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2026年8月から「高額療養費制度」がいよいよ変更に。医療費の自己負担の上限額はいくら増える?新しく変わった点は?
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松崎のり子
2026.08.18
自己負担限度額はどう変わる?旧制度と新制度を比較

医療費の自己負担額を抑える「高額療養費制度」。私たちが払うことになる上限金額が、2026年8月から引き上げになりました。本来なら2025年に実施されるはずだった改正ですが、治療中の患者の事情が考慮されていないとの厳しい反発を受け、凍結された経緯があります。その後、再検討を経て、いよいよ引き上げ実施となりました。毎月の自己負担額は、以下のように変更されます。
70歳未満の人の自己負担限度額について、2026年7月までの「旧制度」と、2026年8月以降の「新制度」を年収区分別に比較しました。ここでは一部の年収区分のみを掲載しています。
※70歳未満の人の場合
| 年収区分 | 旧:2026年7月まで | 新:2026年8月以降 |
| 約370万円以下 | 5万7600円 | 6万1500円 |
| 約370万~約770万円 | 8万100円+ (医療費-26万7000円)×1% |
8万5800円+ (医療費-28万6000円)×1% |
| 約770万~約1160万円 | 16万7400円+ (医療費-55万8000円)×1% |
17万9100円+ (医療費-59万7000円)×1% |
注:かかった医療費より、計算式で差し引く金額のほうが大きい場合は、1%の加算はありません。たとえば年収約370万~約770万円の人で、医療費が28万6000円以下(新制度)の場合、自己負担は8万5800円となります。
これだけではわかりにくいので、医療費が月に100万円かかった場合の負担額で比較しましょう。(70歳未満の人の自己負担限度額)
医療費が月に100万円かかった場合の自己負担限度額の比較
※70歳未満の人の場合
| 年収区分 | 旧:2026年7月まで | 新:2026年8月以降 | 差額 |
| 約370万円以下 | 5万7600円 | 6万1500円 | +3900円 |
| 約370万~約770万円 | 8万7430円 | 9万2940円 | +5510円 |
| 約770万~約1160万円 | 17万1820円 | 18万3130円 | +1万1310円 |
2026年8月から、すべての年収区分で自己負担額が増え、年収が高い区分ほど増額幅が大きくなることがわかります。
負担増の一方で「年間上限」も新設。長期治療への配慮も

自己負担の上限額引き上げは厳しいですが、その代わり、「年間上限」が新設されました。
月単位だけでは負担が大きかったケースにも一定の配慮がなされた形です。また、直近12か月の間に高額療養費に該当した月が3か月以上ある場合、4か月目以降は自己負担限度額が軽減される「多数回該当」という仕組みがあり、こちらの上限額は現行のままで引き上げはありません。
医療費は節約できるものではないので、家庭への負担は決して小さくはないでしょう。
特に病気を抱えている人は不安なはず。しかし、医薬品や設備等の高額化、また医療従事者の報酬を考えると、負担可能な範囲での引き上げは受け入れざるを得ないとも言えます。病院の経営が成り立たなくなるような社会にはしたくありませんから……。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。
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