お正月が近づいてきました。初売りの楽しみと言えば「福袋」ですね。年内から予約販売が始まっているところもありますが、私が毎年買うのは「食品福袋」と決めています。ここ数年、初売り日には東京都内のデパ地下を回っていますが、どこも大盛況。去年見たところでは、数量限定・特上ランクの牛肉福袋が、午前中の早いうちにもう売り切れ。人気ショップになると、そもそも12月に予約だけで受付終了しているものも。食品福袋は大人気なんですね。
ただし、オトクに買うにはいくつかコツがあります。お年賀気分で盛り上がっているので、ついつい普段は買えないランク上の商品に手が出ますが、いったん深呼吸を。福袋は、ついている価格より高額な商品が中に入っているのがお約束ですが、めったに買わないお店の商品だとオトク感が実感できにくいもの。例えば、1万円相当の牛肉福袋。当然1万円以上の牛肉が入っているわけですからお買い得かもしれませんが、普段は安い切り落とし肉を買っているような私だと、「それはオトクかもしれないけど…」と手が出ません。それよりも、普段から自分がよく買い物していたり、目にしているショップや商品の福袋のほうが見極めやすいし、トクした感が味わえると思います。私は毎年はちみつやチーズの福袋を必ず買うのですが、どちらも普段からよく買っているものなので、「なるほど、この量が入っているとかなりお買い得!」とすぐにジャッジができるわけです。
また、お年賀の手土産がわりに買い求めるのもいいですね。福袋ときくと縁起が良いし、いただくほうも開けるのが楽しみになるでしょう。スイーツ福袋は子どものいるお宅へ、チーズやハムソーセージ福袋はワイン好きなお宅へ、和菓子福袋は実家のお年賀に、というように、使い分けるのもよさそうです。
こんなものまで福袋に?
前回は、お惣菜系の福袋も買ってみました。選んだのは、中華おかず4種入り2018円(2018年に掛けた値段だと思われます)。酢豚・エビチリ・チンジャオロースー・海老とブロッコリーの炒め物がそれぞれ220~250グラム入り。安さ的にはまあまあですが、お正月に休みたい主婦がホッとできるのが一番の「福」かもしれません。それから、漬物福袋なんてものもありました。漬物は意外に買うと高くつくもの。それが、5種類入って1000円でした。あまりに庶民的過ぎて福袋感はあまり感じませんが、日持ちもするし、食卓が物足りない時の一品として活躍してくれたので、まあ満足。なお、デパ地下だけでなくスーパーの食品売り場にも食品福袋は登場します。普段利用しているスーパーなら、その中身のオトクさも判断しやすいはず。格安で食材をゲットできるチャンスかもしれませんよ。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。