あっという間に年の瀬。大掃除などの話題が出ることも多く、おうちのお片づけ具合が気になる時期ですよね。
お部屋をきれいにする際にいつも私が気になるのが、子ども部屋のごちゃごちゃ具合です。
今回は、その大きな要因でもある「おもちゃ」の整理について、我が家が実践してうまくいった方法をご紹介したいと思います。冬休みの予定のひとつにするなど、親子で楽しみながらお片付けをするヒントになれば嬉しいです!
子ども自身が選び、一緒に整理する大切さ
現在長男は6歳、長女は年明けに4歳になります。長男が3歳くらいまでは、まだおもちゃの量もそこまで多くはなく、私自身が気になったタイミングで勝手に整理して処分していました。成長と共にそれでまずいと感じ、本人に「いらないおもちゃを捨てて良いか」と聞くと、「全部いる!」という返事。「でも、最近これとこれは全然遊んでないよね?」「今から遊ぶ!」…というような不毛なやり取りを繰り返していました。
そんな中で知ったのが、子どもの反発心をあおりやすい「捨てる」ではなく、「分ける」という考え方。
実践!画用紙とペンとヒモを使って、遊びの延長でおかたづけ
おもちゃを「分ける」にあたり、子どもたちと何パターンが試していきついたのが、「よくつかう」「あまりつかわない」という2種類に分けるやり方。一番スペースを取ることができるリビングに全てのおもちゃを出し、真ん中をヒモで区切らせて線引きし、よく使うおもちゃとあまり使わないおもちゃに分けて行きます。
最初「いる」「いらない」に分けようとしたところ、また「全部いる!」になってしまい、やり直し。
また、もう少し細かく「あまり使っていないけれど大切」など4つくらい種類を作った時は、我が家の子どもたちには難しかったようで混乱してしまいました。
それぞれのおもちゃに対して「よく使っているかどうか」という判断は、シンプルで理解しやすく、スムーズに選別することができています。
ポイントは、おもちゃの「住所決め」と「7、8割の収納」
次は、選んだおもちゃを「収納」!その際に気をつけたことは、大きく3点。
◆どこに戻すかを決める
よく言われることですが「片付けなさい」という言葉は、特に小さい子どもにとっては抽象的で分かりにくいそうです。「このおもちゃを、どこにしまえば良いのか」が本人たちにもわかる状態を目指し、子どもと一緒に何をどこに入れるか考えています。
ふたりとも字が読めるようになったので、場所が決まったら、すぐに貼り変えできるマステでラベリングしています。
◆「工作の材料」や「お店の付録」にも専用スペースを
すぐに増える上に、親の私も「これ、どうしよう…」といつも悩むのが、ファミレスやファーストフード店、子ども向け雑誌などでいただくおもちゃや付録。
そして、「これ、あとで何か作るからとっといて!」という、クッキングペーパーの芯やぷちぷちした緩衝材など、謎の「材料」の類。
すぐに増えるこれらのものは結局かなりの量となり、その時々でしまい場所を考えていると大変なので、入れる場所を確保しました。「そのスペースが溢れたら中身を見直す、減らす」など状況が目に見える方が、親子共にストレスが少ないと感じています。
◆詰め込みすぎず、取り出しやすい量に。
おもちゃも兄妹ふたり分となり、あまり収納スペースもないためギリギリまで入れていましたが、片付けしづらい上に、下の方に入っているおもちゃが取り出しにくく遊ばなくなる…など、逆に効率が悪いと気づきました。基本的なことかもしれませんが、7~8割くらいを目標に「おもちゃも苦しくないようにしまおう」と伝えています。
「捨てたくない」の一点張りだった子どもたちに変化が
これまでは頑なに「全部いる!」と言っていた子どもたちですが、おもちゃをどうするかを一緒に相談したことで、特に長男は「自分の気持ちを尊重された」を感じたようでした。
また、持っているおもちゃを全部出した光景はインパクトがあったようで、子ども心に「あ、これはもういらないな」と気づいたものもあった様子。自ら素直に「これはもう使わない」と言ってきたものもあり、お片付けの指南書などでよく見る「現状を可視化すること」の重要性を実感しました。
そしてやはり、棚がきれいになり、今よく使っている”お気に入り”が取り出しやすくなった状態は心地よく、また忘れていたおもちゃを思い出し、久々に遊んで盛り上がる姿もありました。「お片付けしてよかったね。このおもちゃも、やっぱり大事にしなきゃ」という息子の一言は、親としては嬉しい言葉でした。
使わなくなったおもちゃ、どうする?
「使わないもの」が明確になり、これ以上は棚に収納できないことも理解できたところで、まだきれいなおもちゃや赤ちゃん向けの絵本を「幼稚園へ寄付すること」を提案しました。今回はちょうど、通っている幼稚園で必要としているというお話を聞いた偶然のタイミングもあったのですが、近所の児童館などの施設を始め、少し調べると必要としている場所もあるようです。
我が家の兄妹ふたりはこれまで、もう使わなくなったおもちゃでも「誰かにあげる」ことを拒んでいました。でも今回は「幼稚園にいるもっと小さな子たちが使って喜んでくれたら、おもちゃも嬉しいよね」という話に耳を傾けてくれ、最後は子どもたち自身で「あげる」と決めることができました。幼稚園で見かけるので寂しくないし、自分より小さいクラスの子が遊んでいると嬉しいようです。
定期的な見直しは、親のためでもある?
おもちゃに限らず、「服」「制作した作品」など、子どものものは増え続けるもの。そして、遊んでいるとついつい散らかしてしまうのも、子どもならではのことですが、毎日毎日それと向き合う親の方は、その果てしなさに途方に暮れてしまう日もあると思います。
子どもと一緒に大がかりなお片付けに初めて取り掛かったのは、今年の夏のこと。そして今回、年末にまたその見直しをしました。
2回目は初回より量も少なく、子どもたちも一度経験済みなので慣れもあり、飽きる前に小一時間で終えることができました。
子ども主体なこともあり決して”おしゃれなインテリア”ではないですが、きれいになった状態を見るのは、親子共に達成感があります。また、定期的に全体の量や収納場所見直すことは「片付けしやすさ」につながるため、子どもたちが自主的にやる範囲が増え、ママの負担も減ると思います。
今はおもちゃが大半ですが、これからも親子で定期的に「子どもの持ち物整理」をできたらいいなと思っており、我が家では、長期休みごとの見直し恒例化を目指したいと考えています!
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佐々木はる菜 Halna Sasaki
ライター
1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。