胞子をまきます。放置するデメリットが大きいので注意が必要です。同様に換気扇フィルターなども盲点になりがちです。確認してみてください。

そんな壁、天井、ドア面の掃除方法ですが、カビや細菌をしっかり取るため「消毒用エタノール」や、薄めた「塩化ベンザルコニウム」で拭く方法があります。ただ夏は水仕事が苦にならない恵まれた季節。先の、ぬめりやカビに効果を表す浴室用洗剤を使って、一気呵成に洗ってしまうこともできます。

床と異なり、天井面や壁面には、洗剤を行き渡らせるのにスポンジなどの道具が必要ですが、その際、必ず「下ろしたての掃除用スポンジ」を使うのが大切なポイントです。

スポンジ自体が他の汚れや菌などで汚染されていると、汚れの少ないところにまで余計な菌をつけてしまいかねません。掃除は天井から始めて、壁の上部、下部、ドア周りという順番で行い、ついでに浴槽用のフタなどがあれば一緒に洗ってしまいましょう。

ポイント3 明らかなカビはとにかく「カビ取り剤」で落とす

入浴し「ながら」の「ながら掃除」、他の季節に比べて、やりやすいのが夏ですが、こと目地などに生えたカビは、チョコチョコこすり洗いなどしないほうが正解です!

 なぜかというと、ただこすって水で流すような作業は、実はカビを増やしこそすれ減らすことにあまり役立たないから。こする作業で、胞子が飛び、水で流すつもりで、水分を与えてしまう……。つまり……。

立ったときに、目より低くなる位置にある目地などに、明らかにこれはカビが生えている、という場合には、とにかくこすらず触らず「カビ取り剤」を塗布して速攻「殺し」てしまいましょう。

カビ取り剤の主成分である、次亜塩素酸ナトリウムは、肌に付くと良くないので、ゆめゆめ、決して入浴し「ながら」ではカビ取りを行いませんよう。

湿度が高くカビが見えやすい入浴直後くらいが、掃除しやすいタイミングではあります。

またこの「カビ取り剤」ですが、安全面から、あまり長時間放って置かず塗布(噴霧)して5〜10分経ったら速やかにシャワーで流すようにしてください。

作業後は換気扇を切らずに、24時間回し続けるようにしましょう。換気の意味でも乾燥の意味でも大切です。

一度で落ちないカビも、翌日などに2度、3度と同じ作業を繰り返すことで消えていきます。

藤原千秋 Chiaki Fujiwara

住宅アドバイザー・コラムニスト

掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。

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